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112話 研磨と石磨き

 これは調合と言っていいのか、なんというか(苦笑


石とかいいですよね……ホント好きです。

ライムが一人でしゃべって、楽しく調合実験している感じの話。

 ストッパー役がいないので只管一人調合楽しいー!みたいな話にしかなりえないというか……(遠い目






 初めて作った『結晶石の首飾り』は、【結晶石】以外全部おばーちゃんが用意してくれたものだった。



 【結晶石の首飾り】は、錬金術を使えない人にでもできるアイテムだ。

使う材料はたった二つ。


「結晶石」と「革紐」もしくは「ネックレスチェーン」だけ。


細かい部品に細い針金やモノによってはペンダントトップ、結晶石の形状によっては針金で鉱石を入れるような細工を作る必要もある。



「ってことでまずは研磨液の調合! 最初の方に作った『調和薬』を使うとして、下処理からだね」



 必要なものを作業台に並べていく。

【磨き砂】は『忘れられし砦』で沢山採取してきたから、一番大事な素材は問題なし。

他の素材については品質のいい物を見繕ってみた。


 研磨液に使う素材は、全部で四種類。

調和薬、水素材、酒の素だけど水素材以外は素材を選ぶ必要がないんだよね。



「ってことで今ある水素材の選択肢は、『井戸水』『エンリの泉水』『聖水』『湧き水』の四種類か。量を考えると、井戸水だけど……効果のことを考えるといい素材使った方がいい、よね」



さてどうしよう、と考えて『エンリの泉水』と『聖水』を使うことにした。

 本当は『湧き水』を使いたかったんだけど、コレまた採取できるかどうか分からないからね。



(水系の素材は薬の調合にもよく使うから、高品質のものは出来るだけ残しておいた方がいい、筈)



薄っすらとだけど、高レベルの回復アイテムには高品質の素材がいるって聞いた覚えもある。



「あ、でも品質とか考えるなら調和薬も新しく調合した方がいいか。えーっと、何がいいかな」



 調和薬の素材は、水素材+素材の二つ。


 水素材は『聖水』にしても量を作るつもりだから在庫があって、相性がよさそうな物を考えてみた。

素材の組み合わせによって効果が高められたり、逆に打ち消したりもできる。

回復系の素材同士を組み合わせることで薬効が高くなったり、別の回復効果が現れたりするらしい。



「鑑定してもらわないと分かんないんだけどね……私もリアンの眼鏡みたいなアイテムが欲しいな」



作れればいいんだけど、と呟いてポーチから地下へ向かう。

 向かうのは回復アイテムに使う調合素材を置いてある棚の前に。



「地下倉庫の管理はリアンに一任してたけど……ほんとに神経質っていうか」



 最初こそ適当に素材や食材を置いてたんだけど、大量購入した際にリアンが地下を区分けした。

分類は大きく分けて『食材』『調合素材』の二つ。


『食材』は生鮮食品・調味料・長期保存向きの三種類に分けられて、さらに果物、野菜、肉、魚と小さな黒板に食材分類やら何やらを書いてるから見やすいといえば、見やすいけど。



「んーと、回復系はこっちか。薬品棚のも一応見てみよう」



水素材と相性がいいのは水素材と植物系の素材だ。

逆に一工夫必要になるのは鉱石系と油系、あと……火に大きく影響する素材だね。



「使えそうなのは……この二つ、かな。よく考えたら全部同じ物にする必要もないんだよね。二種類くらいなら混ぜても問題なさそうだし、今回はこの二種類でいってみるか」



選んだのは【カムル草】と【ヒカリゴケ】の二つ。


 これで最大量を調合する予定だ。

配分はカムル草:7とヒカリゴケ:3って所かな。



【カムル草】

アリルに似た甘く爽やかな香りがする白い花。花弁の外側は薄く黄色がかっている。

葉が羽に似た形で可愛らしいが、強い解毒作用と、安眠・鎮静効果がある。

生のままハーブティーに入れてもよし、乾燥させてもよし!と万能。

キノコが生えるような環境に良く生えていて、畑や草むらで採取するより良質。


【ヒカリゴケ】暗闇で発光する苔。

 特殊な環境下で生える苔。一般的なものとは違う。

乾くと薬や塗料の素材になるが、ヒカリゴケが希少な為に塗料や薬は高価。

ライトをつけた状態で少し土をつけて採取し、日光下で乾燥させると品質が高い。



 素材の二つを持って作業台に戻る。

直ぐに、調和薬の調合を開始した。


 ヒカリゴケやカムル草の下処理は既に終わってるから、直ぐに調合するだけだ。

調合釜に全ての素材を放り込んで、パパッと調和薬を作る。

今回作った物には、ラベルに『聖水+カムル草+ヒカリゴケ』と素材を書き込んでおく。



「さて……調和薬はさくっとできたし、下処理の磨き砂を擂り潰す作業始めますか!」



よっしゃ、と気合を入れて乳鉢と乳棒を出して少量ずつ擂り潰していくのがまた、時間がかかるんだよね。


 乳鉢と乳棒は多少の大きさはあるものの、すり鉢程の大きさはない。

今回の調合量を考えると二回に分けて擂り潰していく必要がある。



「ゴリゴリ~っとしつつ、細かい目の網で最終的に漉してっと。ゴミは廃棄だね」



擂り潰す作業は結構大変だった。

結構な硬さがあったけど、魔力を注いじゃダメだから更に時間かかる。


 一回分を擂り潰すのに十五分なので全部擂るのに三十分かかった。

しっかり密閉容器に入れてから手帳を開いてみる。



【研磨液】成功度:高  所要時間:一時間 最大調合量:2回分

磨き砂+調和薬+水素材+酒の素

 下準備:磨き砂を擂り潰して粉末にしておく

1.磨き砂に調和薬と水素材を入れて高温で一気に魔力を加えて混ぜる

2.混ぜたら火を完全に止めて冷めるまでゆっくり魔力を緩やかに加えながら混ぜていく

3.温度が30℃になったら酒の素を入れて、酒の素が同化するまで一気に魔力を注ぐ

  (この時、混ぜずに魔力を流し込むこと)

4.淡い黄金色の液体ができたら密閉容器に入れて完成。



 ここまで来たら、することは何もない。

調合方法をしっかり確認して必要な道具を用意する。


 密閉容器は二つ。

かき混ぜる為の杖も綺麗に拭いたし、いよいよ調合開始だ。



「よぉし【研磨液】調合開始だねっ」



自分に気合を入れる為に声を出してみる。


 工房の中が静かだから少し変な感じだ。

そんなことを想いながら『磨き砂』の粉末を調合釜に入れて、次に首飾り用に作った『調和薬』を入れる。


 水素材は『エンリの泉水』に決めた。



(エンリの泉には不思議な力が宿っている、っていうのは皆知ってるんだよね。いい効果が付けばいいな)



直接泉に近づけるのは腕に覚えのある冒険者や騎士といった、限られた人だけだ。

だから民間人には身近な御伽噺というか、縁起物って感じみたい。


 錬金術だけじゃなくて、召喚術の媒介としても使われているってリアンも話してたから、割と素材としては優秀な部類の筈だ。



(私にとっては普通に美味しい水でしかないけどね。錬金術ってやっぱり面白い)



 ちなみにこの『エンリの泉水』は首都モルダスの観光土産として普通に購入できる。

明らかにぼったくり価格だけどね。

採取に行った帰りに、たまたま露店で見かけた時は驚いたっけ。



「火力は最大にして魔力を一気に込める、のはいいんだけどどのタイミングで魔力を込めたらいいかな……おばーちゃんどうやって作ってたっけ」



細かいタイミングって書いてないんだよね、と手帳を見てみるけど『高温で』としか書いていない。


 鉱石系の基本は、魔力や衝撃による変化がより大きい高温の内に素早く加工、だった筈。

そうなれば沸騰してからの方がいいだろう、と少しだけ待ってみることにした。


 温度は最大に上げているけど火が通るまでは少し時間がかかるので、釜の様子を眺めてみる。

釜の縁からポコポコと気泡が上がってきて、やがて全体から無数の泡が出てきたので、杖に魔力を流し大きく釜全体を混ぜるように何度か杖を動かす。


 魔力と反応しているらしい中の素材が、徐々に光を帯びた赤色になっていく。



(満遍なく光ったら火を止めて、ゆっくり魔力を入れながら混ぜる……と)



杖で混ぜた所が光の道みたいに光っていたのが、全体に広がった所で調合釜の火を止める。

その間もゆっくり魔力を注ぎ続けていたのが良かったのか、今の所問題なしだ。


 初めての調合にドキドキしつつ額の汗を拭う。

大きく緩やかに釜をかき混ぜながら魔力の量は三分の一くらいにまで抑えた。

温度計は改めて入れてあったのでソレを見ながら30℃まで冷めるのを待つ。



「金属とかだから割と冷めるの早いかなぁとは思ったけど……ぐんぐん下がるなぁ」



80℃を切ったあたりでぐんぐん温度が下がってきたので、近くに置いてあった酒の素を手に取っていつでも流し込めるように杖を動かしつつ、目は温度計へ。


 一度に複数のことをこなさなきゃいけないのは大変だけど、どれが欠けても駄目なのは分かってるので只管に待った。



(よしっ、ここ!!)



温度計の目盛りが30℃になった瞬間、一気に酒の素を入れて、動かしていた手を止めて杖に魔力を注ぐ。


 うっかり混ぜそうになるけど我慢だ。

杖を両手で握って動かさないように気を付けながら釜の中を注視する。

三分の一ほどに抑えていた魔力は全開。


 残っている魔力は結構多い筈だけど、凄い勢いで釜の中に魔力が吸い込まれていく。



(半分くらい魔力使ってるけど何の変化もない……大丈夫かな、コレ)



失敗してないよね、と不安になりかけた所で杖が刺さっている所からジワっと色が滲み、光が円を描くように広がっていくのが分かる。


 綺麗だった。とても。


 光の渦が広がるにつれて徐々に色が澄んでいく。

原料は殆どが液体だけど『磨きの砂』の使用量が一番多い。


 だから黄金色の濁った泥水って感じだったのに、魔力が加わって、光の渦が広がっていく。

光が満ちていくのにしたがって濁りが消え―――…黄色味を帯びた透明の液体に変化した。



「って、よし! 全部透明になった。コレで完成ってことでさっさと密閉容器に入れないと」



慌ててサイドテーブルに準備していた密閉容器に移し替える。


 キッチリ蓋をした所で、ようやく一息吐いた。

鑑定能力が私にはないから詳しいことは分からないけど、品質は悪くないと思う。



「品質が良くて効果が高いと、込められた魔力が外部の魔力や光を反射して輝く―――……だっけ? キラキラが瓶の中に閉じ込められてて、ちょっと窮屈そうだけど綺麗。ベルとミントにも見せたいなぁ」



あの二人はきっと好きだろう、とそこまで考えて首を横に振った。


 感覚を忘れない内に下処理からもっと丁寧にやってみよう! と地下から素材を二回分採って来ることにした。



「素材の品質も見てみないといけない、か。でも『磨きの砂』も『聖水』も『調和薬』も……『エンリの泉水』も品質は変わらないし」



今の所工夫はできないので、下処理をより丁寧にする位しか工夫できないんだよね。


 やれやれ、と息を吐きつつ光がより差し込む窓の所で『磨きの砂』を擂り潰し、ゴミなどを取り除く。

大きさが均等に、そしてより粉末に近づくように丁寧に素直に擂り潰す。


 材料を揃えたらすぐに調合に移る。

調合の手順と手ごたえや釜の中の変化を思い出しながら、丁寧により良い物ができるよう魔力の注ぎ方や時間、量にも注意して二回目の調合を終えた。



「―――……んんー? キラキラの量が増えてる」



並べた四つの【研磨液】を見比べて使用順番を決める。

 最初に作った一つはリアンに鑑定を頼もうと思ってるので取っておくとして、使う石は全部で三つだ。



(とりあえず、ベルとリアンにミントの三人分。あとは、時間が余りそうなら下処理だけ明るいうちに終わらせよう。細かい細工は日が落ちてもできるし)



使い終わった道具を洗って窓を開けて乾かしながら、ポーチの中の『原石』を取り出して並べてみる。



「ムルは『鉱石の類いを見極めるには日光と日陰、異なる場所であらゆる角度から観察する必要がある』って言ってたっけ。原石だし、土とか汚れとか余分な不純物もついてるけど、何となくの色は分かるから参考にしよう……って言いたいところだけど、ペンダントにできそうな大きさに分けて、そこから厳選した方がよさそうだね。大きすぎても小さすぎても今の所使えないし」



 1つの密閉容器に入れられる石は二つか三つ。

いっぱい入れすぎると品質が落ちたり、効果が下がるらしいから―――…密閉容器1つに対して石は二つ。


 二つまでなら品質も効果も落ちないって言うのは広く知られてるみたいだし、おばーちゃんや友人って人たちが酔っぱらって言い合いしてたもんね。

結構昔だけど、錬金術に関することって妙に覚えてる。



「大きさに分けると……明らかに数が偏るなぁ。小さい結晶石は種類が沢山あるから困るけど【結晶石の首飾り】に適した石ってなると……この辺かなぁ」



首に下げても違和感がない大きさを基準にすれば、選別は早かった。


 単晶という名の水晶石は最終的に二十程にまで絞れたから、直感でそこから半分くらいまで減らす。

其処から一つ一つ井戸水で洗って日に透かして見る。


 汚れが薄くなった所を凝視して“色”と“純度”を確かめていく内に気付いたことがある。



「薄いけど赤っぽいのとか青っぽいのとかよく見ると結構あるなぁ」



色付きの結晶石は純度や透明度によっては『宝石』の扱いになる。


 こういう『分類』は、ムルやリアンから聞いたんだけどね。

純度や硬度って言う点で言えば、間違いなく宝石未満クズ石以上らしい。



「この状態からわかるのは大きさと一部の色だけなんだよね」



【研磨液】に浸けてどのくらい綺麗になるのかは分からない。

 分からないけど、判断できるくらい綺麗になればいいなぁと思いながら、色付きと判断した石を六個選んだ。


ザッと水で洗った石を柔らかい布で拭いて水気を取り除いて―――……自分の作業台に向かう。



「赤っぽいのと青っぽいの、緑っぽいのをそれぞれに入れてっと」



二回目に作った【研磨液】入りの密閉容器に入れたのは『赤』と『青』の結晶石を二つずつ。

最初に作ったものの一つには『緑』の結晶石を入れる。

 浸け込んだ石に変化はない。



「確か魔力を注がなきゃいけない、んだよね」



密閉容器に入れただけでは変化がない。

緑の石を入れた密閉容器を手に持ちながら、必要な道具を思い浮かべる。



【研磨液】

使用法:容器の中に直接鉱石を入れる。

    液体に触れている所しか削れない。

    基本的にクラスターや小さな原石の研磨に向く

    使用時には少しずつ魔力を注ぎ、様子を見ながら研磨する必要がある

削りたい部分のみ浸けて魔力を込める必要がある

取り出すごとに水で流して確認する必要がある


※効果がなくなると透明な水になる



 全体が汚れているのでまずはこのまま魔力を注いで、ある程度汚れが落ちたら引き上げ、特に汚れが酷い部分だけを溶液に浸けて魔力を注ぐ―――…となると、石をしっかり掴む為の器具がいる。



「使うなら「ペンチ」か「やっとこ」あたりかなぁ。何かを切る訳じゃないから「やっとこ」でいいか。万が一の為に滑り止めっぽいのがついてるのを使おうっと。魔力を注いでる間だけ削れる、んだとは思うけど……うっかり落としたら嫌だし」



自分の調合場所にある道具棚から小型やっとこを取り出して作業台に置く。


 椅子を持ってきて、拭く為の柔らかい布と鉱石が傷つかない様に布を敷いたバットも用意しておく。

念の為に魔石ランプも用意した。


 透かして見るのには丁度いい、と思って用意したんだけど太陽光と人工灯でも見え方が違うらしい。



「とりあえず力を込めてみよっかな! 物は試しって言うし最初だから少しずつ、だね」



よし、と容器を両手で持って魔力を注ぐ。


 基本的に錬金術で使う容器は魔力を通す。

魔力を通してはいけない、遮断しなくてはいけない調合物や素材は専用の『魔力を通さない』容器があるからそれを使う。

勿論、高いよ。うん。



「よく考えると高い容器に高い素材を入れるんだから、錬金術で作ったアイテムが高いのも納得できるって言うか」



貴族が値段を釣り上げているっていうのも要因の一つだと思うけど、それ以前にかかる費用が莫大だ。



―――……下手すると普通の一般市民が一生暮らせる金額の投資が必要になる訳で。



 溜め息を吐いてとりあえず気持ちと思考を切り替えて魔力を込める。

じぃっと黄金色の澄んだ液体とその中の結晶石を凝視しながら、魔力をすこーしずつ込めてみた。


 魔力を込めると液体が淡く光を帯びて石から小さな泡みたいなのが発生し始める。

その泡が収まった所で結晶石に付着していた土とか不純物が溶けるように消えていく。



「お、おぉお! すっごい!! っと、ちょっとこの辺りで魔力を切って……ええと、水洗いしていいんだっけ?」



水を用意し忘れたことに気付いて、やっとこで取り出した石を水で洗浄。

 作業台に戻ることも考えたけどそのまま窓の傍に近づいて、窓を開けて太陽に石を二つ翳す。


―――……どちらの水晶も半端だった。


 ベースは無色透明のよくある水晶石と変わらない。

ただ、二つのうちの一つは水晶の中心部分が緑色を帯びている。


もう一つは中央以外が緑色に染まっていた。



「透明度は同じくらい、だけど緑色が濃いのはコッチだね」



クルクルと見回してみて、汚れは見当たらない。

これ以上削る必要がなさそうなのでこの二つの研磨はコレで完成。


 ただ、溶液がまだ『使える』ので予備に回していた石を一つ磨くことにした。

汚れ具合も変わらないので、同じように魔力を込めて取り出す。



「やっぱり、上限は三つか。ただの水っぽいし、中身を捨てて洗って乾燥させておかないとね」



ふぅっと息を吐いて『赤』と『青』の研磨を終わらせた。


 仕上がった九個の水晶石を並べてみる。

磨き終わった石を並べてみて、素人の私でも分かる品質の違いに感心すらした。



「これ『単晶』だから良かったけど、大型のクラスターとかだったら研磨も大変なんだろうなぁ。削り具合とか」



自分で磨くのと液に浸けるのとを併用しないと綺麗にはならなさそうだ、と息を吐いた。

 でも、それもちょっと楽しいかなぁなんて思うあたり、私は『調合バカ』なのかもしれない。




 太陽に透かして見た色付きの結晶石はお店で売っている宝石よりも、綺麗に見えた。




 ここまで読んでくださってありがとうございます!


誤字脱字変換ミスがあればご報告ください……本当に、申し訳ないのですが。

見つからないんです、本当に。どこに隠れているのか。


=補足説明=


単晶:単体の水晶石。

   クラスターは複数の単晶が組み合わさっている。


複晶:単体の水晶石が2~5個組み合わさったごくごく小さなクラスター。

   品質がいいものはコレをバラして宝石に加工することも多々ある。


色付き結晶石:結晶石は白~透明が基本。

   薄っすらとでも色がついているのは『色付き水晶』と呼ぶ。

   品質や透明度が高く宝石として認められる物は色に応じた宝石名がつく。

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