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魔法世界の問題児  作者: 蒼
学園編
13/30

いや、助けろよ。


ーオスカの自宅にて


「なんか、明日試験あるらしいんだけど」

「あ〜、あれか。新入生試験。」

「今年何すんだろうな。」

チガウ、ソウジャナイ。


「体質の事忘れてません?」

「「あ。」」

あ、じゃないのよ、ねぇ。

魔力が強すぎて天候にまで影響を及ぼすって言ったの誰よ。

君らだよ。

私が新入生試験で問題起こしたらどうすんのさ。

すぎる力は毒だよ?


「え、どうする?」

「どうするも何もないだろう。」

なになに。

美月ならいい案出してくれそうな気がする。

「なるようになれ。知らん。」

…。

美月に期待したのがバカだったよ。

「いや〜、でもみつの言うことも一理ある。」

はあ?どこが。

「りっちゃんはどう考えても無理。俺たちのときでさえ目立ったんだから、その妹ともなれば尚更だし。もういっそこと目立っちゃえば?」

…薄情なツインズめ。


「…分かった。私の体質的なものだし、仕方がない。異常気象が起きたらよろしく。」

こうなったら丸投げだ、このやろう。

だがしかし、問題はもう一つある。

「魔法どうしよう。」

「「あ。」」

「そっちのがやべーじゃん。」

「…忘れてた。」

記憶が戻ったとはいえ、魔法を使っていない期間がなにぶん長すぎた。

つまり、魔法の勉強ができてないわけで。

魔素の感じ方とか、魔素を魔力に変換するとかはわかる。

簡単な魔法は使えるが、到底同学年には及ばない。

威力だけなら優に飛び越えるが。

ここはゼノだ。オスカじゃない。魔法が当たり前の世界だ。

ある程度の魔法なら呼吸をするかのごとく使える。

魔法学校はある程度をさらに洗練させるための場所だ。

オスカにいた私とじゃそもそものアドバンテージがない。

いくら最高級の燃料を持っていようとも、それを形にできる術がなければただの宝の持ち腐れだ。


「やばい。」

「「知ってる。」」


「…よし。」

唐突に美月がつぶやいた。

「俺らが魔法に関してはある程度まで教えられる。凛月と一緒にオスカにはいたが、魔法を教えてくれる人はいたからな。」

神様、美月様、お兄様最高。

「ただ、」

ん?

「俺らの得意魔法が時間と空間ってのを考えろ。」


時間魔法と空間魔法は魔力の消費が激しいくせして、使い勝手が悪い。だから使う人があまりいないし、そもそも習得しようと思う人が少ないだろう。燃費悪いし。

だが、兄達は消費が激しいと言われている魔法をバンバン使う。

しかも使い勝手がいいように二人してアレンジする始末だ。

世間では天才と呼ばれるに相応しいだろう。

さて、ここで問題です。

そんな希少な魔法を誰がこの二人に教えたのかってことだ。

兄達はオスカにも魔法を教えてくれる人はいると言った。

だが、ゼノの人間は相当なことがない限り、オスカには来ない。

オスカはゼノに比べて、魔素が極端に少ない。

魔法を使い慣れた人にとっては、不便だろう。

そのオスカで魔法を教えることができる人。

しかも燃費の悪い希少な空間と時間。


「…まさかとは思うけど、その魔法を教えてくれた人って、人じゃなかったりする?」

「「正解。」」

嘘でしょ。

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