~一刀と関羽、教えを乞うのこと~
今回のお話も前回同様、書いてくださったアドバイスを参考にしたオリ話です
それでは、どうぞ
桃花村の屋敷の一室。
北郷一刀は筆を手に、机と向き合っていた。
側には、愛紗が立っていた。一刀は筆を走らせる。書き終えたのか、愛紗に書簡を渡す。
「………よし!愛紗見てくれ」
「こことここ。後、ここも間違っています」
「マジか〜…」
バッサリと言われ、一刀は項垂れる。
これから先、この世界で生きていくには、文学も大事であり、先ずは文字を覚える事を始めた。
前に話した通り、一刀は愛紗に読み書きを教えてもらっている。最初は二人きりで優しく教えてもらえる……かと思いきや、流石は関雲長。かなりのスパルタ教育で、一刀はみっちりしごかれた。
つい前まで甘い時間を想像していた馬鹿な自分をぶん殴りたい気分だ。
しかしその甲斐あってか、一刀はどんどんこの時代の文字を吸収していった。多かった間違いが、数えられる程度にまで成長したのだ。
元々から吸収力がすごかったのか、愛紗も驚いていた。
「この調子だったら、あと少しですね」
「はぁ〜、こんな事なら学校で漢文ちゃんと聞いとけばよかったな〜」
「ん?」
一刀はあることに気づいた。
「愛紗、手怪我してるじゃないか!」
「え?あっ…」
一刀の言う通り、愛紗の綺麗な両手の指には、包帯が巻かれていた。一刀に指摘され、愛紗はギクッと目を泳がせる。
「こ、これはその…あ、一刀、馬超の所に行かなくてもいいのか?」
「へっ?」
愛紗に促され、一刀はふと窓から外を見た。気がつけば、あれから結構な時間がたっていた。
「そうだ。これから馬超の所へ行かないと」
「ああ、そうだな」
「今日も教えてくれてありがとな、愛紗」
「いえ、お役に立てたのなら、良かったです」
愛紗は笑顔で答える。この笑顔を見ると、かなり癒される。
「それじゃ」
「ええ」
一刀は、そのまま部屋を出た。部屋に残っているのは、愛紗一人。
「ふぅ…危ない所だった」
愛紗はホッと息を下ろす。
「よし!私も行くか」
そして、その場を後にした。
一刀が走ってやって来た場所は馬小屋。そこに、茶髪ポニーテールの女の子がいた。
「よう、一刀」
「やあ、馬超」
この時代の移動手段としては、馬が使われる。というわけで馬に乗れない一刀は、馬超に乗馬を教えてもらうことにした。馬超も快く引き受けてくれた。
「よし、それじゃ早速」
馬超は手綱を引いて、一頭の馬を連れてきた。全身が黒で染まっており、ガッチリとした体格の馬だ。
「今日もよろしくな」
一刀が優しく撫でると、ヒヒン♪と気持ちよさそうにすり寄ってくる。
前は馬超が手綱を引いてくれたりして何とか乗れたが、今では自分で乗れる様になっていた。一刀は馬に誇り、そこからの景色を眺めていた。
「にしても、大分馬に慣れてきたよな一刀」
「最初は怖くてはらはらしたけど、馬超のおかげで馬とも仲良くなれたよ。ありがとな、馬超」
「よ、よせって、なんか照れるぜ」
朱に染まった頬をかいて照れる馬超。
「そうだ一刀」
「ん?」
「これから、馬を洗いに川へ行こうと思ってるんだけど、どうだ?」
「いいよ。教えてもらったお礼に付き合うよ」
「助かるぜ。それじゃ行くか」
一刀と馬超は、馬を洗うために近くの川へと向かった。
その頃
「はぁ!」
愛紗は手に持った大根を空中に投げ、そのまま包丁で切り刻んだ。その様子を見ていた黄忠は、ポカーンと口を開けていた。
「あの〜…関羽さん?もうそろそろ普通に切ってもらった方が…」
「あっ!す、すまない…つい癖で…」
黄忠に指摘され、照れ臭そうに赤くなった頬をかく。二人とも白を基調としたエプロンを身に付けており、今いるのは屋敷の厨房。
そう、愛紗は黄忠に料理の指導をしてもらっているのだ。前々から始めており、愛紗の両手にはその証とも言える包帯が巻かれていた。
「では、改めて頑張っていきましょう」
「うむ、御指導宜しく頼む」
「はい♪それでは先ず…」
二人は調理を開始する。まな板の上でトントンと包丁で野菜などを切っていく。黄忠は手慣れた包丁さばきで切っていき、愛紗はというと、どこかぎこちなさを感じるが、それでも丁寧に仕上がっている。黄忠の指導の賜物で、最初に比べてみればかなり上達している。
二人は野菜を切り終えた。
「とりあえず、仕込みはここまでにしておきましょう」
「そうか。ふぅ…」
「関羽さん、かなり様になってきましたよ」
「そ、そうか?」
「ええ♪」
黄忠は愛紗をそう褒めると、彼女に近づいた。
「これで、北郷さんに手料理を振る舞う事ができますね♪」
「えっ!?」
小声で囁かれ、愛紗は顔を紅潮させる。
「ななななっ!何を!?」
「あらあら恥ずかしがらなくてもいいのですよ?」
「いや、しかしだな…」
「北郷さん、きっと喜ぶと思いますよ」
「えっ?そ、そうだと、いいのだが」
両手の指を絡ませて、モジモジする愛紗。すると、黄忠は
「所で、関羽さん」
「はい?」
「北郷さんのどこがお好きですか?」
「っ!?」
その質問に、愛紗はたじろぐ。
「べ、別に今はそんなことを言う必要は」
「そう仰らずに、さあさあ♪」
「うっ…」
わくわくとしている黄忠を見て、愛紗は観念したのか、ため息を吐く。
「その…優しい所、とか」
「ふむふむ」
「頼りに、なる所とか」
「それで?」
「後……笑顔、かな」
「あらまあ♪」
愛紗はなんとか口にした。黄忠は楽しそうに話を聞いていた。
「〜〜〜〜っ!も、もういいではないか!」
「あらあら、もうちょっと聞こうかと思いましたのに」
「でも、関羽さんが北郷さんをどれ程好きでいるのかがよ〜〜く分かりました♪」
「………」
微笑ましそうに見ている黄忠と反比例して、愛紗は俯いてしまった。
「でも、確かに共感できますわね」
「えっ?」
「荒れに荒れているこの時代の中、あの様なお優しい殿方がいるなんて、夢にも思いませんでした」
「確かに…そうですね」
この乱世の中、賊の様に獣に落ちる男もいれば、私腹を肥やそうと卑劣な事をする男もいる。
しかし“彼”は違う。
村で見た彼の行い。誰にでも分け隔てなく接し、いつも笑顔でいる。彼が行く度に、村の人達も笑顔になっている。これは、誰にでも簡単にできる事ではない。村の子供たち、娘の璃々と一緒に遊んでくれたり、村人の手伝いをするなど、そういった事が村からの信用を得た理由だろう。
もしかしたら、彼はこの乱世を終わらせる“希望”かもしれない
そして、娘を誘拐したあの男に鉄槌を食らわせたあの時
『今のは俺の大切な仲間を苦しめた分だ…!これ以上殴られたくなかったらとっとと失せろ!!』
あの後ろ姿。まるで、“亡くなった主人”に…
トクン、と心臓が跳ねた。いつの間にか、頬がほのかに朱に染まっていた。黄忠はそれに気づくと、上を見上げた。
(あなた…私、もう一度恋をしてしまったかもしれないわ…)
その表情は清々しいものだった。
「黄忠殿?如何なされた?」
「…いいえ、関羽さん。何でもありませんわ♪」
大丈夫と、黄忠は笑みを込めて伝える。
「さぁ、仕上げに取りかかりましょうか♪」
「うむ」
二人はまた調理を開始する。
黄忠は、何やら機嫌良く鼻歌を歌っていた。横にいる愛紗は、訳が分からずにいた。
村からちょっと外れた位置にある河川敷。そこでは、一刀と馬超はブラシで馬を洗ってあげていた。
「どうだ〜?気持ちいいか?」
馬はヒヒン♪と機嫌良く返事を返す。
「そうかそうか、気持ちいいか♪」
「なんか北郷って、馬の気持ちが分かる人みたいだな」
「いやいや、馬超比べたら俺なんて全然だよ」
馬もすっきりしたらしく、二人は洗い終えると、砂利の所に腰かけた。
それから二人は色々な話をした。笑いあったり、うんうんと共感したり。
「いや〜、河の近くって涼しくて気持ちいいなぁ〜♪」
「馬を洗う為によくここに来るんだ」
「へぇ〜、馬超って本当に馬達を大切にしてるんだな」
「あたしら西涼の民にとって馬は共に戦場を駆ける大切な仲間だからな。それくらい当然だぜ」
「そっか」
馬超は川の水を飲んでいる馬を優しく見守っていた。人間であれ馬であれ、仲間には変わりない。そんな思いが伝わってくる。一刀は馬超の横顔を見ていると、彼女はそれに気づいた。
「ん?あたしの顔に何かついてんのか?」
「いや、なんか綺麗だなぁ〜って思ってさ」
「はっ!?な、な、何いってんだよ!」
「え?何慌ててるんだ?」
「う、うるせぇな!」
「そういえば、紀州で行ってた試験の時の馬超も可愛かったな〜♪」
「い、いつの話してんだよ!」
「何時って、紀州の時だろ?」
「〜〜〜〜っ!もういい!」
「っ?」
湯気が出るほど顔を真っ赤にさせ、馬超は顔を反らしてしまった。何を怒っているんだろう、と一刀は自分が原因であることに全く気づいていない。
(ったく〜、こいつはあたしを殺す気かよ〜……)
馬超も恥ずかしさのあまり、一刀の方を向けずにいた。
「馬超…」
「え…?」
呼ばれて振り返ると、一刀が自分の目の前まで来ており、馬超は一瞬ドキッとする。すると一刀は馬超の右頬に手を添えた。
(えっ?えっ?ええぇぇぇぇ!?)
(な、何?ま、まさか、こんな、人気のない所で…!?)
訳も分からず、顔は更に赤みを増した。馬超は一刀を押し退けた。
「ま、ま、ま、待ってくれ!そ、そういうことをする、ていうんなら、あ、あたしにもその、心の準備ってもんが、あってだな…」
「え?」
「そ、そもそも!あたしらはまだ、こういうことをするのは、早いって言うか、べ、別にお前とがい、嫌って訳じゃなくて、だからその、なんつーか、えと……」
急にあたふたし始め、馬超は一刀に背を向け、何故かお腹に手を添えていた。
そんな彼女を見て、一刀はキョトンとしていた。
「何の話してるんだ?」
「へっ?」
「馬超の髪に葉っぱが付いてたから、取ってたんだ」
「…葉っぱ?」
「うん、ほら」
逆に今度は馬超がキョトンとしだし、一刀は手に持っている一枚の葉っぱを見せた。
すると馬超は俯き、体は小刻みにふるふると震えている。
「ば、馬超?」
「………ば」
「ば?」
「馬鹿ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「ぐはっ!?」
一刀の顎目掛けて、馬超は腕を振り上げて、強烈なアッパーを繰り出した。一刀はそのまま空中回転して、川にドボーン!と落ちた。
「ふんっ!」
「ちょ、待ってくれよ馬超!」
馬超は馬の手綱を引いて村へと戻ろうとする。一刀はびしょ濡れになりながら、急いで追いかける。
皆さんこんにちは。月読です
今僕は……怒られてます
桃花村の屋敷の庭の真ん中で、瑠華はきちんとした正座をしていた。彼の目の前には、ご立腹な様子を見せる女の子が両手を腰につけて立っていた。
「まったく!瑠華君、安静にしておかないと駄目じゃないですか!」
「…はい」
「それにこんな所で蹴鞠を蹴るなんて!」
「……はい」
「分かってるんですか!?」
「………はい」
「大体あなたはですね…」
朱里は更に説教を続ける。そんな中で瑠華は半刻前までの出来事を思い返していた。
〜半刻前〜
「はぁ〜…暇だな〜」
瑠華は庭にある椅子に座って足をぶらぶらさせていた。右腕の前腕には包帯が巻かれている。骨にヒビが入っており、まだ小さい体のせいか、完治はできていない。念の為にと安静にしておくように言われたのだが、ず〜っと部屋の中にいたんじゃ逆に動きたくてしょうがない。そう思った瑠華は庭に出た。
「早い所治さなきゃ…ん?」
瑠華はある物を見つけた。
「これって、鞠か」
白色の球体、今で言うボールが置いてあった。瑠華は近づくと、足を乗せた。
「……ちょっと位ならいいよね」
下から鞠を蹴り上げ、頭に乗せた。よっほっ、とバランスをとり、前に落下する鞠を右足で蹴って、今度は左足、また右足と交互に上向きに蹴る。その場からあまり動いていないのを見ると、かなりのリフティング技術を持っていると窺える。
どこにでもいる子供みたいに楽しい表情を見せる瑠華。
すると、当たり所が悪かったのか、鞠が見当違いの方向に行ってしまった。
更にタイミングの悪い事に、そこへ本を手に持っている一人の金髪の女の子が歩いてきた。
「やばっ!朱里、よけて!」
「えっ?はわわっ!?」
「あっ…!」
咄嗟に手に持っていた本で防ぎ、鞠はポーンっと地面に着地し、朱里はその反動で尻餅をついてしまった。
そして、瑠華は見てしまった。朱里のスカートから見える、白い物を。
「ぁぅ〜、はわわっ!?」
「え、と〜……」
《………》
朱里は慌ててスカートを押さえ、瑠華は顔を赤くしてしまった。
お互い無言のまま、気まずい雰囲気が漂う。
「……見ましたか?」
「え…あ、その…」
「見たんですね?」
「………」
「瑠華君!」
「ご、ごめん!」
「ちょっとそこに座って下さい!」
「は、はい!」
これは純粋に自分が悪いと思い、瑠華は朱里に謝罪する。しかし朱里は頬を膨らませて、瑠華を地面に座らせる。瑠華は何も言い返せず、それから半刻もの間、ただただ朱里の説教を聞く羽目になった。
〈お〜い、どうしたんだ?〉
「あ…北郷さん」
そこへ一刀がやって来た。
「どうしたんですか?全身びしょ濡れですけど…」
「ああ、ちょっとね…」
一刀は気まずそうに返事を返す。
「それより、どうかしたのか?」
「実は…」
朱里は一刀に状況を説明する。
「成程な。孔明ちゃん、瑠華も反省しているみたいだし、この位で許してあげてもらえないかな?」
「はい、私も少し怒りすぎたと思うので…」
「瑠華も、程々にな?」
「うん、分かったよ。朱里、本当にごめん…」
「いえ、もう気にしないで下さい」
朱里は笑顔で許してくれて、一刀は落ち込んだ瑠華の頭を優しく撫でてあげる。
するとそこへ、黄忠が廊下を歩いてきた。何かを探しているのか、きょろきょろと周りを見渡している。
「黄忠さん、どうかしましたか?」
「あら、北郷さん。璃々を知りませんか?」
「璃々ちゃん、ですか?」
「ええ、夕食が出来たので、呼びに行こうとしたら、部屋にいなくて」
「村の子供達と遊んでるんじゃ…」
「それが、子供達も知らないと…」
そんな中、瑠華が思い出したかの様に顔を上げる。
「そういえば、鈴々と一緒だった様な…」
「瑠華、知ってるのか?」
「うん。二階から見たんだけど、あの方角は多分隣町の方へ行ったんじゃないかな?」
「隣町か」
「大声で、〈鈴々と璃々で〜鈴姉妹〜♪〉って歌ってた」
「よし、じゃあ迎えに行くか」
「私も行きます」
「すいません、北郷さん」
「気にしないで下さい。それじゃ」
一刀と朱里は、鈴々と璃々を迎えに、隣町へと向かった。
空が夕焼けに染まった頃、一刀は璃々を肩車で乗せて、右に鈴々、左に朱里という風に手を繋いでいた。
「わぁーい♪高い高〜い♪」
「そっかそっか、でも危ないからしっかり掴まっておくんだよ?」
「うん♪」
「鈴々、今日はどんな事して遊んだんだ?」
「鈴々はお姉ちゃんだから、璃々と一緒に遊んだのだ♪」
「そうか、偉いな鈴々」
「うふふっ♪」
横にいる朱里も笑みをこぼす。
「でも、いくら璃々ちゃんが“健全な意味で可愛がらなきゃならない幼女”でも、路上でおっぱいを出すのはどうかと…」
「……確かに、な」
「にゃははは♪」
「えへへ♪」
苦笑いを浮かべる一刀と朱里に対して、子供二人は笑っていた。
後ろ姿から見れば、大変仲の良い家族の様に見える。
そして待ちに待った夕食の時間。
相変わらず、鈴々と馬超は物凄い勢いで食べていく。他の一同もそれぞれ食を進めていく。
すると、一刀の前に炒飯と青椒肉絲が一品ずつ置かれた。
「あれ?黄忠さん、これって」
「うふふ♪まずは食べてみてください」
「じゃあ、遠慮なく…」
何か意味ありげな表情を浮かべる黄忠。その様子に戸惑いながらも、一刀はそれを口にする。隣にいる黒髪の少女は何やら不安そうに見ている。
「どうですか?」
「……うまい、けど、これ黄忠さんが作ったんですか?」
「いいえ?」
「じゃあ、誰が…」
「よかったわね、関羽さん♪」
「えっ?」
黄忠の視線に合わせて一刀は振り向く。視線の先にいた愛紗はホッと息を下ろした。
「まさか、これ愛紗が作ったのか?」
「あ、ああ。そうだ…」
「黄忠さんのとはちょっと味が違うなぁとは思ってたけど、そうだったのか」
(だからあの質問を……)
一刀はあの時の事を思い出していた。それと同時に初めて女の子の手料理を味わえた事に喜びを感じた。
「ありがとう愛紗。とっても美味しいよ♪」
「そ、それは良かった…」
「ふむ、“愛”という隠し味が詰まっているのだな♪」
「せ、星っ!」
星にからかわれ、愛紗は急に立ち上がった。そして、その場は笑いに包まれた。
一刀は味を楽しみながら、完食した。
「いや〜これなら何品もいけるよ」
「そ、そうかそうか!そう言ってくれるか!」
「うん、まあでも今日はもうお腹が…」
「ちょっと待っていてくれ」
すると愛紗は厨房へと向かった。
どうしたんだ?と皆が思っている中、黄忠一人が苦く笑っていた。
そして愛紗は戻ってきた。
大量の炒飯と青椒肉絲を乗せたお盆を持って……
「…………え?」
「いや〜もしもの為にと思ってたくさん作っておいて良かった♪」
「あ、あの、愛紗さん?俺、もう」
「さあ一刀、遠慮せずにどんどん食べてくれ♪」
「いやだから…」
「さあ♪」
期待に満ち溢れた綺麗な笑顔を見せる愛紗。こんな顔で言われたら今更無理ですとはどうしても言えない。いや絶対言えない。
他の仲間たちはたちまち苦笑いを浮かべ、黄忠の方を向くと、“頑張って”と見放された様な感じで見られた。
さすがにもうこれだけの料理を収める程の余裕は一刀にはもうない。殆どない。
しかし、彼女を悲しませたくない為、一刀は意を決して食べるのであった
「うぷっ…」
結果食べに食べまくった一刀は、ボールの様なまんまる体型になってしまった。顔は青ざめており、他の仲間たちは心の中で“よくやった!”と一刀を褒め称えた。そんなことも露知らず、愛紗を足取りを軽くして、鼻歌混じりで皿を洗っている。横にいる黄忠は何故こうなってしまったのやらと、食器を拭きながら思うのであった。
「お兄ちゃんまんまる〜♪」
璃々はキャッキャと笑いながらポヨンポヨンと一刀のお腹を叩く。
これが…幸せ太り…って奴か……………ガクッ
“再見♪”
今回の話、どうですかね?
妄想しすぎじゃね?って思うくらい自分でもよく分からない内容になってしまいました…
因みに、この話はちびちび演義っぽく書いたつもりです(ちょっと無理矢理な所も多々ありますが…)
次回は、OVA話をやります。どうか楽しみに待っていて下さい♪
それでは!




