表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/41

くっ、殺せ

神さまが引き起こした事故によって死亡した私たちは、別の世界に転生することになった。

小さな(体格の)女の子になりたいって要望を伝えたのに、一寸法師なみに(サイズの)小さな女の子に転生させられてしまった。

次々と襲いかかって来る虫や小動物を撃退し、苦労の末に手にした打出の小槌は、呪いと引き換えに一時的に願いが叶うという、質の悪いレプリカだった。ぴえん。

神さまへの生贄になりかけていた小梅という少女を助けたが、おじさんにしか見えない神さまに目をつられて、神さまと戦う羽目に。


まったく、こんなの命がいくつあっても足りないよ。絶対に転生やり直してもらうんだから!


------------------------------------------


神さまと呼ばれてる、腹の出た髭のおじさんヒロアキは、今いる場所の『設定』を変更した。


重力が2倍で、魔法攻撃効果が超増大。


戦闘スピードと物理攻撃が身上のユイたちに取って有利な設定では無い。

一方、ヒロアキにとっては、当然ながら有利な設定に思われる。


この状況で先に仕掛けたのはなんと、ユイたちだった。

重力の影響でレオナルドは移動速度が著しく落ちていた。

ドスドスと鈍重な突撃。

3人はレイジによって、強化魔法を施される。

ヒロアキには余裕の回避だったはずだが、レオナルドとの接触の少し前に、マサムネがレオナルドを上回るスピードで、ヒロアキを右足を爪で切り裂きに来た。

予想外の攻撃に反応出来ないヒロアキに代わって1枚目の盾が自動で防御する。


一瞬遅れて左足をユイが太刀で薙ぎに行く。2枚の盾が防御する。


そこに2倍になった体重を武器としてレオナルドが突進。

ヒロアキは両腕でブロックするが、威力が倍になったタックルに吹き飛ばされる。


「チャンス!」


3人は重い体を必死に移動させて追撃を試みる。

しかし、タックルの威力が大きすぎて、ヒロアキが遠い。

最速のマサムネが着く前にヒロアキは立ち上がって、魔法攻撃を放った。


ヒロアキの指先から放たれた光がマサムネを貫き、その一撃でマサムネは倒されてしまった。


「マサムネ!」


ユイが叫ぶがマサムネは光になって消えてしまった。

続けて、レオナルドに向かって、2発魔法を放つ。

レオナルドの眉間と心臓に命中。レオナルドも消えてしまった。

一撃で倒されてしまっては、レイジによる回復することも出来ない。


2人の犠牲と引き換えに、接近出来たユイだが、まだ太刀の間合いには遠い。

しかし、魔法攻撃の機先を制する為にこれ以上は待てないと判断し、この距離から十字手裏剣を放ち、小太刀も投げて、盾を使わせた。

更に鎖鎌でヒロアキの左腕を絡めとって、鎖を巻き取り急接近して、そのまま一本背負いを仕掛けた。

素人の一本背負いだったが、鎖鎌による急接近と左手の引っ張りが功を奏して、思いの外、強烈な投げになった。

更に重力2倍で投げの威力が倍付である。

ヒロアキは大ダメージを食らった。


「ぐはぁっ!」


ユイ止めを刺しにいったが、ヒロアキが気を失っていないので盾がガードした。


「まったく厄介な盾だなぁ」


ユイは1人では止めをさせないので、マサムネを再召喚する。ガッツリ魔力を持っていかれて立ちくらみをした。

小梅もレオナルドを再召喚した。


その間にヒロアキはすうっと浮いて空に逃げた。


「…イベント設定、設定追加、再召喚クールタイム30分、決定、設定追加、要ポイントイベント一覧、物理攻撃半減30分、決定」


「おいおい」


レイジが失望混じりのツッコミを入れる。


「死ね」


ヒロアキは空中からマサムネ、レオナルドに光線を放った。


「にゃあぁ!」

「小梅!すまんだ」


マサムネ、レオナルドは3発ずつくらって再び消えてしまった。

ユイはマサムネを再召喚しようとするが、それは叶わなかった。


「無駄、無駄。再召喚は出来ないよ。さて、お前は殺さん」


ヒロアキは再び光線を放ち、ユイは両腕と右足を撃ち抜かれた。

再開した勝負はあっさりと決した。

ヒロアキは更に数発の光線を撃った。


「ああぁっ!」


ヒロアキはユイの足元に降りてきた。


「出せ。俺のアレを返せ」


「持ってないわよ」


「ああ? ふざけんな」


ユイの左肩を光線が貫いた。

だが、ユイの眼光は屈した様子がなかった。


「ちっ、おい生贄の娘。出せ。出さないとコイツ殺すぞ」


小梅は震えながらヒロアキに近づき、素直に一物の切れ端を差し出した。1番先端部分の20%にあたる部分だった。


「回復役のやつ、お前も出せ。コイツを殺すぞ」


レイジは持っていなかった。レイジは体長3センチのままだったので、持ち歩く事はできなかったのだ。

ヒロアキもレイジの姿は確認していない。いるだろうとアタリをつけて言っただけだ。

姿を現すかどうか悩んでいると、小梅がヒロアキに話した。


「私が持っています」


「よこせ。持ってたやつはどうした」


「…」


「そうか」


小梅はなんと言うか迷っていただけなのだが、ヒロアキは勝手に気を回して、二つ目を受け取った。真ん中の20%だった。


「残りも出せ」


「レオナルドさんとマサムネちゃんが持ったまま死んだので…」


再召喚しないと出てこない。


「ちっ」


再びユイに向く。


「出さないと生贄を殺す」


「マサムネに持たせてたのよ」


ヒロアキが何かを確認して言う。


「嘘だな」


光線がユイの脇腹を貫く。


「ああぁぁぁぁ!」


道着の破れた隙間から紙の包みが落ちた。

ヒロアキはユイを踏み付けながら、回収した。

中身は一物の一部だった。根元から二段目の部分だ。


1番根本と、先端から2番目が無い。レオナルドとマサムネがもっているのはこの二つのようだ。

すぐにはどうにもならないので、あとで再召喚させることにした。


ヒロアキはとりあえずユイを拘束した。

小梅とユイ、2人とも連れて帰る気のようだが、ユイは小梅を人質に辛うじて従っている状態だ。


「くっ、殺せ」


ユイは思わず芝居がかったセリフを言ってしまったが、ヒロアキがこれを拾った。


「はははっ。お約束だな。女騎士か?」


ユイはヒロアキの発言に目を丸くして驚いたが、なんとなく答えた。


「ふふっ。あんたも影響受けてんの? もしかして日本生まれ?」


「はははっ。やっぱり転生者か。まあ、あとでベッドでゆっくり教えてやるよ」


ヒロアキは親しみを感じて余計なことを口にしていたが、それには気づかず、ニヤニヤといやらしく舌滑ずりをし、ユイは鳥肌をたてた。



読んでいただいてありがとうございます。

次話もよろしくお願いいたします。

できましたら、ブックマーク登録と評価をよろしくお願いいたしますm(._.)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ