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227話 一番街の人々とセンベイ

おわった。かきおわった!!!(´;ω;`)ブワッ


まだ続きます!センベイの販売員みたいになってるけども。はて。




 一番街の開店時間は早い。




 中でも一番早いのは『オグシオ書店』だとリアンに言われて、最初に寄ることに。

この本屋さんは私の知っているお店の中でもかなりお洒落だ。


 錬金煉瓦の壁には蔦が這っていて結構目立っていた。

ちなみにこの蔦はリアン曰く『虫を寄せ付けない』特殊な蔦で、意志があるらしい。蔦と契約を結ぶことで共存関係を構築できるんだとか。餌は魔力で敵には厳しいそうだ。


 一番街の商店ってちょっと変わっている店が多いから面白い。

私一人だと気付かない事を二人は何故かよく知っている。



「武器も防具もどうにかなったから、あとはセンベイか。時間を考えて『オグシオ書店』『ジール雑貨店』『リック・ハーツの道具屋』『商業ギルド』『緑の酒瓶』『ルージュの宝箱』最後に少し戻ることになるが『ウォード商会』に行くのが一番効率がいい筈だ。二人とも他に寄りたい所は?」



リアンに聞かれて、思いついたことが一つ。

初めて作った『鉄のインゴット』は小さかったから渡していないんだよね。



「最初に作った金属をワート先生に見せに行かない? これで、試験がパスできるなら今後結構な量作らなきゃいけないから……これで共同調合練習してみるのも良さそうだし」


「ついでにお茶の話もしておいたら? 多分、興味示す筈よ」


「……会いに行くか。他のチームがどうなるのかも気になるしな」



 行動目標が決まった私たちは意気揚々と『オグシオ書店』へ向かう。

歩いていく内に徐々に冒険者が増えてきた。

二番街から一番街に流れてきたらしく、開店間もない目標の店に入っていく。


 ある程度歩いてから、フードを被ってないことに気付いた。



「フード忘れてた。被った方がいいよね?」


「今更過ぎない? まぁ、私達も気付いていて何も言わなかったけど」


「僕もベルもいるし問題ない。薄暗くなってきたら用心の為にフードを被っていてくれ」


「道が混むようなら腕を組むとか手を握るとかした方がいいかもしれないわね。結構人通りが多いと見失いがちだし」



 人が少なくてかなり歩きやすい道を進む。

普段の半分も人がいないからついつい物珍しくて周囲の観察が捗る。

いくつか気になる店があった。


 その内ゆっくり見にこよう、なんて話しているとあっという間に目的の店へ。

開店していたんだけど、気になる本が幾つかあった。



「ねぇ、私ちょっと本買いたいんだけどいいかな」


「僕も気になるタイトルがあったから見たいんだが」


「二人とも、あそこに他国の料理レシピがあるわ。早く買いに行きましょ」



レシピ本は貴重なのよ! と私とリアンの腕を掴んでズンズン店内へ入っていくベルに引きずられ、入店。

そのあと三人で欲しい本を一冊ずつ、共用ってことでレシピ本を二冊購入することに。


 久々にポーチから『大商会特別許可認定証』を取り出してカウンターへ。

本を読んでいた店主のオグマさんが顔をあげて、そして私を見て目を瞬かせた。



「おぉ、久しいのぅ。双色のお嬢さん。話題の『アトリエ・ノートル』の面々と一緒に会いに来てくれるとは嬉しいねぇ」


「お久しぶりです! この本ください、あと、ちょっと時間貰えませんか?」



 会計は一緒で、と伝えると素早く計算をして想像より安く本を手に入れることができた。

リアンが値切らなかったのはかなり割引してくれていたかららしい。

 レシピ本は高かったけどいい買い物だったとほくほくしつつ、ポーチに本をしまう。



「で、話とはなんじゃ」


「新しく調合したアイテムの試食をお願いできないかと思いまして」


「アイテムの試食? 試食ということは、薬……ではないじゃろうな。どれ、面白そうじゃし、こんな老いぼれでよけりゃ食べさせてもらおうかのぅ」



 読んでいた本をカウンター下に収納したオグマさんは座り直した上で、ワクワクと楽しそうな笑顔を浮かべる。


 取り出したのは販売予定の【センベイ】三種類。

食べカスが落ちることもあるから、と大皿を出してそこに三枚のセンベイを置いた。



「これは【センベイ】っていう食べ物です。アイテム効果は、満腹感(小)、軽い、湿気に弱い。疲労回復(微)があるのでいっぱい食べるとご飯が入らなくなるかも」


「珍しい形じゃの。どれ」



 最初に手を伸ばしたのは白い色をした【塩】味。

裏返してみたり、軽く突いてみた後に齧りつくと私達にも聞こえるボリッともパキッとも聞こえる小気味いい音。


 ボリボリ、と噛み砕く音と共にオグマさんの顔が明るくなっていく。

直ぐに隣のショウユ、甘ショウユにも手を伸ばし全て食べ終わった後は空になったお皿を眺めていた。



「双色のお嬢さんや、これはアトリエに行けば売ってもらえるかのぅ?」


「あ、えっとそれなんですけど、私たちの工房って一番街から遠いから何処かで置いて貰えないかなぁって思ってるんです。流石に本屋さんで食べ物は売れないとは思ったんですけど、本も見たかったし」



 今回、一番街の店を回っているのは他の店を見て勉強したいって言うのと宣伝、あわよくばセンベイを委託販売して貰えないか聞こうと思ったからだったりする。

工房にも少しは置くけどね。一応。


 一通り話を聞いた彼はふむ、と考えてから『ジール雑貨店』と『リック・ハーツの道具屋』がいいだろうと言いつつ、カウンター下から取り出した羊皮紙にサラサラと何かを書いた。



「これをそれぞれの店主に渡してはくれんか? いやぁ、そのセンベイが入荷したらぜひ買わせて貰おうと思うてのぉ。どれも美味しかったが、真ん中の茶色いやつはいくらでも食べられそうじゃ」



 機嫌よさそうに笑いながら、カウンターから三枚のしおりを取り出して私たちに差し出す。

綺麗な金の模様が入った豪華なしおりだった。



「これを挟んでいる間は読んでいる本に防水機能が加わる。飲み食いしながらでも読めるようになるから、持っておいき。こういう試食を書店であるワシの所に持ってきたのは双色のお嬢ちゃん達が初めてだ。長く生きてみるもんだのぉ」



 機嫌よさそうに笑いながら『オグ爺と呼んでおくれ』と私たちにいい、店の外まで見送ってくれた。

余程気に入ったらしく、値段を聞いて工房で買えるのはいつなのか確認したのには笑ったけどね。


 その後『ジール雑貨店』に向かった。

雑貨店ということで入れ物や容器、可愛いものや綺麗なもの、お守りや髪留めなどの庶民向け装飾品、生活に必要な食器や食具、布製品に冒険に使えるようなものまで色々ある。


 子供用のお菓子もあったり、保存のきくジャムなどもあった。

量は少ないけれど可愛い瓶に入っていてリボンも凝ったものを使っているようだ。


(よく見ると包装が凝ってるし、再利用できるようになってる。お得だし、見た目も可愛いもんね。冒険者がつけるようなものも多いし)


 一番街にあるのが納得できる店内に私とベルは顔を見合わせて、そっと近くにあったジャムの瓶を見た。

 中に入っているのは多分、ベリー系だろう。

ジャムはアリル、ベリーの二種類しかなかったけど瓶に巻かれたリボンは色違いで何かに使えそうだった。



「食べ終わっても瓶とリボンが使えるね」


「それはそうだけど、あんた可愛いとかそういう風に思わないワケ?」


「可愛いって言うより考えて作ってるなぁって思った。だって、瓶もリボンも再利用出来て、このリボンなんて薬草を縛っておくには丁度いい長さと太さと耐久性ありそうだし、流石って感じだよね」


「………もういいわよ、そうね、すっかり忘れていた私が悪いの。アンタが調合バカだったってこと」



 え、なにそれ? と聞き返したけどベルは無言のままカウンターで呼び鈴を鳴らしたリアンの方へ歩いて行ってしまった。


 慌てて追いかけると丁度、カウンター奥にある扉から精悍な顔つきの男性が出てきた。

じろりと私たちを見回して私の髪を見て目を少しだけ見開いた。



「なんだ、双色の。どうした? 何か入り用か?」


「物を買いに来たというか、売り込みに来たんです」


「売り込み? お前さん、錬金術師で店も順調だと聞いてるが」



 何か失敗でもしたのか、と眉を顰めるジンさんに慌てて首を振った。

そうじゃなくて、と経緯を話してセンベイを取り出す。

この男性は『ジール雑貨店』の店主、ジンゲロン・ダイナさんで娘さんと二人で雑貨店を経営している。元騎士で、しかも副団長だったみたい。

愛称はジンさんだ。



「へぇ、これが【センベイ】ねぇ。俺が知っているのは回復薬ばかりだが、錬金術師はこういうのも作るのか。面白い、美味かったら置いてやるよ」



 言うと大きく口を開けて豪快にセンベイの塩味をバリッと噛み、ボリボリと咀嚼。

無言で三枚のせんべいを食べ終えると、直ぐにソロバンと呼ばれる計算具を取り出した。

コレ、実はおばーちゃんが広めた道具の一つだったりする。



「この値段でどうだ」


「え?」


「足りねぇか。まぁ、錬金アイテムだしな……ふむ」



 悩み始めた彼に慌ててリアンの袖を引く。

黙って見ていたらしいリアンが小さく咳払いをして注意を引き、販売価格や納品方法などの希望を口にするとジンさんは目を丸くした。



「俺はそれで構わんが、良いのか。お前さん、ウォード商会の倅だろう。商売になるのか? 錬金アイテムだぞ」


「はい。数量限定での販売ですから、少しでも僕らの工房の話が広まればと思いまして」


「なるほどな。そういう事なら置かせて貰おう。錬金アイテムはいずれ置きたいと思っていた……他に、何かないか?」


「他に……というと?」


「少しで良いんだ。ポーションを置かせて貰えたら有難い。本来なら委託販売料を取るが、こっちから頼み込んでるから金は取らない。恐らくお前さんたちの工房はこれからも色々売り始めるだろ? その時に、場所はある程度余裕をもって確保したいはずだ。うちは人通りも多い、どうだ」



 この案にリアンは少しだけ考えて『アルミス軟膏』とトリーシャ液を出した。

こちらも数量限定でなくなったら手紙を書いて、私達が出せる時に店に卸すというかなり融通を利かせた販売内容になった。



「……助かる。雑貨屋には色んな客が来る。それこそ、怪我をしたやつもな。この軟膏があれば、いざという時の助けにもなる。小さな傷で消える命も救えるだろうさ」



 宣伝を宜しくお願いします、と頼みつつ預かった手紙を渡すとジンさんがクツクツと笑う。

オグ爺ちゃんに入荷の知らせをしてやらねぇとな、なんて笑っているので思わず顔を見合わせた。



「そうだ。良い取引させて貰ったついでに、一つ。お前らの学院で何かあったんだろ。最近、ウチの店にも騎士科だって奴らが来て回復薬や魔物除けの守りなんかを集めて回ってる。鍛冶屋や防具屋はオーダーメイド注文でてんてこ舞いだ。欲しいものがあるなら早めに確保しておけよ。金だけはあるからな、俺らもある程度吹っ掛けて程よく儲けさせてもらってはいるが」



 そう言って肩をすくめ、呆れたような声で吐き捨てた。



「ああいった連中は間違いなく移動の時に消費する体力を考慮してねぇ。第二区間に行ったら見事にただの餌になり下がるだろうよ。荷物持ちの役割を持つ人間がいるなら話は別だがそこまで考えてはいないだろうしな。お前さん達も参加するんだろ? 気をつけろよ」


「はい。あの、情報ありがとうございます」


「いいってことよ。それより、このセンベイの塩、いくらか買わせて欲しいんだが今持ってるか?」



 今は渡せないといえば、塩せんべいを多く入荷したいから用意を頼むと頭を下げられた。

もうここで止めておけばよかったなーって思うんだけど、この後『リック・ハーツの道具屋』にも寄って商品の説明をしたんだけど、ココではセンベイ(甘ショウユ)と洗濯液の販売が決まった。


 ジール雑貨店でトリーシャ液を置くことになったことを知って、うちにも何か!と懇願されたんだよね。


 奥さんが作ってくれたクッキーを持って私たちは次の目的地である商業ギルドへ。

ココではリアンが分解石を大量に買い込んでいた。在庫ごと全部買い取ったのには驚いたけど、今後金属系の調合が増えることやかなり興味深い素材に間違いはないので私もベルも反対はしなかったけどね。



「さて……あとは学院に寄って、宿屋、ウォード商会だな」


「だねぇ。でも、なんか疲れたよ……センベイがあんなに好評だとは思わなかったな。ラクサの方も上手く行ってるといいけど」


「あんなに美味しいんだもの、上手く行かなかったらラクサの交渉が下手だったか相性が悪かっただけのことよ」



 さっさと行くわよ、とスタスタ歩いていくベルの後を追って、久しぶりに学院に足を踏み入れる。

時間はまだ授業が始まる前らしく、生徒がかなりいた。

上級生も下級生もいるけれど、驚いたのは騎士科以外に錬金科や召喚科がいたこと。


 人が見えた瞬間素早く外面用の顔になったベルやリアンに感心しつつ、受付で先生がいるか確認。

声をかけたのはベルだったんだけど結構な人数が足を止めて私達を見ていた。

授業に行く前らしく手には教科書や筆記用具がある。


(居心地のいい視線じゃないんだよな、なんか。騎士科は分かるけど、錬金科からもじろじろ見られてるってことは工房生があんまりよく思われてないって言うのは本当だったんだなぁ)


 へぇ、と思わず周囲を見ているとリアンに腕を掴まれた。

驚いて顔を向けるけど笑顔を浮かべたまま、ワート先生がいるという教員棟へ歩き始めてしまう。

声をかけようにも、人当りのいい笑顔を浮かべて話しかけるなオーラを出しているので大人しくついて歩く。


 教員棟に授業前の早い時間に訪れる生徒はいないみたいで、意外と静かだった。

人の気配がなくなっても二人は何処かピリピリしていて、帰ったら聞いてみようと思いながら長い廊下を歩く。

 名前がかかったネームプレートを確認してノックをすれば、直ぐに返事が返ってきた。



「お? お前ら珍しいな。何か分からない事でもあったか」


「見せたいものがありますの。それと、報告を」



 ベルの言葉にワート先生は首を傾げつつ、招き入れてくれた。

先生に言われるままにソファに座る。



「茶は―――いらないか。報告ってのはなんだ? 二講目に授業があるから手短に頼む」



 ライム、と名前をベルに呼ばれたので頷く。

ポーチの中から必要なアイテムを二つ取り出す。



「試験についてなんですけど、一定基準の調合ができるようになったら進級できるって話があったじゃないですか。基準が分からなかったので、聞きに来たんですけど、これならどうですか?」



 まず、置いたのはインゴット。

鉄のインゴットだけど分解石を使って作った品質Sの物だ。

テーブルの上に乗せたインゴットを見た先生はギョッと目を見開いて何故か身構えていた。



「これを作ったのか?! 二年でやる内容だぞ?!」


「え。これ二年生でやるんですか?」


「金属調合は魔力量が凄まじく必要になる上に基礎ができていないとまず成功しない。国で定めた調合レベルも高めなんだ。ちなみにこれは何度か失敗してできたんだよな?」



 頭を抱えたままで聞かれた内容にどう答えたものかと悩んでいるとベルが溜息を吐きながら頭を横に振った。



「残念ながら、初めての調合でコレよ。何を使ったかは言えないけれど、ほぼオリジナル調合に近いわ」


「………規格外そのものだな。まぁいい、質問に答えると、十分すぎる。で、もう一つは何だ」



 まだあるんだろうと言われて、リアンに出すように言われた茶葉を出した。

ぴくっと眉尻が跳ねあがったのを見てそっと目を逸らす。



「―――ライムが『適当に』作ったお茶が『調合酔い』に対して一定の効果があることが分かりました。詳細は此処に」


「……よしわかった! お前らもうほんとに自由だな!? どうなってるんだ!?」


「どうもこうも大体原因はライムですわ。私達は普通の生徒ですもの。同じにしないで下さいませ」


「これと同じものが作れるんだろ、とりあえず」


「作れますわ。ただ、リアンは魔力色の関係で苦手らしいので今度、ライムと共同調合を試してみるとか」


「………分かった。聞いた俺が馬鹿だった」




 後日、茶葉の件は連絡すると言って先生の研究室を後にすることに。

立ち上がってそこでふと学院内の空気が妙だったことを思い出した。



「ワート教授。他のチームってどうなってるんですか?」


「お前らのお陰で『工房生は』大丈夫だ。ただ、従来の勉強方法を選択している生徒たちが第二区間に行きたいと教師に相談を持ち込んでいて、今その対応に苦慮している。工房組のメンツを見たが、準備は万全の様だから死ぬ確率は低いだろう。騎士科の生徒もそうだが実戦経験があるものが多く、今まで戦ったことがないものも冒険者登録をして『慣らし』をしているようだからな」


「もしかして、私達が学院に入った時に見られたのって……負けないぞ~みたいな?」



 ハッとして三人に聞けば全員何とも言えない顔で私を見ていた。

変なこと言ったか?とちょっとたじろげば先生が私を指さす。



「いつもこんな感じか?」

「こんな感じですわ」

「そのものですね」


 深いため息と共に先生は腕を組んで言いにくそうにぽつぽつと話してくれた。

 騎士科と錬金科の仲が良くないのは変わらないが、学校行事が見直された辺りで『工房制度利用者への贔屓が酷い』などという苦情や『工房制度を利用したい』という要望が相次いでいるのだという。



「最初は誰もが『失敗するだろう』と思っていたから反対どころか生徒の認識もかなり低かった。実際他の工房ではいい成績を残していなかったし評判も悪かったからな。その上、薬物事件があったから尚の事―――ただ、お前らが工房を開いてから風向きが変わった。世間の評価をひっくり返した。冒険者は勿論騎士、そして貴族にも噂は広まっている」



 そう言って先生は改めて私たちを真剣な表情で見据える。

いいか、と念を押す様に口を開いた。



「―――……嫌がらせや妨害を受けた場合は報告しろ。工房制度の進退はお前らにかかっていると俺や学院長は見ているからな。くだらないことで足や時間を取られるのはただの損失だ。俺としては、従来型の錬金術師は『厳しさ』を少し知るべきだと思っているから、第二区間に行きたいという申請を出されたら受理するつもりだ」



 錬金術は貴重な才能だが危険な才能でもある、とボヤくようにいって、ドアを開けた。

話し過ぎたな、と言って頭を掻きつつ周囲を見回す。

何かあった場合は連絡するように念を押してから、先生は深いため息とと主に部屋に戻っていった。

 えびせんがたべたい。

昆布でもいい。おしゃぶり昆布。


 まずは読んで下さって有難うございます!

誤字脱字変換ミスなどがありましたら誤字報告で報告して頂けると助かります。

今後(今月)は週一更新が難しくなるかもしれません。その際は活動報告およびツイッターでお知らせいたします。

 ただ、更新停止するようなことはありませんので、そこだけは信じて頂けると嬉しいです。

書きかけて放置はちょっと気持ち悪いですしね!


いつも読んで下さって、本当にありがとうございます!感想などお気軽に。

今の所返事は100%返させていただいています。

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[一言] このお茶ってサフルが患ってた黒色魔力不適合病とやらに効くのでは? 根治治療はリアンが作った薬じゃないと無理でも、安価で予防?進行止め?にはなるのでは
[一言] ワート先生おせんべ食べれなかった……かわいそうw なんとなくワート先生は甘辛醤油味派な気がします。 対抗してくる生徒や貴族の嫌がらせもしくは囲い込みなどの展開がありそうですね。試験中に大怪…
[一言] 更新はご自身のペースでされてくださいね! いつも本当に楽しく読ませていただいてます!!
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