避難所に向かって、そして見つけた
今回はもともと一つの話の半分を投稿しました。
なろうだと一話一話の文字数が少ない方が良いと聞いたので
……あの唸り声は赤い化け物のものだった。
この街がこんなひどい姿になったのもきっとアレのせいなのだろう。
私の中に入っている知識から、どうにかして考えてみよう。……アカネは思案していた。
……えっと、まずは、あれでこれでそれでこうしてそうだからこうだ!……
そして、アカネはリナことともに前を歩く利知に考察を告げることにした。
彼は鳥の糞が頭落ちてきたり色々と避難所に向かっているだけでも困難なようだったが
それでも耳を傾ける。
だからアカネはノンストップで伝えることにした。
「まずね、赤い化け物はエネルギーを吸収して砂にしてるの」
「ッ!」利知たちはあまりの光景に立ち止まる。
街の一角に砂丘ができていた。ありえない風景である。
「そう、こんなふうにね……そして、世界がさっき吹き飛んだのは
その吸収したエネルギーを”漏らした”からじゃないかしら?」
「つまり、世界を滅ぼすだけのエネルギーを溜めるなんて始めてだから……溢れだしちゃったんだと思うわ」
「今は赤い化け物は世界を滅ぼすエネルギーをまた溜めてるんだと思う、つまり……放出された時には世界が終わるとまではいかないでしょうけどこの街みたいに滅茶苦茶なことになる、きっとこれが”大災害”」
「私はアレから生まれたから何となくその”大災害”の時期がわかる、一応まだ数日間はかかるようね」
「その数日間は、世界を砂漠にしてエネルギーを溜めるでしょうね」
「そういえばなんで、今なんだ」ぼそりと利知がつぶやいた。
「ん?何か言った?」とリナ子が気にするが「いいえ」と答える。
今それを議論している時じゃあない。
そしてアカネの話が終わった。
まとめると赤い化け物は世界を数日したら壊すようである。
利知は、それがなぜ今なのだろうと思った。
なぜ今、赤い化け物は生まれてから10年もたってこんなことをしだしたのだろう?
なぜ……?
頭を掻こうとして、ずきりと鋭い痛みを感じる。
まだ怪我が治りきっていないようだ。
そうだ、また思考の泥沼に落ち入ってしまうところだった。
今はそんなこと大事じゃあないはずである。
泥の中もがいても何かがつかめることはそうそうない、やめよう。
利知は他に頭を使う必要のあることはないか?と思った。
そしてすぐに思い当たることがあった。
そう、赤い化け物とどう向き合うかである。
自分は死んでもいいから直接赤い化け物と戦うか、それとも逃げて多少でも生きられる時間を増やすかだけを考えるべきではないだろうか。
いや、他に選択肢はないか?と考えた。
例えば、赤い化け物と話し合って和解する等……無理である。赤い化け物を拘束するとか……無理である。
思考の泥沼にはまらないと決心したくせに頭頂部までつかりつつある利知は
うんうんと唸った。
「あッ」リナ子が急に足を止める。
「何ですか?」
「あそこ」と言って指を差した先に
道のど真ん中で瓦礫に男性が足を挟まれて動けずにいた、必死で抜け出そうとしていた
このままだと危険であることはわかった。
しかし、利知は困惑した。
困窮した状態の男が何者かを―――知っていたから。




