第十八話 検証・ゴブリン・威力
ヒャッハー!時間がないぜぇ!!!
俺はさらに森を探索する。さっき手に入れた弓スキル及び前回の戦闘で手に入れた剣スキルを試すべく再びゴブリンと戦闘をするためだ。
規定数のゴブリンを討伐しないと依頼達成にならないというのも理由の一つである。
一時間くらい探しているのだが、全く見つからない。
「うーん……なかなか見つからないなぁ……。」
依頼の期限までもうすこし余裕があるからもう今日は帰ってしまおうかと思ったとき、聞き覚えのある鳴き声が聞こえてきた。
「ギィ!」
「グギィィィ!」
「キィ?」
気配を殺し近づいてみると、そこには10匹のゴブリンがまたしても会議のようなことをやっていた。
「…………。」
なんでまた会議やってんねん……しかも数多すぎるやろ……。
何故いきなり関西弁が出てしまったのかと思いつつ弓を構える。
まぁ検証にはもってこいかな。
こいつら相手ならスキルいらなかったし。
手には四本の矢。
そして弓を引き絞ったとき、世界がスローモーションになった。
スローになったのはおそらくステータスの異常数値のせいだろう。
スキルの話を聞いた瞬間、そう確信していたので今度は戸惑わなかった。
俺は続け様に四本、ゴブリンに向かって矢を放つ。
その矢は四体のゴブリンの頭を正確に貫く。
やはりスキルが有ると無いとでは全く違う。百発百中であった。
仲間が倒れるのを見て、一瞬硬直するゴブリン達。
その隙を逃さず、俺は剣を抜きざまに背後からゴブリンの胴に一閃した。
その一撃を受けゴブリンは振り向こうとしたが、視界に自分の下半身が写っているのを最期に見て、絶命する。
続けてその奥側で混乱している二体の首めがけ振り抜く。
「ギ……ィ?」
「グ……ゥ……」
その二体は自らの首を切られた自覚もなく、一瞬で命が刈り取られた。
その間になんとか立て直し、残ったゴブリン三体が前から棍棒を振りかぶり突進してくる。
しかし、それは止まって見えるほど遅い突進であった。
スキルを手に入れたことで、ただでさえ異常なステータスのリミッターが外れたことにより、さらに身体能力が増した結果であった。
俺はゴブリンを突進してくるタイミングに合わせ軽く右側にステップ。
振り向きざまに一番左側に居るゴブリンを背中から袈裟斬りにする。
そのゴブリンは突進の勢いをそのままに転がって行った。
そういえば魔法の検証もしないといけなかったんだっけ。
余裕があるせいかそんなことを考える。
後々もう一回検証しに此処まで来るのも面倒だ。この際だし魔法もやってみよう。
俺はまだ背中を向けたままの一番右側のゴブリンが一瞬で燃え尽きるイメージをする。
「グ?」
右側のゴブリンが体に違和感を感じたのか首をかしげる。
次の瞬間体からゴウっ!という音とともに炎が吹き出してきた。
体を内側から焼かれ、声も出ないうちにゴブリンは灰になってしまった。
確かにイメージ通りに魔法は発動するらしいけどな……。うん。
まぁ、なんにせよ残ったのはリーダー格らしき一匹のみとなったのだった。
戦闘描写が下手すぎるze! orz
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