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魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
魔界観光編
79/262

第78階 遺産を巡って

ばっちゃが用意してくれた

最高のお寿司は全て無くなっていた


毒が盛られているなんて

冗談を言っていた

テュポさんにゼムさんは

お持ち帰りを希望していた程だった

マサムネさんの娘の1人である

シンガプーラちゃんも

また来るとネクさんを

物凄く不安にさせる様な言葉を

ばっちゃに告げていた

実際にネクさんは青くなっていた


「アオナさん、いいっすか?」

軽く吠えるゼムさん


私とフォアローゼズは

ネクさんとばっちゃを

手伝う為に食器を運んでいた


「難しい話か?」

コクっとゼム


「行ってくれて大丈夫だ

私は慣れっこだ」

ネクさんは"ベテラン"という

ページを開く


「私達、新米がフォローするから

大丈夫よ?」

マユナの後ろに自分が使ったお皿を

両手で持っている

シンガちゃんがねぇーっと

マユナと顔を見合わせていた


「...わかった、ありがとう」


「ぼくも手伝うから」

命くんはマテハの後ろから

頼もしい言葉をかけてくれた


私はニコッと微笑んで翻した


「それで...?」


「割と急用だ

何せ龍髭の遺産かつ

オーバーテクノロジーの

所有権をかけて貴族達が

揉めているらしい」

龍髭が使用していた

時空を飛ぶ船の事だった

魔獣が勝利したと大体的に

発表する為に所有権は

魔獣なのだけれども

まとまらないらしい


「今回の勝利者はアオナさん

だかんな、けれども国に入れるとして

誰かの物にならないといけない...」

困ってはいるけども

本当に譲り受けていいか

聞きたいみたいね


「落としどころは

決まっているのね?」

コクっとゼムさん


「魔獣国の物となれば

魔獣の王たるネロ様が所有する

意外は通常難しいな...」

私としてはどの様な人か分からない

人に貰って欲しくはないなぁ


「ゼムさんはどう?欲しくないの?」

ピクッと耳が動く分かりやすい


「名前決めて良いわよ?」

目が輝いている


「ヴォルフスシャンツェ!!

狼の巣って意味だ!」

軽く雄叫びをあげた

超喜んでいるのがわかる


「変な事に使ったら滅ぼすからね」

肝に命じておきますと

一吠え返って来た


「おい、お前ら!!!

アオナさんに礼を言って

早速貴族達に四公のものだって

言ってこい!!!!」


「「「感謝致します!!!」」」

嵐の様な咆哮を受けて

私はニコッと微笑んで返した


「....私も欲しかったなぁ」

ネクさんが呪怨の様に呟いている

"渇望"のページを開いて


「私もー!!ねぇーっイム!」

イムもうんっ!と物欲しそうな

眼差しを向けてくる


「イムは私がなんとかするけど

マサムネさんは解析させて貰って

造船してみたらどうかな?」


「うむ、ゼム!いいか?」

お父さん作れるの?

という問いかけに

やれるだけやってみたい

とは大した男である


「四公所持とは言ったけど

それだとありがたいな!

どの国も持てる事になるかもな!

それは凄い発展じゃないか!」

ゼムさんはくるっと回って軽く吠える

喜びのポーズだと思われる


「独り占めとかいうのは

無いみたいわね」


「アタボーよ!!

結局マサムネとネクに

見てもらう必要があるしな!

そもそも俺達に技術は無い!」

フンッ!と鼻を鳴らす


「ネロ様直下のゼムが

請け負う事で他を牽制出来るしな」

テュポさんはお茶をすすっていた


「おう!量産するにも改造するにも

修理するにも知と技がいる

まぁ、プロトタイプを

俺達魔獣国は手に入れた訳だ」

軽く遠吠えするゼムさん

とても嬉しそうだった

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