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ネコ好き女子、ネコ戦士になる  作者: リュウ
第9章 ネコ戦士、己の役割を考える

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9-7 ネコ戦士、再びバツ村に行く

雲の上に消えていくフリーザードラゴンを見送って、私は北門を開けて村に戻った。

もう夜が明けかけてて、バーサさん以外のみんなも起き出してきてた。

「今日はどんな話をしたんだい?」

バーサさんが私にリンゴとベリーを差し出しながら尋ねてきた。

私はお礼を言ってリンゴとベリーを受け取ってから、

「北のバツ村を凍らせたりしないって約束してくれたにゃ」

とバーサさんに答えた。

するとジンさんがびっくりした顔で

「なんだって?!そんなことまで約束してくれたのかよ、フリーザードラゴンは!」

と言ってきた。

他のみんなも集まってきたので、バツ村の人たちに祈ってもらうようにしたら、フリーザードラゴンはバツ村を凍らせたりせず、恵みをもたらし続けると誓ってくれた…ということを、私は説明した。

「そうか…それをバツ村の人々に伝えれば、皆安心するじゃろうのう…」

村長が、ほっとした顔で言った。

村長も村を預かる責任者だから、バツ村のことも心配してたのかもしれない。

「だから私、またバツ村に行きたいのにゃ。村長さん、王都に知らせてにゃ」

私が頼むと、村長はうなずいて、手紙を書いて送ってくれることになった。

ジンさんから焼き肉をもらって、リンゴも食べて、カールさんとニワトリのお世話もして…そうしてしばらく待っていると、伝書鳩が戻った後にギルド長が来た。

「ネコ戦士殿、迎えに参った」

いつものセリフに、私はちょっと吹きだした。

「いかがいたした?」

とギルド長が澄ました顔で言うので、私は馬に向かって

「いつもおんなじこと言うにゃ~」

と、小さな声で話しかけた。

馬は”その通り”というように、首を縦に振った。

馬は私の言葉だけじゃなくて、ヒトの言葉も結構わかるらしいんだよね…マジで馬、頭いいわ。


馬をしばらく休ませた後、私たちはバツ村に向けて出発することにした。

焼き肉サンドとかリンゴとかのお弁当をポーチに入れてから、私は馬に乗った。

今回はバツ村まで直行するので、お弁当は必須だ。

いつもベリー村から王都に行く時に通る街道は、王都の前で分岐するとこがあって、そこを右に行くと王都、左に行くとバツ村に着くそうだ。

二人乗りだと片道四時間になるので、途中で馬を休ませてからバツ村に行くと、休憩時間込みでのバツ村までの移動は五時間近くかかるということだった。

ベリー村を出て二時間、街道の分岐点手前で私たちはいったん馬を休ませた。

井戸はなかったけど、小さな川があったので、そこで馬に水を飲ませながら、私は

「ゴメンにゃ。私のせいでいっぱい走らせちゃうにゃ…」

と馬に謝った。

馬は顔を上げて、首を横に振った。

そしたらギルド長が

「…本当に…馬とも話せるのだな…」

と、目を見開きながら言った。

私が

「半分だけど、仲間なんだもんにゃあ」

と馬に向かって笑うと、馬はぶふんと鼻を鳴らした。

馬も笑ってるみたいだった。

しばらく休んでバツ村に出発する時

「じゃ、またお願いしますにゃ」

と馬に言うと、馬は”まかせとけ”とひひんといなないた。

馬の言いたいことも少しずつ分かるようになってきたみたいで、私はうれしくなった。


バツ村に着いたのは、多分お昼の二時ぐらいだったけど、すごく寒かった。

ベリー村と違って、バツ村の冬はホントに厳しいんだ…と私は実感した。

馬を降りて、村の家々の真ん中あたりまで歩いて、私は叫んだ。

「こんにちにゃー!!ネコ戦士のモモですにゃー!!」

すると、私の声が聞こえたらしく、バツ村の村長と何人かの村人たちが家から出てきた。

そして

「ようこそ…寒いのでこちらに…」

と村長は、私たちを村長んちに招いてくれた。

家の中には暖炉があって、あったかかった。

ベリー村にはない暖炉を見て、ああやっぱりここは北国っぽいなあ…と思った。

「本日はいかなる御用でいらしたのでしょうか?」

村長がそう尋ねてきたので、

「フリーザードラゴンと約束したことを伝えに来たにゃ!」

と私は答えた。

村長の家に集まったバツ村の人たちは

「えっ…」

と目を見開いて驚いた。


私は、前にフリーザードラゴンから聞いた世界のことを話してから、今朝フリーザードラゴンが言ったことをバツ村の人たちに伝えた。

「フリーザードラゴンは、バツ村の人たちに迷惑かけてるんじゃないかって言ってたのにゃ」

と私が言うと、村長は

「そのような…」

と、信じられないといった顔をした。

「でもにゃ、氷のおかげでバツ村の人たちは生活できてるって、それは感謝してるって伝えたら、約束してくれたのにゃ」

私がそう言うと、

「約束…とは?」

村長は首をかしげた。

「氷の恵みのことを、心の中で感謝することにゃ。フリーザードラゴンの本名は凍竜っていうのにゃ。だから、凍竜様、ありがとうございますって心で感謝し続けてたら、フリーザードラゴンは、この村を凍らせたりしないって誓ってくれたのにゃ!」

私の言葉に、バツ村の人たちは驚きながらも、おお…と喜びの声を漏らした。

そして村長が

「凍竜様、バツ村に恵みをもたらして下さり、ありがとうございます…!!」

と上を向いて言った。

「心で言うんにゃよ」

と私がつっこむと、

「そうでしたな!」

と村長が笑って、バツ村のみんなも笑った。

寒い寒いバツ村だけど、きっともう、心まで寒くなることはないだろうな…と、私はほっとした。

 

ドラクエⅦリメイクやってますが、町や村のあちこちにネコがいるんですよ。ネコを見かけると、ついついAボタンで触って鳴き声を確認してしまいますw

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