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10――リアルという名の砂上の楼閣




          ≠          ≠          ≠






 そろそろ、メイが平坂さんに事情説明を終えた頃だろうか。


 アラートが鳴り響く《チガエシ》地下拠点のロッカールーム。私は、銃撃戦対応の特殊な防弾ベストに袖を通して、我知らずため息を吐いた。


 ――想定外のアクシデントに見舞われながらも、決死の潜入任務を成功させた私とメイに、火急の報せが舞い込んだのが五分前。

 同期の死と裏切りを嘆く間もなく、次の任務が言い渡された。

 メイは一足先に現場へ急行した。

 私も急がねばならない。


「…………」


 女性用のロッカールームだけあって、壁には姿見が用意されている。その正面に立ち、後ろ髪を戦闘で邪魔にならないように結い上げた。


 鏡に映る自分の容姿は、一年前と同じ――意識した途端、苦い記憶が蘇った。






 一方的に護ると誓い、闘い傷付き泣いて叫んで失敗した生涯最悪の黒歴史。


 今から約一年前のこと。

 機神が特殊な儀式を執り行うために、《チガエシ》に協力を打診した。高位の《力》を宿す人間を、儀式場の要に配置したかったらしい。

 澪がこれに抜擢され、私とメイは護衛任務を買って出た。

 儀式が終わるまでの一晩、所定位置に鎮座した澪を護り抜く。

 機神が予め強力な結界を用意してくれたこともあり、難しい任務ではない……はずだった。


 とある凶悪なバケモノの介入で、事態は急展開を迎えてしまう。


 儀式は中断。場は混乱を極めて、義兄が出張る騒動にまで発展した。

 聞くところによると、一時はカクリヨ崩壊の危機だったらしい。


 私たち三人は孤立して、バケモノの末端に襲われた。

 そこで私は澪を護ると息巻きながら、己が真の《力》の開放を躊躇した。

 結果――白波澪が、現実世界から姿を消した。


 私は最愛の妹を護るどころか、逆に護られたのだ。






「今度こそ……」


 大丈夫。外面が同じでも中身は違う。私は成長しているはず。

 そう自分に言い聞かせて、髪をバレッタで固定した。


 もうこの部屋に用はない。踵を返して退室する。


 廊下に出ると、顔馴染みの男性職員が待ち構えていた。

 士官学校の元同期だ。兵器開発の才能を見出され、途中で専攻を移したが、半年近く私たちと席を並べて学んでいた。


「少尉、規格B(-)装備の準備完了しました。少尉用に改良された狙撃道具一式も、指定の中型自動二輪に搭載させています。二番緊急ガレージでお待ちを」

「分かりました。……ところで、非戦闘員の方々に個人的な頼みがあるのですが」

「委細承知しております。万が一の際、菊理女史の護衛はお任せを」


 元同期は私にジェラルミンケースを手渡し、双眸に深い悲哀と怒気を滲ませた。


「ですから少尉は後顧の憂いなく、俺を含めた他の同期の分まで、水無瀬のクソ野郎に一泡吹かせてやってください」

「……直接は難しいですが、その一助となることは約束しましょう」

「十分です。どうか、御武運を」


 仲間の敬礼に背中を押されて、私は足早に廊下を進んだ。


 地上まで一直線の緊急エレベーターに向かう途中、私物のPDAに通信が。

 姉貴分の菊理さんから。呪術で口外を禁じられるほど特異な経歴の持ち主だ。しかし、義兄繋がりで私も仲良くさせてもらっている。

 特に三年前からは家族同然。


 ……余談ながら、たぶん本当の家族となる日も近い。


 全幅の信を置く女性からの通信に、私は無線インカムを装着して応じた。


「何かありましたか、菊理さん」

『うむ。少しでも萌の心労を除去してやろうかと思うての。平坂樹を調べてみた』


 菊理さんは現在、義兄の名代として司令室に待機中だ。《チガエシ》に舞い込む雑事を一手に引き受けるかたわら、平坂さんの調査を行ってくれたらしい。


『お主らが伝え聞いた経歴が全て。二心で近づいてきたわけではなさそうじゃ』

「わかりました。すみません、この緊急時に徒労を強いたようで」

『謝る必要はないが、妙に薄い反応じゃな。まるで確信しておったかのような』


 淡白な応対に疑念を懐かれてしまう。

 なぜか、ギクリとした。


『……ふむ。そやつがどのような男か、萌の私見を聞かせてもらってよいか?』

「そうですね……。義兄と斑蛾さんを足して二で割らなかったような人です」

『ほほぅ』今ので要点は伝わったらしく、菊理さんが意味深に笑う。『二で割らないか。それは、ひょっとすると……ひょっとするかもしれんなぁ』

「菊理さん……」

『泣きそうな声を出すでない。四の五の言ってられる状況下ではなかろう?』


 直後、PDAに無数の動画が送られてきた。


 ――大小無数の事故が各地で発生し、黒煙が目立ち始めていた。

 道路脇では頭部から血を流す子供が倒れ、その傍らでは両親らしき男女が泣き叫んでいる。消防車と救急車は、こない。


 ――株式市場にも早速、影響が出ていた。

 ネットワーク不全も重なって、証券取引所やその周辺では蜂の巣を突いたような大騒ぎだ。醜い乱闘も、そこかしこで見られる。


 ――一台のパトカーに、十数体のギアドールが蟻の如く群がっている。

 警察官を縊り殺し、銃と車体を奪った。制止を試みた別の警察官を轢殺して、猛スピードで走り去っていく。


 驚くべきことに、動画の大半は街頭監視カメラによる都内のライブ映像らしい。


『テロの名目で、都内全域に緊急警報が発動された。警察官が外出中の民間人を問答無用で避難所に押し込んでおる。

 ……見ての通り、被害の拡大は抑えきれとらんがの』

「まるでカタストロフの只中……。日本の光景とは思えませんね」

『これでもまだ、那雲や斑蛾が懸念した事態には遠く及ばぬのじゃぞ』


 そう、今のは言うなれば未来の縮図。

 何百何千何万分の一にすぎない。

 これより甚大な被害が世界規模で続出するのを防ぐために、電軍は異世界で人知れず死闘を繰り広げてきたのだ。


『放たれたギアドールの総数は、中規模工場級の千余名。銃火器で武装しておるのは全体の二割にも届かんが、現地調達で鈍器や刃物を手にした機体が増えておる』


 私が使命の重要性を噛みしめていると、菊理さんから追加情報が。

 軽く目を通して、状況の把握を進める。


「警察も奔走しているようですね。しかし、他県の応援を含めても頭数の不足は否めませんか……。以前から問題となっていた、自衛隊との連携は?」

『期待せんでおけ。周知の通り、わしらは公認を得られぬ逸れ者の集いじゃ。自衛隊とでは指揮系統が一本化されておらん。向こうは向こうで独自に動いておる』


 日本の電軍《チガエシ》は機神と縁深い義兄――白波那雲が指揮を執り、IAIのメイが所属する一大組織だ。

 果たす役割の重みは、他国お抱え電軍の追従を許さない。

 しかし、だからこその問題も多く抱えていた。


『そもそも電脳空間がこの有様では、輸送すら満足に行えん。初動から察するに、人員の派遣は間に合うまいよ。他国の軍隊も同様じゃ』


 そして警察機構は民間人の避難誘導や治安維持活動など、仕事が山ほどある。


 肝心の《チガエシ》は前哨戦で疲弊しきっていた。

 無事な兵士は大半がカクリヨの防衛任務に就いており、戦況が落ち着くまでログアウトできない。現実世界待機の予備兵力――私の同期も、水無瀬の裏切りで半数近くが行動不能という有様だ。


「既存の戦力では詰んでいるも同然ですね」

『そういうことじゃ。わしらも手を尽くしてはいるが、しょせん次善策止まり。大災害規模の犠牲は避けられん。――が、平坂樹の協力を得られたなら前提が覆る』

「……本人次第ですよ。メイにも釘を刺しましたが、さすがに強制はできません」


 無力感に俯き、都内の映像に再び視線を落とす。

 直後、猛スピードで車道を爆走するバイクが、手前の動画に映り込んだ。


「!? 菊理さん、今の!」

『噂をすれば、かのぅ』


 先ほどの動画が巻き戻され、バイクの操縦者を捉えたシーンで一時停止した。

 自動補正機能が作動して画像が鮮明になっていく。

 この結果を見て、私はやるせない想いと小さな喜びを噛みしめた。


『くくっ。萌、どうやらわしらが気を揉むまでもなかったらしいぞ』


 菊理さんの言葉は正しい。

 操縦者――平坂さんの瞳が、雄弁に真実を物語っている。そこに悲壮感や現実逃避の濁りはなく、監視カメラ越しにも彼の戦意が伝わってくるようだ。


 平坂樹は自らの意思で闘いに挑んでいる。


 それなら私も覚悟を決めよう。




 この瞬間、白波萌の任務内容に〝民間協力者、平坂樹の護衛〟が追加された。






          ≠          ≠          ≠






 直線で加速して曲がり角で加速して踏み切りで加速して信号待ちで加速して、横合いから飛び出した通行人との衝突を避けるためにも、やっぱり加速。

 右に左に目まぐるしくシフトして、行き交う車の隙間をすり抜ける。

 怒鳴り散らされても、お構いなしだ。


 逃避行開始から五分と経過してないのに、俺は早くも気が遠くなるのを感じた。


 逆に、メイは絶好調のご様子。


『うふ、ふふ、ふふふ、あはははははっ!! うひゃー、何か楽しくなってきた!』


 高笑いを引き連れて、片側三車線の大通りを切り裂くような勢いで縦断する。

 メイが交通管制にまで手を出したのか、赤信号による停止はない。システムの枷から解き放たれた車体は、そのスペックを如何なく発揮し続けていた。


「め、メイ……停まれとは言わないが、せめて減速を……洒落になってねえ!」

『――そうね。洒落じゃすまないわ』


 声色から遊びを消したメイの呟き。

 それを、走行音と炸裂音が塗り潰す。


『こんな市街地で撃ってくるだなんて!!』

「今の銃声かよ!?」


 周辺から、これまでとは毛色の違う悲鳴が届き始めた。

 もしかしたら、流れ弾で被害が出たのかもしれない。

 せめて軽症だといいのだが……。


『大通りで距離を稼ぎたかったのに、予想より動きが早いっ』


 悔しげなメイの声を聞きながら、俺は暴走運転の危険も忘れて振り返った。

 赤信号で後続が停車していく中、一台のキャンピングカーが法律や倫理や人間を無視して、ひたすら加速を続けている。


 ……どっかで見たような光景だな、クソ!


『回収班が使った電軍の改造車よ。搭載されていた装備ごと奪われたみたい』

「メイの方で制御を奪い返せないのか!?」


 キャンピングカーの窓という窓から、ギアドールらしき乗員が大きく身を乗り出している。手には当然のように拳銃が。まるで見せびらかしているかのよう。


『……ダメ。ギアドールが手動で動かしてるわ。普通の車輌と違って特殊なハッキング対策が施されてるから、いくらあたしでも無許可の遠隔操作は難し、っ!?』


 メイが息を呑む。俺も言葉にならない不吉な予感を覚えて、前方に向き直った。

 ちょうど分厚い雲の切れ間から太陽の光が差し込み、瞬く間に翳った。


 そして、日差しの代わりにミサイルが降ってきた。


「――――」


 正確には〝正面上空から、無人のヘリコプターが滑空してきた〟だ。


 状況を正しく認識してなお、冗談みたいな光景に開いた口が塞がらない。


 空域封鎖は真っ先に行われたはず。

 だが……スクープに逸ったテレビ局か、金持ちの道楽か。機械にあらざる人間の悪性を利用し、敵は電軍の警戒を突破したのだろう。


『監視の薄い高所から、ご丁寧にシステムを遮断して……!』


 いくらIAIでも、ネットからリアル全域の常時把握は不可能だ。

 せめて俺が目視の安全確認を怠らずにいたら、もっと早く気づけたものを――悔やんで、すぐに理解した。


 さっきの銃撃は、俺の注意を逸らすのが狙いか!!

 完全にしてやられた……っ、チクショウ!


 すでにヘリのプロペラ類は回転を停止している。滑空軌道は甘く、俺に直撃の危惧はない。

 けど、このまま正面に墜落を許せば、辺りは地獄絵図と化すだろう。

 俺も爆発に巻き込まれて火達磨か、減速して後ろから銃で撃ち殺されるか。

 どちらにせよ、余裕で死ねる。


 絶望に歯噛みしながら、それでも俺は往生際悪く生存の可能性を模索した。

 メイが断じたのは、その直後のことだ。


『――させるものか』


 それは子供の我侭でも大人の虚勢でもない、峻烈な威を帯びた勇者の宣誓。


【擬似演算域セット・■■■■同調率六十五%――START HACK】


 既存のAIを大きく凌駕する演算能力と、条理に外れ異界に通じる魔道の術――メイの紡ぎ出す〝式〟が電脳空間を書き換えていく。

 IAIが本領を発揮する様を、俺は我がことのように理解した。


「な……!?」


 メイと首輪で繋がる俺にまで、何らかの影響が及んだのか。知る由もないはずの異質な情報が、頭の中で立て続けに炸裂する。

 適応し切れない分は、負荷となって精神を苛んだ。


 例えようのない不快なダメージ。


「ッ、ぐ……!」


 喉元まで競り上がった悲鳴を、意地で飲み込む。


 メイの決意に水を差してたまるかよ!


 次の瞬間、奥で対向車線を走行中の大型トレーラーが、運転手の意思を無視してハンドルを右に切った。

 馬鹿でかい図体で中央分離帯を粉砕して、フルスロットルで逆走スタート。


「ちょ――ッ!」


 再び悲鳴を上げかけるも、今度は意図せずして飲み込んだ。

 衝突を危ぶまれた自動車が、一台残らずF1ドライバーも真っ青の運転技術を発揮した。針の穴を縫うような正確さで、開いたスペースに滑り込んでいく。


 逆走中のトレーラーは一切の被害を出さず、滑空するヘリに寄り添った。

 等速で接触、弾き合わない絶妙な匙加減で道路脇方向にヘリを押し込んだ。これで落下速度の大幅な減衰にも成功する。


 さらに小型のトラックがヘリの真下を通過。

 積荷の天井とヘリの前面底部を交錯させた。


 ヘリは躓くような形で宙返り。最終的に、背の低い街路樹へと乗り上げて動きを止めた。俺たちのバイクが真横を通り抜けても、反応無し。


 ――ミサイルは不発に終わったのだ。


 これが奇跡の結末であることは、誰も否定できまい。

 事故を危ぶまれた車輌の中に、一台でもネットワーク非対応の旧式自動車が含まれていたら、状況は様変わりしていたはず。

 しかし、機械仕掛けの神様は怠慢だ。ご都合主義の奇跡など、そこで打ち止め。

 他は全て漏れなくメイの戦果である。


『どっ……どんなぁもんじゃぁぁぁああああああああああああっ!!』


 声を裏返らせて、メイが女の子らしからぬ勝鬨を上げた。俺も今回ばかりは、手放しで褒め称えてやりたかったが……超常感覚の残滓が油断を許さない。


 背中に、針の如く鋭い幻痛が奔る。

 それが〝死の予感〟であることを、俺は本能で理解した。


「メイ、躱せ!!」

『え? あ、しま――ッ!』


 車体が転倒寸前まで傾く。

 車線変更の間際、キャンピングカーから銃弾が。サイドミラーが砕け散り、頬に鋭い熱が灯る。飛散したガラス片で浅く裂けたらしい。


『イツキ!? 血が……ご、ごめん! 油断した!』

「気にすんな、メイの頑張りは知ってる。それに今は、俺より外野の心配が先だ。このまま銃撃が続くようじゃ、流れ弾で何人死ぬかっ!」

『……分かった、急いで道を変えるわ』


 真紅の雫を置き去りに、バイクは小型の利点を生かして逃走する。

 入り組んだ路地に侵入してすぐ、キャンピングカーを撒くことに成功した。


 ……簡単すぎやしないか?

 と首を捻ってすぐのこと、数体のギアドールが奥の曲がり角から現れた。


 誘い込まれたか。

 幸い、全体に銃火器が行き渡っているわけではないらしい。銃を構えたのは中央の一体のみ。残りはスクラムを組んで壁となる。


「メイ!!」

『障害物競走の時と同じ。迷うな進め、でしょ?』


 バイクは減速や進路変更をせず、エンジン音を高らかに響かせて加速した。


『イツキの方こそ大丈夫?』

「この俺が、こんな美味しい見せ場でヘマをするかよ!」


 激突まで残り三秒――炸裂音が三度連続し、メイが進路をブレさせた。


 放たれた銃弾の二発は、最初から当たらない。

 残り一発は命中にこそ成功したが、俺には届かず、走行にすら影響なし。バイクの硬い部品に阻まれたようだ。

 ただの幸運ではあるまい。メイが役目を果たしたのだ。

 俺も彼女の働きに応えなくては。


『いっけぇっ!!』


 激突まで残り一秒――この時点で俺は壁の突破を疑っていなかった。

 概して耐久力に劣るギアドールのこと。身体を張ったところでバイクは止められない。真正面の担当が壁の役割を放棄したとなれば、なおさらだ。


 激突の寸前、一機のギアドールが身を翻した。

 その手中には、半数以上も弾を残しているであろう自動拳銃が。

 このまま無策で通り過ぎたら、無防備な背中を狙い撃たれてしまう。


 故に、次の瞬間こそが俺の見せ場だ。 


【IAI/MEI・LINK継続中・強制起動――内臓装備/高周波ブレード】


 予めとり用意しておいた携帯電話から、再び機械仕掛けの刃が飛び出す。

 チャンスは刹那、すれ違い際の〝今〟しかない!!


「ッ!」


 大きく腕を伸ばして斬閃を奔らせるのと同時に、ギアドールの壁に激突した。穴埋め役を買って出ようとした二機を、まとめて吹っ飛ばす。

 追突の衝撃もさることながら、破損部品を踏んだらしく車体の揺れが酷い。

 振り落とされたら一貫の終わりだ。

 戦果を確認したい気持ちを抑え、必死でしがみつく。


「メイ……! どうなった!?」

『安心して。銃を装備したギアドールは斬首刑で、機能停止に陥ったわ』


 やがて車体は安定を取り戻し、危なげなく右折する。

 進行方向に襲撃者の影はない。


 こうして俺たちはギアドールの猛追を、一時的ながら振り切ることに成功した。




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