さぁ異世界乱入の始まりだァ
良かったら最後まで見て行ってください!
買い出しを終え、家に戻ると十七時半になっていた。学校までは徒歩で行くため三十分ほど掛かる。
俺は早めに夕食を取り、何となくシャワーを浴びた。二階に上がり、なにかの役に立つだろうと思い、自分の部屋にあった中二グッズを適当にリュックに入れた。そこに買ってきたソーラーチャージャーとサバイバルグッズを入れ、準備完了。
もっと持ってきたいものはあったが、財布が力尽きたため必要最低限なものしか買えなかった。そんな時、目の前に飾られていた木刀が目に入る。
「懐かしいなーこれ中学の時に振ってたっけ?武器ないしこれも持ってっとくか」
そう言い、木刀を腰のベルトに括り付けた。
「以外と合うなフフッ」
絵面は完璧に不審者になったが今の俺は感覚が狂っていて、そのまま玄関に向かった
「そろそろ行かなきゃ間に合わないな」
しかし、玄関を出ると、妹の紗良と鉢合わせてしまった。
「何してるの?恥ずかしいからそんな格好で出歩かないでくれる。私の兄がこんなんだってバレたらさらし者なんだけど、なんで外に行くか知らないけど、引きこもりらしく家の中にこもってればいいでしょ!」
相変わらず紗良の言葉が俺を貫く。
だけど、俺は決めた
「ごめんな!この世界を救わなきゃいけねーから引きこもってられねぇんだ!」
「もう知らないから帰ってこなくていいからっ」
紗良の怒号が耳に響く。それでも俺は前に進み、すれ違いざまに声をかけた。
「今年は行けなかったけど来年は文化祭行こうな、まぁ今年で卒業しちゃうから俺はいないけど、それはそれで、二人で行こうぜ!」
そう言い、俺は振り返らす手だけ振って家を出た。すると、
「何言ってんだよ!バカ兄貴ィィィィ!?」
そんな声が聞こえた気がした。
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俺が学校の前に着くと、既に制服のままの円谷が待っていた。
「円谷早いな。ってかなんで制服」
「別に早くない!学校だから、制服にしたんだよ!」
「あっ!?そうなの、そ、それな!」
円谷の食い気味なツッコミにテンパりとりあえず「それな」を出した。困ったらこれを出しとけば大抵なんとかなる。いやなってないな。というか健気すぎだろ。忍び込むのに制服来てくんだよ
「それより、はづき遅いなーもう三十分だけどー」
何となく別の当たり障りの無い言葉にシフトチェンジした。すると、小さいバックにスーパーのビニール袋を持った少女が走ってきた。
「ごめーん!おまたせー」
噂をしていたはづきがビニール袋を持って現れた。
「その袋なんだ?」
「あっ、これ!?これはねー今日の夕ごはんよ、人参とじゃがいもと玉ねぎに豚バラとルー、カレーを作るの!」
「って帰る気マンマンじゃねーか!?カレーを作るの!じゃねーよ!異世界行くんだよ!?」
「うるさいわね、さぁ、さっさと夜の学校に潜入しちゃいましょー」
そう言い、はづきは、スカートで正門を乗り越えた。
「お前少しは警戒しろよ」
「大丈夫よ!もう誰もいないわ」
はづきは胸を張ってジェスチャーしたが、心配なのはそっちじゃない。パンツだよ!なぜスカートで来た!?
俺と円谷も何とか正門を越え、校内に侵入することに成功し、本に書かれていた俺らのクラス3ーDに到着した。
「ところでうちらは何すればいいんだよ?」
円谷が聞くと、俺はリュックから魔導書を取りだし、二人に見せた。
「俺らでこの魔法陣を完成させます!」
「なんだこれ?これがあれば行けるのか?」
円谷が聞く。
「正直半信半疑だ」
するとはづきが黒板からチョークを取りだし、
「任して!こういう作業は得意なの」
「まずは机を下げてからだな、魔法陣の設計図の写真送っといたからこれを参考にして書いてくれ」
三人で魔法陣を描き始めたが、すぐにあることに気づく。
“この魔法陣デケェ”
設計図を見る限り、教室の半分以上は埋まってしまうじゃないかと言う程のデカさだ。これじゃ何時間かかるか分からない、一か八か魔法陣なくて行けるんじゃね。異世界!試す価値はあるな!
俺は魔導書を開き叫んだ。
「開けぇ異世界の門」
「…」
「…」
俺はポーズをとったまま固まっていた。
「変なことしてないで手を動かしてよ」
「すみません」
結構二時間ほどかかってもまだ、魔法陣ができていない。もう全員体力の限界だ。そんな時、
「ねぇーそういちろぉー私達何してたんだっけー」
疲れて壊れたのか、はづきがふわふわしだした。
「魔法陣書いてんだよ!?」
俺は、はづきに解を返す。
「ねぇ、本当にこれ意味あるの?私信用出来ないんだけど。これ作り始めてもう二時間半よ。もう無理なんですけどー」
はづきは、自分の荷物を漁り始めた。
「あと少しだからもうちょい頑張れよ」
俺が後押しをするが聞いていない。すると、円谷が悲鳴を挙げた。
「いやぁぁぁぁぁ!きょ、教室のか、か、か、角になんかいる…」
円谷はなんか見ちゃったようだ。
「だ、大丈夫だ、多分あれだよ、学校の怪談の何かだろ、それより魔法陣を書いてくれあとちょいだから」
「ごめん私、腰抜けちゃった…ウゴケナイ。てか、なんでお前は平気なんだよ?」
平気?なにいってんの?平気な訳なわけないじゃん?なに急に変な事言い出してんの?怖えーよ!やばい小便ちびりそう。でもあれだろ?霊的な奴は見えてないフリしとけば大丈夫だよな、な!?
すると、はづきが申し訳なさそうに申し出た。
「ごめんなさい…だぶん、それ私のプロジェクターだわ」
「おい、お前今なんて?」
「いや、ほら、夜の学校行くって言うからみんなでホラー映画見たら盛り上がるかなーと思って…」
そう言い、手に持っていたプロジェクターを置き、映像を流し始めた。
「危なく失禁するところだったじゃねーか!?」
俺は憤慨してプロジェクターにチョークを投げつける。
「う゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!?私のプロジェクターがァ!壊れたらどうするのよ。高かったのよ。六万よ六万」
はづきはプロジェクターを抱き抱え俺を睨みつけた。
「な、なんだよ!びっくりさせるなよな!」
円谷は安堵の息を吐いたが動けていない、腰は抜けたままのようだ。
「しゃぁあ!終わったァァァ!?」
そうこうしている内に制作時間約二時間半の魔法陣が完成した。
「なぁ、本当にやるのかよ?」
円谷は心配らしい。
「このままじゃ俺らに未来は無いからな」
「正確に言えば未来が無いのはあなただけだけなんですけどね。クスクス、てか早くやってよ。私もう帰りたいんですけど。もう九時よ。明日学校あるんですけどー」
「はぁ」
俺ははづきに呆れながらも、魔導書を取り出し魔法陣の中央までたどり着き、片手で魔導書を開き、つい、スイッチが入る。
「どこの誰だか知らねーがお前が奪った世界は俺らが必ず取り戻す!さぁ受け取れよ、俺らからの宣戦布告だ」
右手をかざし払った。
「お前の世界にカチ込んでやる!」
すると、詠唱と同時に魔法陣が光出した。
「う、嘘…ねぇ、何、勝手に盛り上がっちゃってんの!?壮一郎ォォォ、まだ私心の準備が出来てないの。ちょっと待って、止まって!お願いーお願いだからー」
「ちょ、待って私まだ腰抜けたままなんだけど…」
「さぁ異世界乱入の始まりだァ!」
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