第三十七話 夜・読書・警戒
お待たせしました。三十七話、どうぞ。
俺はやはり夜型なのか、本を読んでいても全く眠くならなかった。
それにしても、森の中で風の音しか聞こえない。何故かは分からない。だがやはり不気味なものである。
普通なら動物の生活の音も聞こえてくるもんだが・・・な。
そう考えながらも、俺はゆっくりと本を読む。
タイトルは、「魔勇戦争英雄伝」である。
中身はテンプレのアクション系である。
何処かで見たことのあるようなタイトルではあるが、こちらは写実をもとにしている話だ。
大まかなストーリーとしては、
旧暦、セルア歴XXXX年、魔物たちによって世界は支配されてしまった。
そこで「勇者達」という組織を結成し、魔物、そして世界を統べる魔王達に立ち向かっていく、というものであり、子供たちにも大人気である。
そしてそこには、昔の魔物達の技術力の高さが伺える箇所もあり、某蛇が乗ったような二足歩行ロボットが出てきたりもしていた。
なんだかいろいろ既視感を覚えるものではあるが、これはこれで面白いのでスルーしている。
そういやこの世界にはイ××××ャパラ×イス的な本があったりするのだろうか。
だが、どうやらこの本を見ている限りには、この世界の絵というものは期待しないほうがよさそうだ。
・・・っと、思考がそれたな。
俺はもう一度本に視線を落とした・・・のだが、
カラカラカラ・・・
「!」
夜の静寂が破られる。野営地の真ん中にある鳴子が鳴ったのだ。誰か来ている・・・。
ちっ・・・いいところだったのに。
本に栞を挟み、気配を探る。どうやら数は三人程度だ。野盗なら距離を詰めてくるはず・・・
ともかく、俺は急いでテントに向かい、寝ているランとエレロを起こす。
「お客さんが来るかもしれない。起きろ!」
眠りは浅かったようで、すぐに二人は臨戦体勢をとった。
「・・・・・・。」
「数は・・・?」
「三人だ。」
ランも空気を読んで小声で話す。
・・・それにしても、仕掛けてくる気配がない。・・・旅人か?
少しずつ気配が遠のいていく。どうやらこちらを襲うつもりは無いようだ。
「・・・もういいぞ。夜明けまでもう少しある。一応仮眠をとっておけ。」
俺の言葉に二人は、
「そうするぜ。・・・ふぁーあ・・・」
「りょ~か~い」
眠そうにテントへ戻っていった。
次の日の早朝、俺たちは早々に出発することにした。
何が潜んでいるのかわからない場所にいるのは御免こうむるという一行の総意でもあった。
そこから二日間は特に何もなかった。のだが、四日目の夜、もうすぐ街が見えるというところで、
Tips:森の中には盗賊が潜んでいます。注意してください。
そのテロップが脳内に再生された瞬間、俺たちは矢の弾幕を受けることとなった。
最近サブタイ考えるのが辛い・・・
あと、エルマの口調が変わっているのは、依頼人の前だけです。
同業者に気を使う必要なんてないやという判断です。
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