表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本気で小説家になろう  作者: 黒羽燦
最新&大幅更新記事
26/26

盗作、パクり、オマージュ、パロディ

今は昔、盗作家になろうといふところありけり

☆今回はなろうでもよく話題にあがる「盗作、パロディ、オマージュ、パクり」あたりの単語を広範に扱ってみたいと思います。



前書き

・明確な線引きは不可能

 記事を書いている不死川がアホだからというのも一理……いやまあ百里くらいありますが、「は、これは盗作だろ!」「これはパロディだ!」「パクリじゃん」という線引きは非常にファジー(曖昧)なものです。


 以下の記事を読まれるとき、あるいは感想をおつけいただくときもその点を念頭に入れておいていただくことをお願い致します。




・そもそもパロディって何すか?

こちらがWikipediaになります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AD%E3%83%87%E3%82%A3


パロディ――ニコニコ大百科

http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=0CDIQFjAA&url=http%3A%2F%2Fdic.nicovideo.jp%2Fa%2F%25E3%2583%2591%25E3%2583%25AD%25E3%2583%2587%25E3%2582%25A3&ei=z59JUbajF8eDkwWnpoDQAQ&usg=AFQjCNHPd-3Z1bT8gK9UBbaiq2YsTyzw6w&sig2=DQpLhOXPDh2LSM23gZel4A


パクリ――ニコニコ大百科

http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%91%E3%82%AF%E3%83%AA


俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長 @ 盗作検証

http://www26.atwiki.jp/aikawajyou/



☆パロディ


小難しい定義でいうなら、特定の概念や作品に対して揶揄したり批判したりって要素を含む創作表現がパロディ。

何いってるんや……という。

ニコニコ大百科の説明がとてもお上手なので参考にどうぞ。大雑把に言うなら、「元の作品を知っている前提で、それを引用・改変したりすることを楽しむ文化」と捉えておくといいと思います。


・パロディは違法か?

 「漫画や映画、アニメや小説のセリフのパロディ」に関してはグレーゾーンと言わざるを得ないです。創造的で元ネタの作品を特定できない文章の引用・改編ならどうということはないでしょうが、「創造的で元ネタを特定できるからこそ」のパロディですし。

 とはいっても元ネタの作品に敬意を払って使う分には問題ないと思います。著作権法上の「引用」とはまた違った扱いになるとは思いますが……寛大な元ネタの制作者様に大目に見てもらっている、という心で。 


・パロディの定義って、「改変」があることじゃないの? それだとジョジョの台詞を作中で使うのはパロディじゃないんじゃね?

→台詞そのものをとってきた、という認識ではなく「貴方の作品の中のシチュエーション・文脈」で「だが断る」という言葉が使われている、と考えてください。

 もっとも、この一文を追加したのは、感想欄で言われたときにおなじことを綴るのが面倒だったから、というだけで、基本的には「台詞の流用はパロディ」という認識で構わないでしょう。



○これぞパロディ!


・漫画や映画、小説やドラマといった作品のセリフ、ワンフレーズ。

「だが断る」

「嘘だッ!!!」

「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」


・動作や状況の再現、真似

 十字架に張りつけられてうなだれているシーンを描けば聖書のパロディ。

 陸上競技でゴール際で背後を振り返り、ゴール後に特有のポーズをすればボルトのパロディ、みたいな。


 元のシーンが再生でき、なおかつ貴方が「元になったもの」を読者に想起させたいのならパロディです。


・セリフがいいなら小説の「地の文」もOKだよな?

 ダメではない。

 ただちょっと待って欲しい。それはシーンや文量による。次の「パクり」でやりましょう。


・なんで歌詞はだめなの?

 これはストレートに「JASRACが厳格に管理しているから」です。

 漫画や小説の一文をもじることを管理している機関はありませんが、楽曲・歌詞に関してはジャスラックというドンが管理しているのでございます。

 

 ツイッターで歌詞を呟くと罰金が……みたいなのも話題になりましたね。

 私も個人的に調べてみたのですが、有力な情報は見つからず。

 なので現時点で言えそうなことを。


・歌詞に含まれているからといって普遍的な言葉を取り締まるのは現実的ではない。

「I love you」だけ聞いたって尾崎豊の楽曲の歌詞かどうかわかりませんよね。こういうレベルの一節がジャスラックにどうこうされるということはまずないでしょう。ただし、「尾崎豊の曲である」ということが分かった状態で、というのはマズいかと思います。


 こういう創作的な歌詞ならダメでしょう、というのを引用して書こうと思いましたが、小説家になろうのガイドラインで「引用元の権利者から申し立てが行なわれました場合は作者の方の主張に関わらず対応を行ないますこと

あらかじめご了承ください」という記述を見つけてしまいましたのでチキンな僕にはムリデス。


 歌詞はやめたほうがイイ、とだけ言っておきます。

 ちなみに歌詞の一部をパロディとして使っている例ですが、「スーパーダンガンロンパ2」と「タイガーころしあむ」の2作品を例として挙げておきます。


 不死川は怖いんで歌詞のパロディはまずやらないです。

 普通の(セリフとかの引用の)パロディもほとんどやらなかったんですが、最近は使っています。


☆パロディとパクリ、盗作の違いは?


  判断基準

 1.節度を守って使用されている

 2.元ネタが明らかにされている


1.節度を守って使用されている

 「節度ってなんじゃい」「それを明確にしないならエッセイとしては終わりだな()」みたいな意見も頂きそうですね。前者はしかたない。だが後者の人にはその人に定義して頂きたい……。


 要するに「量」だと思いますよ。

 貴方の小説の台詞の99%がジョジョの台詞だったとしましょう。

 ……これジョジョですよね?

 たぶんジョジョだと思います。もう、言い逃れてきないほどに。

 50%とかでも余裕でジョジョでしょう。セリフの半分がジョジョなんですから。

 

 では10%ならどうでしょうか。

 「凄いジョジョ押しの小説」なのか、「ジョジョのパクリ」なのかわかりにくくなりますね。正直、こういうグレーゾーンになりそうな量のパロディはやめたほうがいいと思うんですよ。


 そして同じ10%でも、もっと問題なケースもあれば、問題にならないであろうケースもあります。


 問題になるケースは、この元ネタが「ジョジョ」ではなく、もっとマイナーな作品である場合。RPGツクールで2000年初等に作られたゲームだったり、PSで販売されたそんなに売れなかったノベルゲームからおなじことをやったとしましょう。

 たぶん原作へのリスペクトがあったとしても、「パクりだ」という批判からは逃れ得ないと思います。なぜか? あちこちでやられまくっているジョジョのパロディが「みんなやるもの、元ネタが明らかにされているお遊び」という認識をもたれているのに対して、このケースで扱ったものはそういったものではないからです。

 元ネタの作者にとってはアンフェアな裁定だと思われるかもしれませんが、そんなものだと思います。


 逆に問題になりにくいケースは、10%の引用が「バラバラな作品から」行われていた場合。一つ一つの作品から抽出したわけではなく、いろいろな作品からのパロディで会話が構成されていたとしましょう。コラージュ的であるという批判はあるかもしれませんが、「全会話文中に占めるパロディの割合が10%」くらいなら、今のラノベ業界では受け入れられる素地があるのではないでしょうか。「マックスでこのくらい」と考えているだけで、私はやりたくはないですが。


2.元ネタが明らかにされている

 ざっくり言うなら「元ネタを明かすかどうか」だと思います。

 前述の通りパロディは「元ネタが分かる」ことを共有して楽しむ文化ですので、読み手にもネタが分かってもらうことを期待しています。

 一方のパクリというのは作者が元ネタをひた隠しますよね。バレたらヤバいのがパクリですから。


 非常に雑ですが、「バレたらヤバいのがパクり」「バレても問題ない、むしろバレることに意味があるのがそれ以外(オマージュ、パロディ)」です。


☆最後に

 執筆段階において判断をするのは貴方ですが、最終的に裁定を下すのは原作の著作者であり、編集部であり、読者であり、ユーザーであり、サイト管理者です。

 よく考えてください。

 パロディは多かれ少なかれ「リスク」があります。一行の引用でも「違法」になる可能性もあります。

 しかし創作そのものがパロディ・オマージュと共に発展してきているのも事実です。その線引きはご自分でよくお考えになってください。


 最後に乙武氏のパロディで今回のエッセイを締めくくらせていただきたいと思います

 越えちゃいけないライン、考えろよ。



ルールとマナーを守って楽しくデュエルしよう!!

最近「ダークネス徒然草」というエッセイも始めました。宜しければあわせてどうぞ。

活動報告での戯言もあわせてどうぞ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲーム制作始めました。 小説講座、イラスト講座、ゲーム作成指南など充実させていきたいと思います。よろしくお願いします。 Addictトップページ
小説家になろう 勝手にランキング
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ