その5 ■■■が仲間になった!
今回も挿絵付きです。
「それでは、はじめ!」
ギルドには模擬戦のための場所がある。模擬戦用、と言ってもギルド裏の空き地がそのまま使われているだけである。だが、ギルド職員が定期的に手入れをしているらしく、原っぱと言うような感じだった。
その原っぱにて向き合うのは方や屈強で砂色の狼。もう一方は可愛らしい白色の子狐。空き地を囲むように立ち、見守る者たちは狼が勝つと信じて疑わなかった。だが、勝負は予想外の結果で終わるのである。
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ふぁいと!!
オオカミは、アサギにむかってとっしんした!
アサギはつちをかべに変えて、ふせいだ!
つえをもったひとたちは、おどろいている!
アサギは、オオカミにたいあたりしてみた!
かるすぎて、逆にはじかれた!
たてをもった人たちは、苦笑している。
オオカミがアサギの左前足にかみつく!
じょせいじんから、ひめいがあがった。
アサギは土をあやつり、土のいぬをつくった!
いぬがオオカミにかみつく!
あやしげなかっこうの人たちが、せんぼうのまなざしをむけている
オオカミはアサギをはなした!
アサギは土を動かしてキョリをとる!
オオカミがふたたびとっしん!
アサギはオオカミのまわりに土の壁をだした!
オオカミをとじこめた!
うぃなー
ユウジは、シュリスにかった!
10万円を手に入れた!
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ギルドの中、机にだらりと横たわるアサギと、その横で苦笑いするユウジ。アサギの左腕には包帯が巻かれている。
「つかれたぁ」
アサギは戦闘において、すぐ終わらぬよう手加減をしていたが、そのせいで疲れたわけではない。その後の人々の相手をすることに疲れたのである。アサギの子狐サイズはぬいぐるみにしたいほどかわいい。さらに希少なのだ。そのため、アサギをなでようとする人がたくさんいたのである。
ちなみにシュリスは「首を洗って待ってなさい!」と言ってどこかへいった。修行だろう。オオカミに頑張れと思う二人だった。
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ギルドには張り紙が新しくはられていた。
パーティメンバー募集
募集 人種、性別は問わない。
強さに自信のある人歓迎
前衛は大歓迎。
応募する方はユウジとアサギまで。
コツコツとその紙に近づいた者がいた。
「ふ。先程シュリスを退けたものか… あやつ程度では実力がわからんがランクCはおそらくあるだろう。この私が共に戦うにふさわしいか見極めてやろう。 ふふふっ。」
「あのぅ、見えないんでどいてくれますか?」
「あっ、すみません。どうぞ。」
…その者はまた、コツコツと遠ざかっていった。
✡✡✡
‐冒険者の寮‐
「こんなとこがあったなんて…」
知っていれば宿探しをせずにすんだのに。とぼやきつつ、部屋を観察する。建物は木造で質素だが、ちょっと狭い部屋には畳が敷いてあり、布団がある。窓はガラスがはめてあり、この街の服装などは洋風、建物は主に和風という文化によくあった感じだ。
この寮は冒険者なら格安で寝床が確保できる、まさに夢のようなところである。ただし、部屋の片付けや掃除は自分でやらなくてはならない。そこでくつろぐ二人だったが、唐突にドアが開け放たれた。
「頼もう!」
「あ、俺たち道場経営はしてないし、師範でも師範代でもないですよ?」
「道場破りではないないのだ!ここはユウジとアサギの部屋なのだな?」
いきなり入ってきた少女は、少し時代がかった偉そうな口調で喋り、少し金の混じった茶髪の片方を目にかかるよう伸ばしていた。両方の腕には包帯が巻かれているのがかろうじてわかるコートを着ている。そして、最も注意をひくのは腰にさしたその子が使うには少し長い剣である。
ユウジたちが警戒していると、少女はポーズを取り、こう言いはなった。
「私はユアナ!風を操りし者であり、エルフ族唯一の剣士!」
ポカーンとしているアサギと呆れ顔のユウジをみて、少女は言葉を続けた。
「パーティに入れてほしくてきました! 前衛できます!入れてください!」
「じゃあ、俺たちランクDになるって目標があるから、それまではお試し的な感じで契約しよう。それまでにそっちとこっちでどうするか決める。これでいいか?」
「それで良いぞ。よろしく頼むのだ!」
ズカズカと部屋に入ってきて座る少女。一同が向き合ったところで自己紹介が始まった。
「俺はユウジ。人間だ。一応、剣と魔法が使える。まだあまり使ったことがないがな。ランクは最低のF。昨日登録したばかりだから許してくれ。」
「僕はアサギ。白いきつねで、ここではすのうふぉっくってことになってるよ。基本の魔法が全部と、応用の魔法が少し使えるよ。でも、剣とかは少ししか使えないんだ。」
「私はユアナ。エルフで剣と風魔法、空間魔法が使える。ランクはD。だがもう少しでCといったところだ。」
♪〜♪〜♪〜
夕方6時を知らせる音楽が響き、ユアナは自分の部屋に帰る。っと言って部屋を出ていった。
急にちょっと広く感じる部屋でに犬が出てきて、首の水晶が光った。わふわふと鳴いて注意を引く犬につられ、水晶の前に二人は座った。
『ちょっとあんたたち!まだ来れないの?すごく待ってるんだけど!』
「ムチャ言うなよ。まだ2日しかたってないんだぞ。」
「うんうん。」
『じゃあ、あと一週間たってもランクDになれてなかろうがアタシを助けに来なさい!もちろん、Dになったらすぐ来るのよ!』
「わかった。ただし、そんとき失敗しても知らんぞ。」
『それは、困るけど、そんときはもう一回、ランクDになってからチャレンジよ!』
「「りょーかい」」
水晶から光が消え、明日はランクを上げるためのクエストにでも挑戦しよう。と話しつつ布団を敷いて、二人は寝た。
この日、いろいろあったためかすぐに寝息が聞こえ始めた。
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