168 50階層突破ですよ!
誤字報告いつもありがとうございます。
なんやかんやと2週間ほどをかけて50階層に到着した。30階層までは非常にスムーズだったけど、やはり地図が無いとあちこち歩きまわらないといけなくなるからね。道中暇になったグレイが魔物の集団を見つけて襲いに行ったり、寄り道しないはずの50階層までの行程はわちゃわちゃだったが新たな発見もあったのだ!
リャンシャンと同じく47階層にモンスターハウスがあり、そこの魔物を討伐して探索すると宝箱があったのだ! リャンシャンでは安全のためスルーしちゃってて、行ってはいなかったんだけど今度は寄ってきたのだ。ちなみに宝箱の中身は銀製の剣だった…
「しかし主よ、私はこのスパイシーチリドッグで新たな道が開けた気がするの。辛い物は得意ではなかったはずなのじゃが、このスパイシーチリドッグの豊かな味わいにハマってしまったのじゃ」
「うむ、これは食の進む味だな」
「ボクはちょっと辛すぎかなぁ… ナゲットの方が好きかな」
「全部美味しいです!」
どうやらクローディアが辛さに目覚めてしまったようだ。まぁ分かるよ、癖になっちゃうんだよね! 俺もスキルとはいえこんなにたくさんのハンバーガーが出せるなら、もっと多くを味わえるように大食いになっても良いんだけどね… でもまぁ食べ過ぎて苦しむなんて恥ずかしいから自重するよ。
今は50階層途中での昼食中、楽しい食事の時間は皆ニコニコだ。邪魔が入らないよう全周をバリアで囲い、安全な環境を整えてのんびりとしている。
しかしアレだな… 最初はひどく遠慮がちだったシフももりもりと食べるようになってすっかりグラマーなボディになっていたんだが、まだまだ成長している感じなんだよね。じわじわと身長も伸びてきているし、雪のような真っ白な髪の毛もなぜか薄っすらと赤味? ピンク色が入ってきたように思う。本当に薄っすらなんだけど今のシフの髪の毛はピンクメタリックって感じなのだ… これは一体どういう事なんだろうかね、まぁ身体的特徴だからデリケートな事かもしれない… だから聞かずにいるんだよ。まぁもっとわかりやすく変化したら聞いてみようかな。
「そういえば50階層のボスって火蜥蜴だったっけ? まさかとは思うけど突撃したりしないよな? グレイ」
「む? 別に今のレベルであれば問題は無いと思うぞ。このミスリルの大剣ならば火蜥蜴程度であれば容易く斬れるだろうしな」
「…と、仰ってますが?」
「却下じゃ」
「なぜだ!?」
「最優先すべきはここのダンジョンのランクの確認じゃ、マジカルビームで瞬殺して下層域があるかどうかの確認が先じゃろう。あれば進むし無ければリポップした奴を叩けば良いじゃろ」
「むぅ… まぁ仕方がないか」
まぁね、この階層ボスを倒せばここのダンジョンがDランクなのかCランクなのかがはっきりとする。Dランクダンジョンの最下層が50階層だという事はすでに知られている事だからね。
そしてまだ続きがあるならば、ここのダンジョンは最低でもCランクという事になる。Bランクかどうかは100階層をクリアしないと分からないけどね…
「まぁとりあえず体を休めようか、食休みが終わればボス部屋に入ろう」
「承知なのじゃ」
普通はこれからボスってタイミングで腹一杯食べないんだろうけど、俺達のパーティはそこら辺自重無しだからね… 少しは食休みをしないとせっかく食べたものがリバースしないとも限らない。特に俺ね!
すでにアイシャとシフは毛皮を敷いて転がっている… マイペースだねこの2人は。クローディアも使ってないから大して汚れていない各ステッキを磨いている… いや良いんだけど。グレイはすでにそわそわとしていて早く戦いたいんだろうね、バトルジャンキーだから。
グレイは強い魔物を求める節が多々あるけど、こうして自分よりも弱い魔物しか出ない階層でも手は抜かない。群れてたりするとニヤっとして突撃するくらいだからな… ただ戦うという行為を楽しんでいるんだろうね。
「そろそろ良いのではないか? ご主人」
「ん? そろそろ行くか?」
「うむ、皆支度をしろ」
「やれやれ、先ほども言ったがマジカルビームを開幕で撃つのじゃからな? ボス部屋でのグレイの仕事は無いのじゃが分かっておるのか?」
「ああ、しかしそれが済めば出番はあるだろう。手早く済ませるぞ」
「承知じゃ」
やる気満々のグレイが寝そべっていたアイシャから毛皮を引っこ抜いている、そこまでかい。
準備というか片付けを終えてボス部屋に侵入。部屋の中央には以前見た覚えのある火蜥蜴が鎮座している… 初めて見た時は燃え盛る蜥蜴にビビったもんだが、今見るとやはり脅威には感じないな。俺もそれなりに慣れたって事なのかねぇ。
現状最強の攻撃手段であるマジカルビーム、それを放つために射程内へと歩みを進める。ビームだというのに20メートルちょっと進むと消えてしまうから仕方がないね。とはいえ20メートルというのは遠距離として十分すぎる距離であり、火蜥蜴がこちらに気づいたくらいで間合いに入る。
「マジカルビームじゃ!」
クローディアが容赦なく詠唱付きで発射! 憐れ火蜥蜴は断末魔をあげる暇もなく倒される事になった。
「アイシャよ、ドロップの確認を頼むのじゃ」
「うんっ!」
ボス部屋の奥側にあった扉が開かれ、アイシャが確認中に俺達4人は移動を開始する。ここのダンジョンがDランクなら、この扉の奥には転移陣があって行き止まりになっているはずだ。個人的には下に続く階段があると嬉しいんだが…
「ご主人様! 拾ってきたよ!」
「お、お疲れさん。それでドロップはっと… 革と牙と金貨か、リャンシャンの時とドロップが同じだな」
「そうじゃの、やはりどこのダンジョンも変わりはないという事なのじゃろう。じゃがそうするとアイテム袋も同様に置いてある可能性が高まってきたのじゃ」
「うんうん! もう俺達でアイテム袋を独占しちゃおう!」
「そうじゃな!」
ミスリルゴーレムで例えると、ドロップは鉄のインゴットとミスリルのインゴットと2種類ある。恐らく通常ドロップとレアドロップとあるはずなんだけど、リャンシャンの時と同じドロップという事は通常ドロップだったんだろうね。この火蜥蜴のレアドロップがどんなのかは気になるところだが、今は確認の方を優先しなくちゃね。もしもこの階層で終わりのDランクダンジョンだった場合、グレイにしばらく遊ばせてレアドロップの確認としゃれこもうか。




