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男女入れ替わりダンジョン配信!~元地下アイドルと落ちこぼれ退魔師、中身を交換したらお互いにとって最適な環境だった  作者: あけちともあき
うちの会社経営会議

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第83話 いい感じで記事が載ってる!

「えっ!? もう記事が出てんだけど!!」


「うわーっ、何さ花咲里さん! 人の家でいきなり大声出さないで! っていうか当たり前みたいな顔して寝転んでるしさー」


「いや、なんか明の顔があたしの顔なんで、鏡を見てるみたいでここにいると気合が入るっつーか」


「気合が入る人は寝転びません。それで、どうしたの? 記事って?」


「昨日のインタビューのやつ! もう載ってる!」


「ええーっ!? 早い!!」


 インターネットのマガジン形式だから分かるけど、凄いスピード感だ。

 あたしと明の写真もアップされてて、明がほわほわしたことを答えてるのがバッチリ掲載されてた。

 それに対して、明らかにあたしの返答はギラギラしてるな。

 この温度差はなんだ。


 学校に行ったら、恵美奈が早速食いついてきた。


「上鳴くん見ましたぞ~! 凄くかっこいいこと言ってるじゃないですか~! うーん、これは惚れ直す」


「惚れ直す?」


「なんでもありませんぞ」


 今この人惚れるって言った?

 気のせい?


「ちょっとー! 雑誌に取材とかされてるじゃん!」


 当たり前みたいな顔してほむらもやって来た。

 そしてあたしの机をドンと叩いて、


「ずるい! ずーるーいー!!」


「なんだなんだ」


「上鳴くんのところに女子が二人も!」「うちらも行くしかねー!」


 なんだなんだーっ!!

 女子が集まってきたぞ!!


 なお、あたしがサンダーマスクであると知っているクラスメイトは半分くらい。

 あと半分は何も分からずいるだけなのだ。


「なんで大事になってんの!?」


「七咲氏が暴れたからですぞ。元のクラスにお帰り」


 恵美奈がしっしっ、と手を動かした。

 ムキーッと怒るほむら。


「だったら人払いしてやるわよ! おら、人払いの魔法!」


 ほむらの目が輝いたと思ったら、集まっていた女子たちがサーッと散っていった。

 何をやったんだ。


 だが、恵美奈だけはいる。

 メガネを外して、恵美奈の目も光ってるが?


「あんた……魔眼使いね? あたしの魔法を相殺したでしょ」


「あーっ!! サラッとバラすのはやめて欲しい!! 私、後でこっそり彼に教えるつもりだったんだから!! 人のー! ドラマチックな伏線をー! 壊すなーっ!」


「魔眼……?」


「なんでもないですぞ」


 一瞬だけ凄く普通の女子っぽい喋りになったけど、すぐにいつもの恵美奈に戻ったな。

 メガネも掛け直している。


「それはどうでもいいわけよ。あのね、あたしはね、リトルウィッチ・デュオってユニットで活躍してるけど」


 ほむらが机を掴んでわなわな震えている。


「取材なんか、一回も来たことないのよーっ!! なんで、なんであんたばっかりー!! 羨ましい! うらやましいぃ~!!」


「それは、ほむらが素性を明かさず謎の配信者やってるからでは?」


 あたしはごく冷静に突っ込んだ。

 ほむらがハッとする。


「そうだった」


「それでは取材のしようがありませんなあ。謎の配信者は、神秘性は保てますし趣味の範囲でやれますが、その代わり商業的な成功は掴めませんな……」


「分かってるー! 分かってるけどー!! 商業展開は高校卒業してからってパパと約束したからなんだからね!」


 パパ……。

 あの黒い髪の魔法少女か……。

 なんか見た目は可愛いのに、恐ろしく凄みがあったな。


 あれが歴戦の配信者ってやつなのだ。

 うおー、あたしもあの領域に達してー!


 あの後、双子のパパである黒胡椒スパイスのアーカイブを見たりもした。

 もう十七年前とかそういうのじゃん。


 派手だった。

 ひたすら派手な配信だった。

 過去にあれをやってるの、とんでもないな。

 もうオーパーツじゃん。


「きら星はづきと言い、黒胡椒スパイスと言い、あの時代の配信者ってやっぱ飛び抜けてたんじゃないかな……」


 あたしがボソッと言うと、ほむらも真面目な顔で頷いた。


「だと思う。だって、あの頃にダンジョンハザードを引き起こした張本人が出てきたんでしょ? で、そいつをきら星はづきがやっつけた。それだけで歴史に残る大事件が起きてるんだもん。っていうことはよ? 世界だってそのために凄い配信者を用意したのかもよ?」


「ありえるなあ……。明らかに今の配信者って、あの頃と比べると普通だもんな……」


「平和になって、凄い人が出てくる必要がなくなったってのがあるのかもね……」


 あたしとほむらで、うーむと唸った。

 恵美奈は流石に話題が専門外らしく、もごもご言いながら横にいるだけ。


「いや、うじうじするのはあたしららしくないだろ!! そんな時代だからこそ、あたしはこのインタビューもきっかけの一つにして、ビッグになる! 飛翔する!」


「私だって負けてないわよ! いい、明! あんた、私のライバルなんだからね!」


「ライバルだったのか!?」


 今衝撃を受けるあたし!!


「実力的には上鳴くんの方がまだまだでしたが、猛スピードで急成長して追いついてきてますからな。これは魔法少女フレアからの発破ですぞ! がんばりましょうぞ~」


 なんか恵美奈も応援してきた。

 そうかな……。

 そうかも。


 その気になるあたしなのだった。

 で、その場に当たり前みたいな顔をして湊がいる。


「うわーっ!? いつの間に!!」


「あんた、音もなく現れたわね!?」


「いやな……。きら星かざりの踊ってみた動画が、よりによってこの普通の時間に公開されたからな……」


 湊がなんか、プルプル震えている。

 なんだなんだ。


「この……素晴らしさを……お前たちにも分けてやりたい……。く……くぅぅぅかざりんのダンス、最高だ……」


 こ、このカザトモめーっ!

 あたしには塩対応なくせに、明には甘いんだよなあ。


 なお、あたしが下校するまでの間に、明の配信した踊ってみたショート動画は十万再生を超えたらしい。

 あたしの同僚強すぎ……!?


 ぜ、絶対に負けねー!

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ちゃんと惚れ直した発言を聞き逃さないとはラノベ主人公の片隅にも置けねえ!大した奴だぜ!
>「うわーっ、何さ花咲里さん! 人の家でいきなり大声出さないで! っていうか当たり前みたいな顔して寝転んでるしさー」 それぞれの両親「構わん。むしろそれで良い」 
湊くん、完全に極まったオタク仕草に……w
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