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男女入れ替わりダンジョン配信!~元地下アイドルと落ちこぼれ退魔師、中身を交換したらお互いにとって最適な環境だった  作者: あけちともあき
即座に動き出す陰謀

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17/27

第17話 脅迫が効くか!

「くそっ! てめえっ! 答えろ! 何をやったかって聞いてんだよ!」


 パーカーは明らかに腰が引けている。

 あたしはずんずんとそいつに近づいて行った。

 相手がペース乱している間にぶん殴る!

 喧嘩の鉄則でしょー!

 元地下アイドル舐めんなー!!


「こいつ、間合いってもんを分かって……! ちぃっ!!」


 パーカーの周囲から、風音がした。


「うおっ!?」


 咄嗟に構えた拳に、何かが当たって弾ける。


 Good!


「し、しまったー! グッド出しちゃった! ちくしょーっ、コンボストップだ!」


「お、俺の法術を防いだ!? てめえには何も知らせてないってのに、知りもしないくせにどうして……!」


「さあ……? なんかできちゃった感じ……? てか分かった。あんたの法術? ってのは正面に注目させといて横から攻撃してくるやつなのね。きったな」


「なにぃっ!? お、俺の法術を……! 鎌鼬を馬鹿にするんじゃねぇぇぇぇ!!」


 他人には好き勝手言うくせに、自分が言われたら許さない。

 そういうのは通らないでしょ。

 あたしは音楽の合間に挟まる、違和感バリバリの風音に注意した。


 明らかにリズムが取れてないからよく分かる。


「右」


 Exellent!


「左」


 Exellent!


「足元」


 Exellent!


「そして正面!」


「ウグワーッ!?」


 法術に集中していたパーカーが、あたしにぶん殴られてのけぞる。

 どうにか手にした武器で威力を殺したみたいだけど。

 くそー、浅かったか!


 だけどこの法術、完全に見切った!

 難しいステージも即座に把握するのはあたしの得意技なのだ!

 音ゲーと何も変わらん。

 体を動かすだけだ。


「ふおおお、凄いですぞ上鳴くん!! 謎の攻撃をものともせず、相手を一方的に追い詰める!」


「おう! こっからラストコンボよ! オラァっ!!」


 拳で、あえてパーカーの武器を殴る。


「うおおっ!!」


 こっちから当てに行ってるんだから、出る評価はExellent以上!

 ここから連打!


『Excellent30連コンボを達成! ランクアップします!』


 あたしの拳が!

 白銀の眩い光を放ち始める!

 なんかギュンギュン唸ってる!

 こいつで相手の武器をぶん殴ったら……。


「な、な、なにぃーっ!?」


 金色の剣に亀裂が入った。

 さらに連続でぶん殴る!


「オララララララララッ!!」


 砕け散る剣!


「お、お、俺の法具が! 法具が、素手でーっ!? あばーっ!?」


 拳がパーカーの顔面に炸裂!

 そこから連打!


「ウグワワワワワワワワッ、ウグワーッ!!」


 ボッコボコになって、パーカーが吹っ飛んだ。

 これを見ていた他の暴漢みたいな連中は、すっかり戦意を喪失したみたい。

 必死になって黒いバンに逃げ込んでいく。


「ひい、ひい、てめえ、上鳴、こ、こんなことしてただで済むと思ってんじゃねえだろうな……! てめえの、家が反逆の疑いありとっ! 上層部に伝えてやるっ! てめえだけじゃねえ! てめえの家族も終わりだっ……!」


「だったらあたしはさっきの映像をSNSで全世界公開する!!」


「えっ!?」


 パーカーが呆然とした。


「全世界公開する! 今すぐ! 恵美奈、公開して!」


「あ、おい待て! 待て待て待て!」


「即断即決即実行ですな! やりますぞ上鳴くーん! ぽちっとな!」


 バーン!

 サンダーマスクのチャンネルにて、今のバトルが無編集で公開!


「や、やめろーっ! やめてくれーっ!」


「恵美奈、非公開」


「ほいっと」


 あたしはパーカーを見下ろした。


「この場の主導権はどっちが握ってるか、分かった?」


「ひ、ひぃぃ……なんてやつだ……! 鬼か悪魔か……」


「あんたから襲撃しといてバカ言わないでよ。ほら、帰った帰った。そろそろ近所の人が警察呼んでるでしょ」


 パトカーのサイレンが聞こえる。

 パーカーはぐぎぎ、と歯噛みすると、這いずるように黒いバンに乗り込んだ。


「こっ……これで終わりじゃないからな……! お前がっ、退魔師一族に敵対したってことは……俺が話さなくても上が察する! そうなったら、俺よりも強い退魔師がお前を討伐に来る! お前はどっちにせよ終わりなんだよ!」


「人類がダンジョンと戦ってる時代に、なんで内ゲバしてんのよ退魔師は」


 あたしは心底呆れてしまった。

 なんとしょうもない。


「走り去っていく黒いバン。それを仁王立ちで見送る上鳴くん。王者の背中ですなあ。いやあ頼れる。ところどころなんか女性みたいな言葉遣いでしたが」


「きっ、気にしない気にしない! それより恵美奈、バッチリ撮れてる? これ、顔だけ目線入れてプライバシーに配慮したらアップするから。有名になるために!!」


「なるほどー! 相手が誰だか分からなくしたら公開する! これならwin-winですな!」


「そういうこと!」


 テンションが上がって来ました!

 恵美奈と一緒に事務所に乗り込むと、そこには緑のピカピカなスマホを眺める明……あたしの体がいた。


「帰った! 恵美奈にお菓子食べさせてあげて!」


「ほほう、ここが上鳴くんの所属する事務所ですかな? おお、あちらに可愛らしい女性が! なるほどなるほど、彼女が稼ぎ頭……」


 明がこっちを見て、唖然とした。


「お、刑部さんがどうして……?」


「はて? 私と以前会ったことが……?」


 いけない!

 プライベートで、あたしと明の入れ替わりを知られるわけには行かないのだ。

 だって絶対に生活しづらくなるじゃん!


「気のせい気のせい! じゃあ、社長が溜め込んであるお菓子を出すから食べて食べて。お茶は麦茶でいい? たっぷり作ってあるから」


「結構ですぞ! ありがたやありがたや……。だが食べれば食べるだけこう、肩こりのもとになるので……」


「て、敵……!」


 思わず敵認定しそうになるあたし。

 なお、隣で明が大変居づらそうにしながら、やっぱりお菓子に手を伸ばすのだった。

 いいけど、体重管理はしっかりしてよね……!?

 

お読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
いっそ話してしまった方がスムーズにいく気がしないでもないw そしてようやく追いつきました。これから毎朝楽しみにさせて頂きます♪
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