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【第二章】第二十部分

凪河はかなり遅れを取っていたが、るとの様子が彼女に大いなる安心を抱かせていた。そもそも運動神経には自信があり、すぐにトップスピードに乗った。

「あんなの、魔法使わなくても抜けるわね。赤子のクビを引きちぎるよりカンタンポンだわ。」

凶悪な発言をしながら、中間点であっさり抜く。

「こらぁ、待てぇ~。ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ。」

るとは、体操服が透けそうになるぐらいの大汗をかいて追いかけようとするが、差は開くばかり。

「ふふん。もう見えてきたわ。勝利を祝福するテープカットの瞬間ね。」

凪河は、両手を広げてゴールテープを切った。

「やった、勝ったわ!あれ?あれれ?」

凪河の瞳には、ちっちゃな幼女の姿が映っていた。

「はあはあはあ。なんとか勝利をもぎ取れたぞ。」

「おかしいわ。ついさっきまで、アタシのはるか後塵を拝して、レース後の土下座を友達にするハズだったわ!いったい何が起こったのよ?」

「単にワシの足が速くて、おぬしが遅い。それだけじゃ。物理法則通りじゃろ。」

「納得いかわないわよ。インチキ、インチキンタマロウアメしてるはずよ。」

「どさくさに紛れて、少々ヤバい言葉を混入させておるな。」

「「ムカムカ、ムカムカ!!」」

凪河と憂果莉は共に体操服をかきむしっていた。但し、怒りの理由は異なっていたが。

「猫柳さんが、勝手に私の手を離しました。フラれました!」


「そちらの柔らかすぎる堅物のために、この次はご褒美競技じゃ。」

「ボク、ドラエロ悶。次は、二人三脚~!」

「ええ?いやだわ。」「うほほーい!」

凪河は顔をしかめ、憂果莉は狂喜して万歳した。

「今度はさっきのコースを半周するんじゃ。二人三脚はふたりの呼吸を合わせることがキーポイントじゃが、完全に息のあったワシらに比べて、そちらのふたりは、まるでAカップブラと巨乳じゃ?チラリ。」

るとは、凪河の胸を見てから自分のに目をやり、ニヤリとした。

「べ、別に負けたなんて、思ってないんだから・・ね。」

声のトーンが萎縮した凪河。

「でも猫柳さん。今の勝負はおそらく何らかの法則魔法を使っています。気をつけないと。」「そうね。何でもありの相手だから油断ならないわね。あのロリばばあ、次は叩きのめしてやるわ。」

「猫柳さん。こちらの魔法は何が起こるかわからない、つまりリスクが高いので、控えた方がいいです。」

「そんなこと、わかってるわよ。」

「よし、じゃあ、二人三脚の準備じゃ。」


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