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星読みのシュナ。家族に捨てられましたが、もふもふと出会い幸せになりました。  作者: 四季 葉
第1章 家族との決別

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都合のよい思い込み

 それは簡単な魔法を操る授業でのこと。


 一族の子供たちは星読みの一族としての教養として、夜空に輝く星の巡りから未来を見通す占星術と勉強の他に、全ての魔法を学ぶことを必須としていた。

 火・風・水・土の四大元素の他に光と闇の六属性の魔法が操れて初めて一人前とみなされる。


 魔法は自然の摂理に深く関わっている。魔法を操り魔力を高めることは、ぼんやりとした未来ではなくより精度の高い正確な未来を見通すため占星術の役に立つのだ。


 そして今日は簡単な火属性魔法の授業。課題は己の魔力で炎を呼び、自分の目の前に小さな火を灯すもの。一族の者なら六歳の子供でもできる簡単な魔法だ。でもシュナは一人だけそれができなかった。


 当然、同年代の子からは大笑いされ、両親からは大恥をかいた…本当にお前は頭が悪く愚鈍だとさんざん叱責されシュナは家の物置の片隅で、一人泣いていた。そこへ弟のレイが、食事抜きと言われたにも関わらずなにも食べていないシュナのため、こっそりと黒パンを一つ持ってきてくれたのだ。


 「大丈夫だよ。シュナは必ず優秀な星読みになれる。誰よりも努力をしているのを僕は知っているから。落ち込む必要なんてないさ」


 レイは優しい笑顔でいつも僕を励ましてくれた。

 僕と同じ声、容姿をしているがレイはとても聡明で優秀な星読みの才能と大きな魔力を持っていた。器用になんでもこなし物覚えも早く、長である父から出される課題も難なくこなし将来を有望視されている。もちろん一族からの期待も大きかった。

 だから才能のない落ちこぼれの僕は、せめてそんな優秀な弟を支えようと思ったのだ。両親から常に言われ続けていたこともあるけど…僕自身、大切な双子の弟の未来を明るくしたいと兄として願ったのだ。

 弟も僕のことを思いやってくれて、お互いに支えあいながらこれからも生きていくのだと信じていたのだ。


 けど、それは僕の都合のよい幻想でしかなかった。あの日の夜、はっきりとそれが分かったのだ。


 ――五百年に一度の冬至の夜。

 ミケーネ山には占星術や魔法を司る太古の神が、深い眠りから目覚めその姿を現すと信じられていた。

 その年の冬至の日は特別で、いつもの年のように今年採れた麦や豆、木の実などの作物の他に生贄を用意しなければならなかった。その条件もあり十歳までの男子と決められていた。そして僕はその贄に選ばれたのだ。

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