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39歳の僕と‥妹かもしれない死神さん  作者: 百合香


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2/23

死神さんとマクドナルドのポテトフライ‥

 「僕は死んだのかい?」


 「残念ながらまだ生きてます。しかし、あなたはこのまま、死ぬ運命です。準備をしてください」


 この死神の年齢はそれこそ‥高校生くらいだろーか?それにしても、本当にリカちゃん人形みたいに、顔が綺麗に整えられ、まるで、どこかの女の子のオモチャ箱から出てきたみたいに、イキイキと、動いている。


 死神が動くたびに、サラサラと金髪が揺れる。


 「死んだらお母さんとお父さんに会えるかな?」


 死神は空中にうき、体育座りをした、少女に似合わない、鎌がキラリと光った。


 「残念ながらお母さんもお父さんも産まれかわってしまって‥会うことは難しいです。」


 僕はそっかぁといい、ソファーにまた倒れ込んだ‥これは夢なのかもしれない。そんな死神なんているわけない。僕はあの後、女子高生の声を聞き、意識を失い、それから、夢を見ているんだ。


 凄く喉が渇いた‥そういえば、水も飲んでいない‥水道が止まってるんだった。


 これから死ぬんだから、水分なんか必要ないけど、ここは夢の中だ、水はないだろーか


 「ねぇ死神さん‥喉が渇いたよ‥夢の中でも喉が渇くらしい‥水が止まってるんだ‥水を持ってたら分けてくれないかな」


 そういうと、死神は黒いローブをゴソゴソし、南アルプスの天然水と、コーラと、スプライトと、CCレモンとデカビタを出した‥


 さすがは夢の中だ、こんな黒いローブの中に大量のペットボトルが出てくるなんて、


 僕は夢中で、水をグビグビと飲んだ‥喉が潤っていく‥お腹に確かに、水が溜まるのがわかる‥次にコーラを開けて飲んだ‥喉がシュワシュワして、久しぶりの甘さで脳が蕩ける。


 お腹が刺激され今度はお腹が空きはじめた。ここは夢の中だ、なんだってアリだろ‥


 「ねぇ?死神さん‥今度はお腹が空いたよ‥何か食べるものはないかな?」


 今度も黒のローブをゴソゴソし、マクドナルドの持ち帰り用の茶色い紙袋を出した。


 僕はマクドナルドが好きだ、茶色い紙袋から、油の良い香りがしてきた。あれ、、、目頭が熱くなってきた。なんでだろ。。


 中を開けると‥ポテトフライLサイズとビックマックとサラダとナゲット15ピースが入っていた。夢の中でも、涙は出るらしい‥僕はポテトフライを無我夢中で、頬張った。


 なぜか突然思い出した。僕は10歳の誕生日に、マクドナルドで、お母さんとお父さんと食事をしていた。僕はいつもポテトフライが好きで、Lサイズがいいと駄々をこねていた。誕生日ということもあり、特別にLサイズにしてくれた。そこで、僕は聞かされた。葵も、お兄ちゃんになるねって、、妹ができたら、仲良くするんだぞと、


 あの日お母さんは妊娠をしていた。お腹には女の子がいた、僕はふざけて、お腹の中の妹に、ほらっポテトフライだよ!美味しいよー!と語りかけた。

 僕はその後も、お母さんのお腹にいろいろと語りかけていた。絵本を読んであげたり、歌を歌ったり、時には、小学校で習ったダンスも披露をした。お母さんは、さすがに、見えないでしょうって笑ってた、


 しかし、数日後、お腹の妹は亡くなった。


 なんで、今まで忘れていたんだろ‥そして、なんで今、夢の中で思い出したんだろう、、死神の方を見た。相変わらず、体育座りをしながら、窓の外を眺めていた。キラキラと金髪が揺れ、その横顔はとても美しかった。


 「ねぇ死神さん‥もしかして?僕の妹の事も、連れていったの?」


 「‥葵君‥そのポテトフライ‥私にも1つ下さらないかしら?」


 「元はと言えば、死神さんのポテトフライでしょ?」


 そう言って僕はポテトフライを渡した。死神は人形さんみたいな、薄い小さな唇でポテトフライを頬張って小さくボソっと呟いた。


 「一緒に食べれる日が来ましたね‥」


 「え?」


 「死神だって眠くなります。今日は遅いので‥また明日‥葵君、全部食べてね‥」


 そう言って死神は空中で、横になり‥大きな鎌を抱き枕にして、寝始めた。


 もしかして‥この死神は、、、僕の妹?

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