魔法導入と銀水晶の迷宮 後編
作者:「後編です」
ジン:『……死んでるな』
作者:「気にしないで行きましょう」
レンの視線の先を見ると見覚えのある人が走って来ていた。
腰まであるポニーテールを棚引かせてかなりの速度で走って来ていた。
「やっと追い付いた」
「久しぶりですね、葵さん」
「……ソウジさん、やっと会えた」
「アオイー、急に走り出してどうしたのよ」
後からまた見覚えのある人が
「あっこの前、カマキリに殺されてた人ですね。確か…ソウジさんですよね?」
「はい、ソウジ=k=ミナヅキです。確かランフォート武具店の店長のクランディスト=ランフォートさんと鍛冶師のレイラッタ=エルディス・ゼレルトルスさんですね」
「ソウジ君…やっぱり後でいいや。二人の前でこの事は話すから」
「そしたら今度こそ銅像にしてやる」
ソウジはボソボソっと小声で言った
「ソウジさん、そちらの方は?」
「彼はこのゲームきっての廃プレイヤーrenren臨時の野良パーティーメンバーです」
「もう皆酷いな~、僕のこと忘れちゃったの?」
「えーと、どちら様で?」
「どこかで会ったっけ?」
「どこかで会いましたか?」
「じゃあ、わかりやすい格好になろう。『コンバート:リアル』」
レンは光に包まれrenrenのアバターは崩れ変化していった。
そして白かった鎧は黒くなり赤髪も黒くなり黒い瞳は紅くなって金色の鎚は消えて黒い大鎌が現れる
「レンだよ~」
「この駄神が、こんな所でばらしてどうするよ」
「え~と、お久しぶりですねレンさん」
「ソウジ君もコンバートしたら?」
「やだね。今俺の体はお前のせいでとても人前に出られる状態じゃないんだよ」
「えー、美人だったじゃん」
「それでもダメだ」
「もしかしてソウジさんって女性だったりしますか?」
「俺は男だよ?今朝コイツに飲まされた薬のせいでリアルの体がヤバイことになってるだけで」
「それで話が逸れたね。僕達は今からここのボスモンスターのミスリルガードナーを攻略しようと思うんだけど、よかったら一緒にどうかな~って」
レンはメニューを操作して元の赤髪、白鎧、黒目のrenrenに戻る
「ちょっと考える時間を貰ってもいい?」
「いいよ」
三人はまとまって話会いを始めた。
「さてと乗ってこなかったら君がアタッカー兼タンクね。僕は後方支援をするから」
「了解」
「はい、参加させていただきます。でも条件があります。財宝と経験値は山分けラストアタックボーナスは取った人の物と言う風にしていただきます」
「うんうん、僕は構わないよ」
「俺も別にいい」
「じゃあ決まりですね」
「じゃあ、ソウジ君とアオイちゃんが前衛、レイちゃんは遊撃、僕とランちゃんは後衛で魔法で叩くって感じでどうかな?」
「それでいいですよ」
「状況に応じて臨機応変に」
「倒せばいいでしょ倒せば」
「楽勝だろうなー」
レンはウインドウのenterを押した。
扉が横にスライドしていき部屋の中の水晶が光だした。
中は六角形の闘技場になっており、壁際は床が無い。
そして闘技場の真ん中に蒼い水晶の光を受けて青白く反射する銀色の大きなゴーレムが鎮座していた。
五人は闘技場に足を踏み入れる
扉が閉まり、入り口の扉際の床が崩れ落ちる。
そしてゴーレムが立ち上がる。
ゴーレムのHPバーは四本
ゴーレムの周りに四体のミスリルゴーレムが出現する。
「取り巻きを先に潰すよ。其は氷、其は弾丸、其奴を穿ちて凍てつかせよ 氷雪の弾丸」
レンの鎚から氷の弾丸が数発飛び出して取り巻きの一体を倒した。
「其は氷、其は弾丸、其奴を穿ちて凍てつかせよ 氷雪の弾丸」
レンは次の魔法を詠唱して取り巻きをもう一体潰す。
「そんなメチャクチャな」
アオイは取り巻きの関節に刀を突き刺す。
ソウジは本体にウエポンバッシュを使って怯ませて時間を稼いでいた。
アオイはミスリルゴーレムを破壊する。
残り一体をレイが胴を殴って倒す。
「メインディッシュだよ」
「レン、本気は出すな!」
「……わかってるよ」
「別に本気出してくれてもいいけど」
「何をしでかすかわからないからやめといて欲しいな」
アオイとレイはゴーレムを攻撃する。
「固いっ」
「そんなに固いの?」
「とってもね」
「じゃあ僕の出番だよね?」
レンは持っているミョルニルとは別のハンマーを、用意する。
石斧のような形をしており時おり稲妻が走っている。
「くらえウコンバサラの力!」
ウコンバサラは一直線に飛んでいってゴーレムの右腕に突き刺さった
「レアアイテムをそんな使い方……」
ランが何か言いたげだがレンは一切気にせず、次々と石斧を投げつける
「部位破壊で怯んでる内に叩くべし」
ソウジは二振りの刀で石斧に合わせて追撃する。
石斧はゴーレムの脇を掠めて反対側の壁にぶつかった。
「弐式一閃っ」
二振りの刀で横に一閃する。
「じゃあランちゃん、30秒間よろしく」
レンはミョルニルをゴーレムに向かって放り投げて槍を取り出す
「えっちょっレンさん!?」
レンはお構い無しで走っていきゴーレムの手前で跳躍する。
「モノ ジ」
そして槍で突く
するとレンがゴーレムの後ろにも現れてゴーレムを突く、そして元いた所のレンが消える。
「トリ」
レンはゴーレムを囲むように三角形の頂点に現れて槍で突き、一人を残して消える
「テトラ」
レンがさっきの三角形とゴーレムの頭上に現れて槍で突いて、ゴーレムの前のレンを残して消える。
「ペンタ」
レンがゴーレムを中心に五角形の頂点に現れて槍で突いてゴーレム前のレンを残して消える。
そしてレンは跳躍でゴーレムの頭上に跳んび
「ヘキサグラム」
レンが言うとゴーレムの周りに六芒星が描かれその頂点にレンが現れてゴーレムを突く。
そしてゴーレムの後ろのレンを残して消える。
「お気に召したかな?他方向21連撃『幻槍乱舞』は」
ゴーレムのHPバー1.5本をレン一人で削りきってしまった。
「じゃあ後は任せるよ。」
レンは再び後ろに下がった
「そうなると私もちょっと披露しなきゃね」
「じゃあ俺はサポートに徹するかな」
ソウジは再びウエポンバッシュで動きを止める。
「今です」
アオイは焔を上段に構える
「双天飛燕流弐式壱の型『跳虎』」
焔のオーラがいっそう濃くなり白煙を上げ始める。
一蹴りでゴーレムの肩間接まで跳び、ゴーレムの腕を肩から切断する。ゴーレムの腕が地面に落ちて光エフェクトとなって砕け散った。
HPバーは残り約2本
「この調子でいけばあと三分ぐらいで終わるね」
「『この調子で』って今自分達がかなり本気だしてるのに気づいてないんですか!?」
「まあ、一人は全く本気出してないし」
「俺もセーブしてるからいけるでしょ。アオイさんもレイさんもまだ奥の手があると見えるし」
「まあね」
「私はまだ技すら使ってないし」
「ソウジ君が本気を出せばこの程度二分かからないでしょ?」
「いや、それはアレのことを言ってるんだろ?アレ使ったら一瞬だよ」
「なのに君は使わないって言う。使える物は使うべきだよ」
「アレとは?」
「ソウジ君の能力のことね」
「物には使い時ってやつがあるんだよ」
「まあ、そこまで言うなら今日はよしにしてあげるけど」
「ちょっと気になるけど…嫌がるならまあいいや」
「ちょっと見せて欲しい気持ちもあるけど…」
「最初の部分しか見えないと思いますよ」
「見えたら怖いね」
「見えない?もっと気になる」
「ソウジ君、もう君が何かをばらすしかない。君は秘密だらけだから一つぐらいならばらしても問題ないでしょ」
「まあ、そろそろ刀の耐久値も限界だからコンバートしようかな」
ソウジはウィンドウに触れる
ソウジのアバターが白い光に包まれ変化していき光が消えて、その姿が露になる。
「さて、改めて自己紹介しますね。どうもソウジ・k・ミナヅキ兼雲竜寺 霞です。こっちの姿でもよろしくお願いします」
ソウジもといカスミは1.5mもある黒い野太刀を振り抜きゴーレムに斬りつける。
その長さとその強度でゴーレムにかなりのダメージを与えた。
ソウジが刀を腰に溜めると刀に緑のエフェクトが発生する
ソウジは刀を振り抜き回転して二度斬りつける。
刀スキル:旋風
刀に黄色のエフェクトが発生する。
そして刀で下からゴーレムを切り上げつ跳躍する。
両手剣スキル:アッパースラッシュ
刀に赤いエフェクトが発生する。
そしてゴーレムを落下しつつ切り下ろす。
両手棍スキル:メテオブレイク
「なんだ君、あんまりどころか殆ど本気出してなかったんだ」
ソウジはゴーレムの胴を蹴って下がる
体術スキル:踏襲
「相性の問題です」
ソウジはレンの少し前に着地して技後硬直に入る
「なにあれ…」
「今、複数種類のスキルを連続使用したよね?」
「はい、しましたけど」
「どうやったの?」
「アレはバグチートです。システムの穴とでも言いましょうか」
「え?」
「この刀は覚えてますよね?」
「ええ、打ったの私だし」
「ちょっと手を加えてステータスを弄らせて貰って属する武器を刀と両手剣と両手棍の三つに増やしてあります」
「コレってケイに報告すべきかな?」
「単に両手剣と両手棍をなるべく小さくして刀と溶接、合体させて一つと言うことにしつつ刀であり両手剣であり両手棍であるようにしたまでです」
「なんか魔改造してるし」
「そんな手が有るなんて」
「それはいいや複合武器か~流石はソウジ君目のつける所が違う」
「さてとレイちゃんもなんか大技出してみてよ」
※ゴーレムのHPは残りHPバー0.75本
「この流れだし私もちょっとだけ出しちゃおうかな」
レイは鎚の先端部分をスライドさせる。
槌の先端部分が変形して片手剣の形を取った
「おー、雷閃の本領発揮だね」
片手剣に稲妻が走り、雷のエネルギー可視化されて雷の巨剣に変化した。
「あれ、有りなのか?」
「君がそれを持った上でそれを言うの?」
「いや、俺のは物理的改造だけどアレはなんと言ったらいいのか」
「アレは極められた鍛冶スキルの賜物だよ。君がアルケミストのスキルで武器の一部を溶かしてくっつけたのと同じだよ」
「結構何でもアリの世界ですね」
「でないと面白くないじゃん」
こうして話している間にもレイは巨剣で片手剣用の連撃技を繰り出す。
ゴーレムをズタズタに斬りつける。
HPバーはみるみる減っていく。
四連撃、三連撃、五連撃
「そろそろだよ、ランちゃん」
「え?私ですか?」
「そう、ラストアタック取っといで」
レンは一気に10のスキルを使ってランにバフを駆ける。
「ほら、早く行かないと取れなくなっちゃうよ。僕のSPが無駄になっちゃうよ」
「はっはい」
ランは走りだし跳躍して短剣を腰に構える
「ラン?」
レイの巨剣が一瞬止まる
ランの短剣がライトブルーのエフェクトを纏う
「いきます!」
ランは短剣を振り抜く、エフェクトと同じ色の斬撃が二本現れてゴーレムを切り裂く。さらに斬り返し、切り上げ、切り下ろす。
それぞれライトブルーのエフェクトがゴーレムを追加で切り裂いた。
そしてゴーレムに短剣を突き刺す。
エフェクトが短剣の切っ先で炸裂してゴーレムの命の最後の1ドットを削った。
「レンさん、やりましたよ」
「うんうん、頑張ったね。僕の最大SPの約1/1000は無駄にしなかったね」
「1/1000…」
「お前は最後に余計なことを言う。1/1000とか言わなければいい感じで終わったものを…」
ソウジはウィンドウを触ってソウジ・k・ミナヅキにコンバートする
「まあまあ、これで多少場が和んだ所でフウカ君からメールが着てるんだ」
「何だかんだ言って仲がいいんですね」
「あんなバイオレンスな行動もツンデレの一部ってことね」
「えっ!ジン君そりゃないよ!」
「どうした?」
「殺されちゃった、僕」
「お前が死ぬ?面白くない冗談だ」
「…社会的に…」
「それなら納得」
「見てこのメール」
レンはウィンドウをコッチに向ける。
『あなたは書類に嫌気が射して自殺したことにしましたのでもう帰ってこないでください。もうジンが書類上は処理しちゃったので今更出てきても遅いですよ。 フウカ』
「プフフ、お前よっぽどこの二人に嫌われてるよ」
「僕が何をしたって言うんだよ」
「盗撮写真を内外にばら蒔いただろ?」
「うっ…」
「有休なしで使い倒してるだろ?」
「うっ…でもそれはジン君が休日の過ごし方で困ってたからいっそ休日をなくしてあげただけじゃないか」
「これは殺されてもなんの文句も言えないわ」
「レンさん、ほんとに一回死んできたらどうですか?」
「もう死んだよ、社会的に…」
「まあまあ死んだ神略して死神は置いといて財宝の話をしようか」
最初にダンジョンボスが倒された時にボスが居た場所に現れる宝、それが「財宝」
今回もボスが倒された時にあるものが出現していた。
それはボスの二倍近い大きさの銀色の鉱石の山。
このダンジョンに居る間常に目にしていた銀水晶の山だ。
「ミスリル鉱石ね。かなり純度が高い」
「じゃあ魔法系装備の製作とかに使えそうですね」
「多分防具は無理ね。魔法攻撃貫通があるから、でも杖なら良いものが作れそうね」
「電子回路ならぬ魔導回路とかを組むのにも使えそうだな」
「それにこの強度ね、強度としては防具にはしたら最高の防具が出来るレベルなんだけど」
「僕はこの鉱石で剣を作るよ、魔法剣とかが作れそうだから」
レンは山をまるごと分配画面に放り込んで5等分して分配した。
すると山のあった場所に転移石が現れた
「じゃあ、僕は書類を止めてこなきゃいけないから先に落ちるよ。後は好きにやって」
レンは転移石の手を翳して転移した。
「さてといつまでもここにいても仕方ないし帰りますか」
ソウジは転移石に手を伸ばす。
「アオイ、行かなくていいの?」
ソウジは転移していった。
「あっ、行っちゃった…」
「行ってきなさい。私達は私達で適当に帰っとくからアンタは彼を追いなさい」
「アオイさん、頑張って下さいね」
「二人ともありがとう」
アオイは後を追って転移石に手を翳した。
「お二人うまくいくでしょうか?」
「まあ、ソウジ君次第でしょ」
二人は暫くその場で談笑していた。
「ソウジ君、ちょっと話いいかな?」
「はい、大丈夫ですよ?でも、二人を待ってからのがいいんじゃ」
ソウジは笛を片手に言う
「二人が居るとしにくい話だから…」
「そう言うことなら。じゃあベイグルに戻りながら話しますか」
ソウジは黒い笛を吹く
空から翼の生えた獅子が降りてくる
「おーい、コッチコッチ」
グリフォンは広場に降りてこっちに走ってくる。
「はい、来てくれてありがとグリ。こちら召喚笛で呼んだグリフォンのグリです。グリ、挨拶は?」
グリフォンは頭を下げる
「もしかして二人乗り?」
「グリ?いけるよな?」
グリは二度頷き誇らしげに胸を張る
「じゃあちょっと失礼して…」
ソウジはアオイを片手で抱えてグリフォンに乗る
グリフォンの高さは2.5m少々、地上から背までの高さも1.5m無いぐらいだがアオイの伸長もまた150㎝少々つまり飛び乗らないと乗れないのだ。
笛の持ち主がアオイならグリちゃんはアオイが乗りやすい高さまで低くなったが、現在のグリちゃんの主人はソウジなのでグリちゃんはソウジに合わせる。
「グリちゃんの首にしっかり掴まって下さい。グリちゃんテイクオフ」
「ピィィーー」
グリは一鳴きして飛び上がった。
グリは一回の羽ばたきでかなり上昇して、あっという間に飛行高度(通常グリフォンが飛行する高度。基本的に上に上がれば上がるほど速度は上がる。これ以上に上昇することも下降することも可能であるがその高度を飛ぶ他のモンスターやプレイヤーに合わせるのが暗黙の了解)まで上昇して飛行し始めた。
「で話って?」
「あっ、え~と。さっきレンさんがメール出した時に二人の事を知っている様でしたが、ソウジさんは神なんですか?」
「そう言えばレンと知り合いだったね。てことはアイツの職業知ってる?」
「はい、世界の主神だと」
「まあ、そのお手伝いさんぐらいに考えといて。神なんて大それた者でもないんで」
「そうなんですか」
「レンとはオフ会で知り合って意気投合してアイツから打ち明けられたんだ。『僕、ホントは神様なんだよ~、凄いでしょー?ほら僕を崇め奉って』って」
「レンさんらしい」
「俺からも一つ質問してもいいですか?」
「あっはいどうぞ」
「俺、アオイさんになんかしましたか?」
「え?」
「いや、今日は二度も声を掛けられたので何か言い出しにくい様な事を俺がやらかしたんじゃないかってちょっと不安で」
「いや別にそう言う訳じゃないけど…嫌だった?」
「いや、そう言う事ではなくて。ただ少し気になったぐらいで」
そしてお互いに黙ってしまった。
ソウジはやけに周囲を警戒している
アオイは顔を真っ赤にしている。
『はよせんかい!』
初代村正が怒鳴っている。
『こんなナヨっちい男の何処がいいんかワイにはさっぱり解らんわ』
村正は続ける
『お前もお前やで?先にスパッと言っとけば今ごろラブラブ、ラブラブしとっただろうに』
村正は続ける
『まあーもうワイは知らん』
村正は黙った
「くくく、初々しいね~、青春だね~、見てて楽しいよ。見てるこっちが恥ずかしくなってくる」
レンは画面越しにソウジを見ていた。
「にしてもソウジ君はダメだね。女性の扱い方がなってない。もう見てらんない。けど見ちゃう…画面録画もしてるし」
レンは書類片手にスマホの画面を覗き込んでいた。
「台の前に降りますね」
「あっはい…」
「アオイさん、大丈夫ですか?ちょっと顔が赤いみたいですけど」
「はい、大丈夫です」
グリは台の上空で急上昇して急降下する。
「グリどうした!」
「えっやっわっ落ちる!」
ソウジとアオイを振り落としたのだ
ソウジはアオイを抱き寄せてそのまま降下する。
ソウジはウィンドウを少し触ってカスミに変わり小声かつ早口で詠唱し始める
『我、時を繰る者。我が意思に沿いて我が内なる時を繰れ。 タイムコントロール』
周りの風景がスローになる。
そして更に詠唱する。
『水よ、我が足元にて凍りつけ フリーズ』
足下に粗削りの氷の板が現れる
『我、時を繰る者。我が意思に沿いて彼の者の時を繰れ タイムコントロール』
下に自分より遅く落下する氷の板を作り、地上3mほどで板を蹴って飛び降りた。
地面に降り、一息付くと風景が元に戻り、氷の板が石畳の地面に叩きつけられて凄い勢いで四散した。
そして地面から紫色の六角形の表示が出現する
『Immortal Object』
そう表記されて六角形は消えた
そしてソウジは再びソウジに戻る。
「ふう、セーフ。危うくミンチになるとこだった」
アオイの顔が真っ赤になっている。
「あっすいません。咄嗟だったのでつい」
ソウジはアオイを降ろす。
グリも降りてきた。
「こらグリ、死んだらどうするんだよ」
グリは途中で回収するつもりだったとでも言いたげな目でソウジを見る
「ソウジさん、私…」
「どうかしましたか?」
「ううん、また次会った時にする。だからそれまで死なないでね」
「はい、では自分は先に失礼します。グリ、次の町まで飛ばすぞ」
ソウジとグリは一気に上昇して高速で飛んでいった。
「ソウジ君……」
アオイは赤い顔のままベイグルに転移した。
ソウジはベイグルから程近い森に降りた。
そこにはひっそりとログハウスが立っているさして手入れされていないのか外装はボロボロだ。
「やっと帰ってきた。グリありがとね」
グリは飛んでいった。
ソウジはログハウスに入る
なかはいろんな物がごちゃごちゃと置かれており家と言うより作業場とか倉庫とかいった方がいい感じだ。
そしてソウジは霞にコンバートして作業台の前に立つ
「さてと、先ずはこの本からかな」
ソウジは本を観察し始めるのだった。
作者:「長かった、ほんとに長かった。次回はこの時のジン君とフウカ君たちのお話です。前書きの事態が明らかに!?」
ジン:「いっそ死ねばいいのにな」
作者:「と言うことで、また来週~ヽ( ̄▽ ̄)ノ」




