34 クローディアに作戦を任せたら脳筋すぎた件
誤字報告いつもありがとうございます。
「日時は明日の昼、ギルドの訓練場にて行われる。正直こんなやり方をいつまでも認めるわけにはいかないが、今すぐに変えるという事は出来ない。本当に勝てるのか?」
「ふふふ… 策はある、主に手を出した事を後悔させてやるのじゃ」
「クローディアよ、まさかとは思うがお前1人で全員をやるつもりじゃないだろうな」
「ん? そのつもりじゃが?」
「それはダメだ、せめて半分俺によこせ」
「仕方がないのぅ… アイシャはどうするのじゃ?」
「ボクもやる! ご主人様をどうにかしようだなんて許せない!」
あるえー? なんか俺抜きで話が進んでいってないかい? まぁ俺よりもクローディアの方が知識が豊富なのはわかるけど、名目上俺がご主人なんだよね? ギルドマスターもどうして普通にクローディアに話を振るんだっての!
「よし、では私が4割、グレイも4割、アイシャは2割という事で良いな?」
「いいだろう」
「頼むから殺すのだけは止めてくれよ、あいつらが負けた場合は当然罰を下す事になる。まぁ犯罪奴隷となるだろうが殺されては使えなくなるからな」
あらら、なんかもうギルドマスターまで俺達が勝つ事を疑っていないよね。
「しかしあいつらも馬鹿だな… 奴隷とはいえオーガとエルフを敵に回すなんてな」
「まぁそれも仕方のない事じゃ。通常の奴隷であれば何かしらの制限が課せられておるしな… それに痩せ細っていてとても健康体ではないのもある」
「そう考えるとお前さん達は血色も良いし随分と元気そうだな」
「それが主のやり方じゃ。健康で元気でなければ満足に働けんじゃろというな」
と、そんな感じで明日の昼に決闘する事になってしまった。ギルドを出て宿に向かいながら明日の事について聞いてみる。
「む? なんも簡単な事じゃ、ブルーウォーターステッキで水浸しにしてからイエローサンダーステッキでビリビリじゃ!」
「ああ~… 確かにそれならイチコロかもな。威力は低いと書いてあったから… いや待て! そう書いていたのに火蜥蜴は一撃だったぞ?」
「あれは属性の相性のせいじゃ、人間相手では一撃でとはならぬと思うがの。しかしまぁ1人や2人死んだって構わないのじゃ、主に吹っ掛けた者の末路を見せしめる必要がある」
「そうだな、俺も打ち所が悪かったふりをして急所でも狙ってやるか」
「おいおいおい」
いやしかし、なんか3人共機嫌が悪いから怖いんですけど?
いつもの宿に到着、そして今回も部屋が空いているとの事で部屋にて作戦会議を始める。
「決闘は明日の昼という事じゃから、その直前に昼食を取れば良いじゃろう」
「そうだな、普通であれば戦闘前に食うなんてあり得ない事だが、ハンバーガーの能力だとそれが一番良いだろう」
「全種類食べるようにな? グレイもアイシャも枝豆コーンサラダを残すでないぞ」
「ぐぬ… いやだが仕方あるまい、ダンジョンアタックと違って最初から全開で戦えるのだからな… 受けられるバフは全て受けようじゃないか」
「ボクも頑張るよ!」
うーん、作戦会議… なのか? これは。
「そうじゃの、主が何もしなかったとなれば今後ギルドで侮られるかもしれぬ。なので主にはブルーウォーターステッキを使ってもらって開幕に放水してくれんかの?」
「濡らすだけか? それとも水圧で吹き飛ばす?」
「それはどちらでも構わぬ。ただ全員を水濡れに出来ればそれで良い」
「待てクローディア、それだとお前の魔法で全員に当たってしまわないか?」
「む…」
「ご主人よ、放水は半分だけで頼む。残りは俺が…」
「ボクも!」
「あ、ああ分かったよ…」
あーあ、こりゃ明日は大変な事になるな… あいつら… 『フーリガン』とかいうクランの連中にとってはな。しっかしフーリガンか、なんかお似合いの名前だな。
「しかしそうか、雷の魔法は伝播してしまうのだったな。では主には放水を3割ほどにしてもらおうかの、その3割をイエローサンダーステッキで倒して残りはマジカルビームで手足を貫いてやれば… 後は殴りたい放題じゃの!」
「まぁ落ち着けって。一応さっきギルドマスターに言われただろ? 殺すなって」
「大丈夫じゃ主よ、これは事故なのじゃ!」
「そうだな、なんとも不幸な事故であった」
「事故事故ー♪」
アイシャまで…
そんな訳で時間は進み、決闘の頃合いになったのでギルドへと赴く。ギルドのロビーには人の姿はなく、どうやらみんな観戦のために訓練場とやらにいるとの事。そして俺達もギルド職員の案内にて訓練場へと向かう。
「モグモグ… いよいよですね! ご主人様!」
「モグモグ… アイシャよ、口に物を入れたまま喋るでない」
「ゴックン。クローディアだって食べながら喋ってる!」
緊張感が感じられない会話が… まぁ何を食べてるのかというと、効果時間が10分のオニオンリングなんだけどね。10分とはいえ魔力が回復するというのだから、直前に食べているわけだね。
「おーう、良く逃げずに来たなぁ! ま、逃げたとしても俺達の包囲網を抜けられるわけがなかったがな!」
「さっさと負けを認めれば良いものを、馬鹿なやつだぜ」
お、先に来ていたのねフーリガン。っていうか… あれ? 40人近くいないか?
「クハハ、なんか知らんが的が増えているぞ。これは良い運動ができそうだな」
「そうじゃの、これだけいれば10人くらい殺しても問題はあるまい」
(ニコニコ)
アイシャはなぜかニッコニコだ、その笑みはどういう意味なの? しかしこの言葉を聞いてしまった下っ端構成員と見られる若者の顔が引きつっている… 示威行為になっているんだね。
「それではこれより決闘を始める。この結果に異議を申し立てる事は許されないが、それに了承するか?」
「おう!了承してやるぜ!」
「了承する」
「勝者には申し立てを認め、敗者には罰を与えるものとする。それでは戦闘用意…」
「主よ、向かって左側の… 目見当で3割ほどに放水じゃ、後は任せてくれ」
「ご主人の武器であり盾である俺達の力を見せつける良い機会、ゆっくりと見物していてくれ」
「ご主人様、ボクもやるよ!」
「ああ、怪我だけはしないようにな」
「では、戦闘開始!」




