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 俺は予定通りパチンコにも行った。金があってもなくても、好きなんだよ。趣味ってやつだ。文句はないだろ?

 そう言うなって。暇潰し・・・・ きっかけはそうだけどな、今は違う。ゲームを楽しむのと同じだ。ちょっと金のかかるゲームだ。時には儲かる事もある。なかなかに高貴だろ? 俺にとってはカジノよりも洒落ている。今度一緒に、どうだ? そんな真剣に悩むなって。機会があったらって意味だ。お前は真面目過ぎなんだよ! つまらねぇぞ。

 パチンコ屋の中、一度目の再会だ。あいつがそこにいた。俺のすぐ隣で打っていた。あいつは気付いていない。俺の事なんて知らないからな。

 俺はその日、ツイていた。ラッキーだったんだ。朝からいい事があったしな。何の事かは分かるだろ?

 隣のあいつはチラチラ俺を見ていた。羨ましかったんだろうな。俺はずっとニコニコしていたしな。

 凄いですね。私なんてさっぱりですよ。羨ましいですな。

 えぇ、まぁ。おかげさまで。

 俺はボキャブラリィがない。そんな言葉が精一杯だった。あいつの顔は痣だらけ。血は綺麗に拭かれていたが、傷口には絆創膏。そんな顔を見ても何の突っ込みも出来なかった。昨日の試合大変でしたね。ノックアウト勝ち、おめでとうございます。そんな言葉くらい掛けるべきだったと反省している。

 ふっ、余裕ですな。

 あいつのそんな言葉に、俺は苦笑いだ。それ以外何も出来ない。その後はお互い無口にパチンコを打っていた。俺は大勝、何度もフィーバー、ドル箱を重ねていった。あいつはその度に俺の顔を覗き込んでいた。俺はその度に苦笑いだ。あいつのため息が何度も聞こえてきた。俺は全て聞こえないふりだ。男がため息なんてついちゃダメですよ。ため息は女がつくものですから。そんな言葉も言えなかった。

 なんだ? お前は知らないのか? ため息ってのは女のものだろ? 男はため息をつくな。親にそう言われなかったのか? あぁそうか。お前は女だからな。男兄弟はいないのか? 美人姉妹って訳か。今度姉ちゃん紹介しろよな。

 ・・・・あぁ、そうなのか? つまらないな。一人っ子なんて、俺には耐えられない。俺か? 知ってるんだろ? その位の事、調べてるんじゃないのか? そうだよ。姉ちゃんが一人だよ。悪かったな。俺は長男だけど、一番長男じゃない。二番目長男だ。だらしがない甘えん坊。そう言いたいんだろ? よく言われるよ。

 なに? そうなのか? 二番目長男って言葉知らないのか? なんだお前、田舎者だな。東京生まれ? それでも親は田舎育ちだろ? 俺はな、正真正銘の横浜っ子なんだよ。三代以上続いている生粋のな!

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