第四十話
あいも変わらず短いですが、
続きをどうぞ。
観客の声が騒がしい、
現在は時間的に昼休憩となっている、
受付では今までの試合の賭けの払い戻しや次以降の試合の賭け等で忙しいだろう、
これは荒れるかな?
将はそんなふうに思いながら自分の控え室へと戻った、
「フゥ、やっとここまで来たか、上手く騙せたかな?」
そう言いつつ脇腹をさする将、
対戦相手を知らされていない将ではあったが、
次の対戦相手だけは解っていた、
目当ての対戦相手だけは客席の恵達からの合図で何戦目なのかの情報を得ていたのだ、
目当ての人物が予選を突破するであろうことは解っていた、
探知が得意ではない将ではあったがAIのサポートが無くてもこの街位であれば、
出会ったことのある人間相手であれば氣でもって探知くらいは出来る、
目当ての人間が対戦者控え室に居る事位は解ってはいた、
だからとはいえ何戦目なのかまでは解っていなかった為、
彼女たちを使ったのではあったが。
「第十試合、青龍の門より草薙っ!!白虎の門より辺章っ!!」
白虎の門より2m近い大男が現れる、
得物を持っていないところを見ると素手格闘なのだろうと想像がつく、
事実、辺章はここ武威で拳法を教えている、
教えているとは言っても日本の道場のような【心・技・体】等ということはなく、
ただ勝った者こそが正義とでも言うかのようにただ勝つためだけの拳であった、
故にチンピラ共の大兄貴として武威の裏の顔役然としていた。
しかしその実力は折り紙つきで素手格闘ではこの武威では誰も勝てないだろう、
とまで言われている実力者でもあった。
そんな実力がありながらも馬騰が武威の武芸指南として将を担ぎ出そうとしたという事実が辺章にとって面白くなかった、
馬騰からすれば人格及び素行に問題があるために指南役に据える気はなかったのであるが、
韓遂の推薦によりこの勝負で辺章が将に勝てば指南役に据えるとの約束が取り交わされていた。
辺章には妻子があったが、
公然の事実として韓遂の情夫でもあった。
馬騰からすれば黄玉(韓遂の真名)は情欲に流されている、
そう思っていた、
韓遂からすれば翡翠は自分に嫉妬して頑なになっているだけだ、
そう思っていた、
韓遂が強い男に抱かれる喜びに義姉は嫉妬しているのだ、
とそう思っていたのだ。
「おうチビ助、怪我、してんじゃねぇのか?ちょっと位は手加減してやるからよ。」
「ああ、ありがとさん。」
「ところでよ、掛け金の話なんだがな。」
「あんたも賭け金を上げるってのかい?」
「1000万銭用意したぜ、1億銭用意できるのか?」
「俺の全てを持って行けよ、足りないと思ったら何でもしてやるさ。」
「よーし、それでいいぜ、お前の囲っている女も貰っていくぜぇ。」
へっへっへと下衆な笑みを浮かべる辺章、
「俺に勝てたらな。」
「では、双方異存はないな?」
「「おうっ!!」」
「では、試合始めっ!!」
「喰らえぇぇぇぇっーー!!」
開始の合図と共に辺章の蹴りが将の脇腹を襲う、
「くっ!!」
その衝撃に顔を歪ませる将、
「おらっ!おらっ!おらっ!」
辺章は将の首を掴み動きを封じると腹に膝蹴りを何発も浴びせる、
ドサッ!!
数十発もの膝蹴り受け武舞台の床へと崩れ落ちる将、
「ククククククッ!ハハハハハハッ!!ハーーーーッハッハッハッ!!」
マイナーキャラ辺章登場、
はてさて続きはどうなるんでしょうかね?
なるべく早く続きを書けるようにしたいと思います。
でわ、
ちゃおノシ




