一月目 其の三 そのセーラー服の少女は③
石段を下りしばらくゆくと、見覚えのあるベンチの元へ辿り着いた。
「少し休憩にするかい?」
「そうだな」
「はい。休みましょう」
近くのベンチに腰をかけると、わざわざ慧乃が隣に腰をかけた。ハナもその隣に座ろうとしたので端によってスペースを空けてやる。しかしハナは直ぐに立ち上がり、山の際の方へとおぼつかない足取りでとてとてと歩いて行った。
「危ないぞ」
念のため背中に声をかけたが、ハナは振り返らず「大丈夫ですよー」と答えた。
「何かあったのか?」
「えへへ。ほら、ここからだと遠くの景色まで綺麗に見えるんです。それにほら、木の葉が写真のフレームみたいになっていて」
「おー、本当だ」
木と木の間に広がる景色は山の裾野と遠くの町。若々しい青い葉に四角く縁取られたその景観は確かに美しかった。
「凄いな」
「ええ、とっても綺麗です」
「そうじゃなくて、ハナがだよ」
「わたし、ですか?」
「そうさ。登りもここで休んだが、こんな景色、全く気がつかなかった」
「君は疲れ果てていたものねえ」
「果ててはない。ちゃんとその後頂上まで歩けただろう」
「その通りだね。悪かったよ」
抗議をすんなり受け入れて慧乃は謝意を示した。しかしその視線は直ぐにハナの元へと向く。
「ハナちゃんは本当に凄いよ。彼の言うとおり、自分で感動を見つけることが出来るのは素晴らしいことだよ。それはきっと、ハナちゃんのとびっきりの才能だと思うよ」
「そ、そうでしょうか? そんなに褒められるとなんだか照れ臭いですね」
ハナはえへへ、と頬を赤く染めて微笑むと頭をかいた。そのハナの頭を慧乃が優しくなでる。
「ハナちゃんは凄い。自慢の妹よ」
すっかりハナを妹にしてしまったようで、慧乃の表情は我が子をあやす母親のような優しさに満ちあふれていた。
「素敵なものを見つけるのは得意だけど、集中力がないってよく怒られました」
「あら、誰に怒られたの?」
「……」
ハナはぽかんと口を開けて、その状態で静止してしまった。
「誰でしたっけ……?」
「ごめんなさい。わからないのなら、無理に思い出そうとしなくても良いのよ」]
どうもハナの帰る場所について何らかのつながりのある人物だったようだ。おそらく両親か学校の先生だろう。しかし本人がこれと意識していない状態ならぽろっと帰る場所の手がかりを口にしてしまうようだ。これをうまく使って質問してやれば、呪いを解かずとも帰ることが出来るのではないだろうか。
「君は何か良からぬことを考えているね」
思案を巡らせると慧乃が顔を覗きこんできた。慣れてはきたものの、いかんせん鼻が触れあうんじゃないかという距離に突然顔を寄せてくるのはやめて頂きたい。間違って触れでもしたら確実に呪いが発動する。
「考えてない。むしろ良いことを考えてた」
身を引いて距離をとりつつ答える。
「それならいいのだけれど、まさか呪いを解く必要がないとか考えていやしないかと思ってしまってね。でも無用な心配みたい」
「それは良からぬことなのか?」
「もちろん。かけられた呪いは、しっかり解かないと駄目だよ」
「そんなもんかね」
「そんなものさ。少し遠回りかも知れないけれど、本人にとってそれが一番の道なんだよ。もちろん私の呪いも、君の呪いもね。きっと君ならば、直ぐにそのことに自分で気づくことが出来るよ」
「そうは思えんが――いや、そうだといいな」
答えはしたが、正直解かなくても良いならそれで問題ないんじゃないか?
でも人成山がそんな横着を許してくれるかどうかは微妙なところだ。何しろ童貞卒業を拒むために女性に触れようものなら電撃を喰らわせてくるそれはそれは恐ろしい呪いだ。
「ハナちゃんなら呪いなんてへっちゃらだよ。他の人が気がつかないものに気がつくことが出来るのだから、きっと呪いを解くための方法もその答えも見つけることが出来るよ」
「はい! お姉ちゃんがそう言ってくれると心強いです! わたし、精一杯頑張ります!」
ハナはやる気に満ちあふれていた。本当に、あっという間に呪いを解いてしまうのではないかと思わせるほどにやる気が燃え上がっているように感じた。
しかし……
「よく集中力がないって怒られたんだよな。その集中力が最後まで持てばいいけど」
その一言で、充ち満ちていたやる気は目に見えて減衰し、ハナの表情は凍り付いてしまった。
「ど、どうしましょう。こればっかりはどうやっても駄目駄目だったんです――」
「心配はいらないよ。困難を乗り越えて人は新しい自分に生まれ変わるんだよ。今無理でも、出来る自分になれば良いのさ」
「生まれ、変われるでしょうか……?」
ハナは薄く涙を張った瞳の奥に微かな希望の光を灯らせて、顔を上げて慧乃に尋ねた。
「変われるよ。そのために人成山へ来たのだろう? ――それに、ハナちゃんには私と、彼が着いているじゃないか」
さて、彼とは一体誰だろうか? 慧乃の視線を追って真後ろに振り向いてみたが、そこには登山道があるだけだ。
「君のことだよ」
「――助けるなんて今の今まで一言も言ってない」
「なら今言えば良いじゃないか」
しれっと酷いことを言うものだ。自分の呪いで手一杯なのに、人の呪いまで面倒見ていられない――
「お兄ちゃん、駄目、ですか?」
ハナは涙で潤んだ瞳を大きく見開いて、小さな口から消え入りそうな声を吐いた。
何て卑怯なんだ。狙ってやっているのだとしたら将来とんでもない人間になりそうだ。
だがほんの短い間だが一緒にいたおかげで、それは演技でも何でもないハナの本心だということが理解できてしまった。
だからもう、答えは決まっていた。
「出来る範囲で手を貸すさ。どうせ、山に登るだけの呪いだからな」
「わあ! ありがとうございます!」
「大して頼りにならないだろうけどな」
表情をぱあっと明るくたハナに見上げられ、何となくばつが悪くなって顔を逸らしながら呟いた。
「そんなことないですよ!」
「そうそう。きっと君はハナちゃんの力になれるよ」
「お前が言うなよ」
元はと言えば慧乃が無理矢理押しつけてきた話じゃあないか――なんて文句を言う気も失せたので、適当に空返事しておいた。
「さて、足も休まったし出発しようか。中層はすぐそこだよ」
慧乃は立ち上がり、杖を持った手で下りの道を指し示す。
「はい! 頑張ります!」
ハナは元気いっぱいに返事をして、慧乃の後へと小走りで続いていった。
全く若いってのは素晴らしいことだ。よくもまああの靴でこの山道を歩けたものだ。
「ハナ、気をつけろよ。慧乃のすぐそこは嘘だからな」
「え!? そうなんですか!?」
「嘘じゃないよ、本当にすぐだって。ほら、心配しないでついてらっしゃい」
言われるまでもなく着いていくほかないのだ。下りの道は一つしかないのだから。
それに、山の中にある町――いや村――いや集落か。の様子もどんなものか気になるし。
すぐそこ――だいたい十数分程歩いただろうか。慧乃のすぐそこにしては随分と良心的なすぐそこだった。
辿り着いたのは集落と言うより町と呼んだ方が良いだろう、山中にあるとは思えないほどの規模の町だった。
中央の大きな道は色とりどりの煉瓦で舗装され、道沿いには手入れの行き届いた花壇が並んでいた。その道の両脇には様々な建物が建てられている。
そして大通りを真っ直ぐ行ったところには、鉄筋コンクリート造りの三階建てが、とても山中とは思えない異様な存在感を放っていた。
建物の屋上からは『山中事故0徹底月間』の垂れ幕が下がっている。
「あれが山役所ってやつか」
「うん。それじゃあハナちゃんの山民登録とお家を探してくるよ。君はその辺りで休んでいておくれ」
「ん。ああ、そうだな。そうさせてもらうよ」
「ま、ここの役所は仕事が早いから直ぐに終わるよ。あまり遠くに行かないでね」
「分かってる。子供じゃないんだから」
「それじゃあお兄ちゃん、行ってきます」
手を振るハナに別れを告げ、手をつないで道の中央を歩く姉妹の背中を見送った。別に着いていっても良かったのだが、そんな姿を見ていると邪魔するのも野暮な話しなのかもしれないと思えた。
さて、休んでいてと言われたが、どこで休めば良いのだろうか。ふと辺りを見回してみると、道の脇に小さな緑地公園があった。
こんな緑だらけの山の中にわざわざこんなもの造らなくてもいいだろうに、なんて考えもしたが。せっかくあるのだから精々利用させて貰おう。
――と思った矢先、公園へ足を向けると同時にどこからか良い香りが漂ってきて鼻腔を刺激する。気がつくと香りの方へと視線が向いていた。
どうやら喫茶店のようだ。
しっとりとした上質な木の看板に『純喫茶 尾根』と刻まれている。香りはコーヒーの物だったのだ。そしてそうと分かると、座ってコーヒーを飲むのも悪くはないなと思い始める。
財布の中身を確認すると、宿泊費を除いても千円以上入っていたのでまあなんとかなるだろう。
重厚な木の扉を引くとカランコロンと透明な鈴の音が響く。
店内はモダンな作りで、一昔前の個人経営の喫茶店を思わせる内装をしていた。
既にテーブル席に数人の客がいた。どうも人成山で人と出会うとどんな呪いにかかっているのだろうかと気になってしまう。慧乃みたいな他人に積極的に関わってくる呪いの人間がいたらまた面倒くさそうだ。
「いらっしゃい。お一人様ならカウンターへどうぞ」
店員――店長、いやマスターと呼ぶべき風貌の、若いながらもしっかりした装いをした、すらりと背の高い男がカウンターへ水の入ったコップを置いて声をかけてきた。
店の隅っこで適当に時間をつぶそうと考えていたのに、カウンターを指定されるとは……。
だが店の事情もあるのだろうと納得して、指定された席の椅子を引いて腰を落とす。
カウンターにおかれた小綺麗な表紙をしたメニューを開いて、アイスコーヒーを頼もうとしたがその値段表記に思いとどまった。
「アイスコーヒー二〇〇〇円ってどういうこった」
メニューをマスターへと向けて、値段の部分を指し示す。高山料金ってやつにしても、コーヒー一杯二〇〇〇円はぼったくりすぎるだろう。一体どんな豆使ってるって言うんだ。
「円じゃなくて蘊だよ。やっぱり、思っていたとおり人成山に来たばかりの人だったね」
「ウンってなんだ?」
「人成山で使える通貨だよ。ここじゃあ外部との隔たりがあるからね、独自通貨が発行されているんだ」
「独自通貨が存在するのか……」
驚いてメニューを見直してみると、確かに『円』ではないよく分からない漢字が単位として用いられていた。
「ウン、だっけ」
「そう。そう書いて蘊と読むんだ。アルファベットのユーに横線二本の表記もあったりするけどね」
「へえ、そうなのか」
「でもうちは日本円でも構わないよ。僕は外に買い出しに出るからね。円の方が換金する手間が省ける」
「そりゃあ助かる。――ちなみに一蘊は何円になるんだ?」
「二〇銭だね」
ってことはアイスコーヒー一杯四〇〇〇〇銭――四〇〇円か。確かにこれならまあ納得できる価格だ。
「でも今日は僕が奢るよ。人成山じゃあ珍しい初めてのお客様だからね。アイスコーヒーでいいかい?」
「ああ。悪いな」
返事をすると、マスターは朗らかに微笑んで手際よく豆を挽き始めた。随分慣れているところを見ると、この仕事は長いのだろうか。
「君、山には来たばかりかい?」
「今朝から山頂まで行って、降りてきたところだ」
マスターの質問に答える、カウンター越しとは言え無言だと気まずかったので、向こうから話しかけてくれたことはありがたかった。
「へえ、その格好でねえ」
「ああ、この格好で。全く馬鹿なことをしたもんだよ」
「分かっているなら良いのさ。それで、山のことについてどれくらい知っているんだい?」
「この山の人間が全員呪われてることは知ってるよ」
「なんだ、折角びっくりさせようと思ったのに知っていたのか。はい、アイスコーヒーおまちどおさま」
カウンターにアイスコーヒーと、シロップとミルクの入った陶器製の容器が並べられる。挽き立てだからか、香りが良く感じた。
礼を言って一口飲むと、口の中にコーヒーの香りが広がる。こんな山中ではろくなものが出てこないだろうと踏んでいたのに、嬉しい誤算であった。
「それで、君の呪いはどんなのだい? もし良ければ教えて貰えないか?」
「山に登り続ける呪いだ」
「ほう、登り続ける――ねえ。うーん、どういう意味だろう」
意味? 意味とは何だろう。山に登ることに一体何の意味があるというのだろうか。
「それで、あんたはどんな呪いなんだ?」
「僕? 僕の呪いかい?」
マスターは考え事でしかめていた顔をほころばせ、笑って答えた。
「僕はね、もう呪いを解いたんだよ」
「何だって?」
マスターの答えに思わず聞き返した。
「解いたって、だったら何で山に残ってるんだ?」
「何故だと思う?」
どこかでされたような返答だ。どいつもこいつも質問を質問で返しやがって。
しかもマスターの柔和な笑みもどこぞの通行止め女を連想させて、なおさら頭にくるものがあった。
しかしこの答えは、すなわち自分で考えろということだ。とはいえ呪いが解けたのにこんな山に残り続ける合理的な理由など、皆目見当もつかなかった。
「分からないから尋ねてるんだ」
「そうだったね。ああ、気を悪くしないでくれよ。一度はこう返すのがどうも癖になってしまったようでね」
マスターは微笑みながら謝罪して、こちらの返事を待たずに話を続けた。
「この店も実は呪いを解くために始めたんだけどね、呪いを解いたときには店を手放したくないって思うようになったのさ。まだ僕にはこの店でやらないといけないことがある気がしてならなくて、改装してまでここで喫茶店を続けているんだ」
「そこまでしてやらないといけないことって何なんだ?」
思わず尋ねた。呪いが解けた後もまだやらねばならないこと。その正体がどうしても気になった。
「コーヒー、美味しいかい?」
マスターはそんな質問などきこえなかったかのように振る舞って、逆に尋ねてきた。
「ああ、美味しいよ」
素直に答えると、マスターは大いに喜んで呟いた。
「良かった良かった。これが僕のやりたかったことさ」
「これって……客に商品を気に入って貰うことか? それなら余所でも出来るじゃないか」
「そうだね。でも恩返しって意味もあるのさ」
「恩返し?」
「人成山にいる大切な人に、少しでも喜んでもらえたらって思ったのさ。僕がこんな風に考えられるようになったのも、呪いを解くことが出来たのも、一月ほど前にふらっと店に訪れた女の子のおかげなんだ。僕より随分若いけれど、僕よりずっとしっかりした子だよ」
「へえ、そんなやつもいるのか」
まるで自分のことのように嬉しそうにその女の子のことを話すマスターに、適当に相づちをうちながら、ゆっくりとアイスコーヒーを飲み干した。
「で、その女の子ってのは何て名前なんだ?」
マスターが話を区切って息をついたところで一つ尋ねてみた。
「ああ、まだ言ってなかったね。彼女は――」
そのとき、カランコロンと鈴を転がす音が店内に静かに響いて、店の扉が開いた。
やってきたのは、すらっとした背丈によく似合う綺麗な黒髪をした女と、小さくて愛くるしい紺色のセーラー服を着た少女の二人。
「やあ、やっぱりここにいたんだね」
背の高い方に声をかけられる
「慧乃さん、いらっしゃい」
マスターが慧乃に声をかけると、慧乃も笑って返した。
マスターはこちらに顔を寄せて、小さな声で呟く。
「なんだ君、分かっていたんじゃないか」
「何のことだ?」
マスターのささやきは、いまいち何が言いたいのか理解できなかった。
「慧乃さん、そちらのお嬢さんも、何か飲んでいくかい?」
「あら、ごめんなさい。今し方山役所でお茶を頂いてきてしまってね。今日の所は遠慮しておくよ。でも今度きっと、私の妹を紹介しに来るよ」
「それは楽しみだね。いつでも来ておくれ」
慧乃はハナを入り口に待たせて、こちらに歩み寄って声をかけてきた。
「随分とくつろげたようだね」
「ああ、おかげさまで。だいぶ疲れもとれたよ」
カフェインのせいだろうか、冷たい飲み物のせいだろうか、不思議と体が軽く感じた。
「それは良かった。それでは下山するとしようか――あ、そういえば蘊の説明をしていなかったね。ここは私が払っておくよ」
慧乃が鞄から財布を取り出して言うので、口をはさむ。
「それなんだが、初めての客には一杯奢ってくれるらしい。流石にこの山で値段を確認せずものを買ったりしないよ」
「あれ、そうだったのかい? 初耳だよ」
慧乃は驚いた様子を見せて、マスターに尋ねる。
「ああ、ちょっと前から始めたんだ。でも慧乃さんならいつでも奢らせていただきますよ」
「気持ちは嬉しいけれど遠慮させて貰うよ。満足いく品を提供されたのに対価を支払えないことほど酷いことはないからね」
「そうは言うけどね――いや、いいか……」
マスターは反論しようとしたがその声は次第に小さくなってやがて消えてしまった。
「それでは今日はここで失礼させてもらうよ。お邪魔してしまって悪かったね。マスター、ハナちゃんが次に来たときは、是非一杯奢って貰えると嬉しいよ」
「ええ、それはもちろん」
慧乃はマスターの返事を確認すると満足して、ハナを連れて店を後にした。それを追うように荷物を持って、マスターにコーヒーの礼を述べる。
「ありがとう。美味しかったよ」
「いや、お礼を言うのはこっちの方さ。今日はありがとう。もし気に入ってくれたのならまた来て貰えると嬉しい」
「ああ、機会があったらな。次はちゃんと蘊を持ってくるよ」
マスターに答えながら、店の扉に手をかける。するとマスターが、独り言のように、されどこちらにきこえるように呟いたので、足を止めた。
「自分ではああいうくせに、僕が対価を支払おうとしても受け取ってくれないんだ。全く酷い話だとは思わないか?」
「さあ、どうだろうね」
振り返りもせず、扉に向かって口にした。
「ねえ、僕はどうしたらあの子に恩返しが出来ると思う?」
どうしたら、か。考えても答えを出すのには時間がかかりそうだ。外では慧乃とハナが待っているし――
だがマスターにはコーヒー一杯の恩もある。何も答えないわけにもいくまい。
そこで、全てうまくいくだろう魔法の答えを思いついた。
「どうしたらいいと思うんだ?」
首だけ後ろに向けてそう言って、マスターが困った表情を浮かべたのを確認するとそのまま外へ出た。