第二十一話 殺戮・吸血・恍惚
若干グロ?注意
俺の目の前で今起こっていること、
それは、
ザシュッ!
「ぐわぁぁああぁ!!!」
目の前で無抵抗の人間が殺されている。
それも一人じゃない。
ザンッ!
「キャァァァァアアァッ!!」
若い女性だろうか、唐竹割にされて臓腑をまき散らしながら一瞬で絶命する。
そしてそれを行っているのは……
バシュッ!
「ウグァ……っ!」
俺の手に人を切った生々しい感覚が伝わってくる。
それで俺がこの地獄絵図を作り出したのだと判断する。
そう考えているうちにも体は勝手に動き、別の男に向かい、剣を振るう。
ズシュッ!
「うぁ……っ……ぅ」
男が首と胴を離れさせて絶命する。
(やめろ!やめてくれ!)
俺の思いとは裏腹に勝手に体が動く。
「ヒッ……!」
次のターゲットはどうやらあの可愛いらしい少女らしい。
体は……やっぱり誰かに操られているように動かない。
「…………ッ!」
少女は怯えるように後ずさりする。しかし、その背後には壁があり、それに阻まれて逃げられない。
俺は……いや、俺の体はその少女を殺してしまうと思った。
しかし、俺の体はそれよりももっと恐ろしいことをしようとしていた。
自分の体だからよくわかる。
今まで一度もやったことのなかった、吸血鬼の代名詞……そう、吸血である。
俺の体はゆっくりと少女に近づく。
「…………。」
少女を見るともうすでに自分の未来に絶望しており、濁った目でこちらをぼんやりと見ていた。
俺は必死で体にストップをかけようとする。
(やめろっ!いうことを聞けっ!)
しかし俺の歩みは止まらない。
俺の体は少女の前でしゃがみ、その牙を少女の首筋に突き立てる!
ザクッ!
「ヒッ……あっ……!」
少女は表情を変える。首筋に走る痛みに顔をしかめ、痛みが引くと今までに味わったことのない感覚に困惑した顔になり、最後はその行為特有の快楽を覚え恍惚の表情になる。
その血はほかのどんな飲み物よりも甘美で、美味しかった。
しかし、この状況で美味しいと言える俺もおかしい、
目の前で少女が吸い殺されそうなのに、どうして?
俺が困惑しているうちにも少女のその整った顔は次第に血の気を欠いてゆき、どんどん青白くなっていく。
そしてそのまま少女を吸ってゆき……
「あ……あははははっ……は……ぅ……」
少女は恍惚の笑みを浮かべながら、小さいうめき声とともに力尽きた。
どさっ、と音を立てその亡骸がその場に倒れる。
その死に顔は快楽に溺れ切った顔であった。
もう、周りには誰もいない。
俺が全員殺してしまったのだ。
「……ははははははは…………。」
なんで?どうして?
わけがわからない。
ただ……ただ…………
湧キ出る欲求ガ止まラナい。
「あ……あぁ……ッははっあはははははははははははははははッ!!!」
俺は狂ったように笑い、プツッと糸が切れるように意識を失った。
何故こうなったんだ・・・エルマ!
ご意見ご感想、誤字脱字報告なんでもお待ちしております。
2014/5/27 表記調整
ただ・・・・・・
↓
湧き出る欲求が止まらない。
前々から直そう直そうと思っていたのに放置だった点をようやく修正。
2016/12/27 さらに修正
湧き出る欲求が止まらない。
↓
ただ……ただ…………
湧キ出る欲求ガ止まラナい。
ちょっとは厨二臭しますかね?
書いててはずかしい(´∩ω∩`)




