3/6
アーモンドは渇望する夢をみた
きのうのこと,
ぜんぶきのうのことだったんだ。
乾いたアーモンドの殻を,
飢えたつちのうえに撒いたことも。
黄色いひとたちと手をとって踊ったことも,
きのうのこと,
ぜんぶきのうのことだったんだ。
アーモンドは渇望する夢をみた。
痕跡はたぶん,
というよりもおそらく残らないだろうし,
ならば叶えるのがよろしかろう。
そうして雨期が過ぎたらしい,
したたりおちるものは
無償の愛であったけれど,
愛はきのう飲み干してしまったよ
夢は今日も燻るものだよ