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転生したら最強すぎた件について   作者: ミリア
プロローグ〜第一章
5/37

最初の移住者 神皇城が完成して数日。

丘の上には小さな城が建っていた。


豪華ではない。


大きくもない。


だが神皇国の中心となる建物だった。



ミリアは玉座の間の椅子に座っていた。


玉座というより普通の椅子に近い。



「暇やな。」



「働いて。」



即座にアリシアの声が飛んできた。



「仕事ない。」



「ある。」



「何が?」



「国民集め。」



ミリアは少し考える。



確かにその通りだった。



城はできた。



拠点もある。



しかし。



国民はまだ二人。



ミリアとアリシアだけだ。



「募集するか。」



「どうやって?」



「張り紙。」



「普通やな。」



「普通が一番や。」




その日の午後。



二人は近くの街道へ向かった。



街へ続く道。



商人や旅人が時々通る場所だ。



ミリアは木板を立てる。



そこへ文字を書いた。



【移住者募集】


ミリア神皇国


住民募集中


住居有り


農地有り


未経験歓迎



アリシアはしばらく無言だった。



「なんや?」



ミリアが聞く。



「未経験歓迎って何。」



「住民。」



「住民に経験者とかあるん?」



「知らん。」



アリシアは頭を抱えた。




数日後。



予想外のことが起きる。



本当に人が来たのだ。



街道の向こうから。



荷車を引いた男性が一人。



その後ろに女性。



さらに小さな子供。



家族だった。



ミリアとアリシアは城門前で迎える。



男性は少し緊張していた。



「ここが神皇国ですか?」



「せやで。」



ミリアは笑顔で答える。



男性は周囲を見る。



まだ建物は少ない。



城と小屋だけ。



正直、立派な国には見えない。



それでも。



どこか不思議な安心感があった。



「移住募集を見まして。」



「ありがとう。」



ミリアは頭を下げた。



男性は少し驚く。



女皇を名乗る人物が頭を下げたからだ。



「歓迎するで。」



ミリアは微笑む。



「神皇国へ。」




その日。



神皇国最初の移住者が誕生した。



三人家族。



まだ小さな国。



しかし。



確実に前へ進んでいる。



夜。



城の窓から灯りが見える。



小屋からも灯りが見える。



そして新しい住居からも。



ミリアはその光景を見ながら微笑んだ。



「増えたな。」



アリシアも頷く。



「増えたな。」



たった三人。



されど三人。



神皇国の人口は二人から五人になった。



それは神皇国にとって大きな一歩だった。



ミリアは静かに夜空を見上げる。



まだ始まったばかり。



けれど。



この国は必ず大きくなる。



そんな予感がしていた。



こうして神皇国は、


初めて「国」として歩み始めたのである。

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