表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

プロローグ

初投稿です。

 


「はいよー、串焼き盛り合わせ上がり!ティナ、カルロスじいさんの所のテーブルに持って行って!」


「はーい!」


「ティナちゃーん、こっちに葡萄酒追加で頼むよ!」


「はいはーい、ちょっと待ってね」


「旦那ぁ、俺にはビールに合うつまみをくれ」


「う~ん、じゃあ角兎の肉が入ったから唐揚げにでもしてやるよ」


「おっ、いいねぇ!それで頼むよ」


「いいなぁ、それ自分にも頂けますか?」


「マスター!私達にもお願いします」


「はいはい、喜んで」




 ここは女神シャーロットの加護に護られた小くも豊かなとある島国。

 その王都にある商業区の一角に、若い異国の男と美しい娘の二人で営む小さな飲み屋がある。


 この国では珍しい黒髪を汗で湿らせ、客と笑い合い、我が儘な注文を受けても尚、楽しそうに料理を次々仕上げていく青年。


 真っ赤で流れる様な髪をポニーテールにした娘は、雑多な店内で軽やかな身のこなしで注文を取り、空いた器を片し、時には尻を触ろうとする客をお盆でひっぱたき、出来上がった料理をテーブルへと運んでゆく。


 低収入な人々でも無理をすれば一月に一度は来れる程度の値段設定のこの店には漁師、農民から商人や兵士、果てはこの都の中心にある一番大きなお家に住んでる方やら、様々な客が来る。


 この店がここまでの人気店になったのには理由がある。

 この島国においての料理とは食材に"塩味"を付けて熱を加える程度(少々大袈裟だが)の認識しかなかったが、それを大きく変えたのがこの店だった。

 先代の店主が経営していた頃は簡単なつまみと酒しかなかったが、彼の娘とともに店を引き継いだ青年がこの国のものではない様々な料理を作り出し始めたからだ。

 客達は物珍しい料理を肴に酒を飲み、店主や店員、たまたま居合わせた他の客との会話を楽しんでいる。



 カランッ…



 喧騒の中、入り口の扉の開く音が響き…



「おうっ!また来たぜ、今から二人大丈夫か?」



 また新たな客が入った。



「いらっしゃいませ!」

「いらっしゃ~い!」



 そして黒髪の若者と赤髪の娘の声が重なる。






「「ほろ酔い亭へようこそ!」」



















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ