初めての冒険 後編
でもどうしたら、開くのだろうか。
あ、そうだ。
アリババと40人の盗賊みたいに呪文を
言えばいいのか。 一か八か。
「開け… ゴマ!」
開くわけないか。
え。開いた!?
「とにかく、進もう…。」
薄暗い廊下を進む。
廊下は石でできていて、ひんやりする。
さっきから、何か眠い。
光が見えた。
ここは…
本棚や本がたくさんある。
窓は、ステンドグラスで天使や母親などが
描かれていた。
私は本が好きだ。
ここの本、今すぐ読みたい。
本を読みたいけど…睡魔が…。
近くにテーブルと椅子があった。
私は、うたた寝をしてしまった。
―一時間後―
うう…痛い。
私の腕 何か突いてる。
「なんだレンか。」
体を起こした。
背伸びした。
目をこすった。
気が付いた。
…なんですか。この本は。
本に張り紙が。『開けるな』って
かなり、怪しいですけど。
張り紙を剥がすと、
題名も著者名書かれていない
白い本があった。
中も、何も書かれて…あった。
最後のページに何か書いてある。
これは何の文字なの?解読しよっと。
―20分後―
「『この本[the book of death]を
見た者へ。
この本を開いて、10年後
この世界は、滅ぶ道を
歩んでいく。
その歩みを止めるには
この本をこの本に隠された秘密・呪いを
解かなければならない。
その方法は、あなたと契約を結ばないといけない。』
秘密? 呪い?? 世界が滅びる???
こんなの、子供の私じゃっ…きゃあ!?
な、何なの!??」
本から、何か黒い煙が出てきた。
黒い煙が私を覆い絡んでいく。
苦しい。助けて。
暗い声が聞こえる。
??「お前、この契約を結ぶか?」
「けっ、契約って 私分かんないよ…。」
??「では、この世界を見捨てるのだな。」
「み、見捨てる訳じゃない!」
??「そうか…では、契約に応じろ。」
「契約 契約って…もういいよ!!
好きにして!!」
…しまった。
??「もう遅い。 契約完了。
これから、この本にしたがって10年後の
破滅の未来を変えるがいい。じゃあな。」
「うああっ!!? ま、待って!!
…ああ…どうしよう」
お兄ちゃんに、包み隠さず言うしかないか。