第八話 思わぬ加入
「悪いが取り込み中なんだ。部外者が口を挟むな」
「口を挟まれたくなきゃ、こんなギルドの真ん中で痴話喧嘩しないことだな」
ガルドほどではないが、赤髪の手馴れ感満載のガタイのいい男が私たちの仲裁に入るように近づいてきた。
「ルシェリア、帰ろう」
「嫌よ!!!!離して!!!!!」
フィオナードは私の手をなかなか離そうとはしなかった。
今更この人は何がしたいんだろうか。
抵抗していると、赤髪の男が私の手首を掴むフィオナードの腕を掴んだ。
「はっ(笑)、レディーにそんな嫌がられているのに、諦めないなんて往生際の悪い男だ」
赤髪の男はフィオナードを揶揄ったような言葉を並べる。
「婚約者がこんな場所にいるから連れ帰るところなだけなんだがね」
両者共に、腰に携えた剣を抜こうとした時、ギルドの扉が勢いよく開かれた。
「おいカイン!!何油売ってんだこの野郎ー!!!」
「酒場集合だったのにいつまで待っても来やしねぇ!!」
現れたのがガルドだった。カインという男の名前の男にややご立腹らしい声色だ。
「おー!ガルド!!」
まさかのガルドの呼びかけに答えたのは、現在進行形でフィオナードと喧嘩をおっ始めとうとしていた赤髪の男だった。
「おー!ガルド!!じゃねぇよこの色男が!!!!また女ナンパしてるのか!?」
ガルドは人混みを掻き分けながらこちらに近づいてくる。
そして、私ちの前で歩みを止めた。
「あっ!?嬢ちゃんじゃねーか!!」
「なんだガルド、このお嬢さんと知り合いか?」
カインは目を丸くしながらガルドに問う。
「酒場で話そうと思ってた新しいクランのメンバーだ!」
「ってかその坊主誰だよ!?なんか見たことある顔してるけど、誰だか思い出せねーな」
ガルドはフィオナードを見つめながら深く考え込んだ。
「あ!!!!!!思い出したぞ!!!!!」
「アルディス…アルディス・グラディオンだ!!!!」
その名前を聞いた途端に、フィオナードは目を見開き叫んだ。
「どうして兄さんの名前を知っているんだ!!!!!」




