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Keep Yourself Alive 第六感の場合  作者: 東山スバル
超能力者開発指数(PKDI)。
66/289

フレンドリクエスト

生きとし生けるものすべて、権力闘争というものは避けて通ることの出来ないものだ。権力は1人が握るものではない。独裁者と呼ばれるものが全てを決めたとしても、その手となり足となるものがいなければ、決めたことすらも無意味なものになってしまう。それは超能力者を収容している学園でも同じことだ。学園の最高権力は生徒会会長。その補佐やほかの委員長たち、それを好き勝手操る為にも強さの証明をしなくてはならない。

同時刻、空き教室にて

今最も会長の座に近い美咲とその請求者を補佐する2人の女子、櫻と紗友希、それに加えて、立候補試験に不合格した翔が集まったグループは当然ながら対イリイチグループ同盟だ。

「やっぱ、全員女子ってのは宜しくねぇな。…ん?」

翔は嘆いていた。自分以外が全員女子という状況は傍から見ると羨ましい限りだが、現実的に考えれば、同調力が強い彼女たちに自分の意見が黙殺される可能性がある。ある程度自分と意見が合いそうな人間が必要だと感じた。そこにイリイチの連れてきた少女と一緒に歩いている男の子のような子を見つける。

「おぉ、少年よ。学園の平和のために手を貸してくれないか?」

いきなり意味不明な事を上級生から言われた。学園の平和?なんの事だ。そもそもこの人は誰だ。

「若葉、この人は翔くんだよ。イリイチの()()()

イリーナは男の子に向かって翔を紹介する。友だちという言い方は間違っているような気もするが、そこは上手く話を合わせる。

「そうだぜ。あのイリイチの友だちさ。色々あって、平和のために闘うことになったんだ。どうだ、俺に力を貸してくれないか。」

男の子、基、若葉は口を開いた。

「…なんかよく分からないけど、イリーナがそう言うなら大丈夫だよね。わかった、力を貸すよ。」

「あざす!じゃあ今から空き教室に行こうか。」

若葉の手を引っ張り、翔は空き教室に連れていく。当たり前ながらその教室にいるのは。

「遅い!翔…なんでよく分からない中学生を拉致してきているの?」

「平和のためには人はいくら居ても困らないだろ?大体男女比がおかしいんだよ。」

「ここにいるみんながあんたのことを男だとは意識していないよ。」

櫻の正論に翔は苦笑いする。若葉は何故ここに呼ばれたのか理解できない様子だ。

「あの、なんで僕ここに呼ばれたんすか?」

「平和のためだ。ようはこのお姉さんを生徒会会長にして美味しい思いしようぜって意味だな。まぁ、黙って座ってな。悪い思いはさせねぇ。」

実際のところ、3人が話のメインになって翔のやることが無くなりそうだから暇つぶしの相手として急ごしらえで連れてきただけだが。

「んじゃ、話初めていいぜー!」

美咲は呆れた様子で翔を見る。だがイリイチや未来のことを考えれば翔を外す訳にはいかない。付き合っているから入れたのではなく、戦力均衡という点で彼が必要だ。

「えー、今回の議案は当然だけど生徒会改選について。みんな知っての通り、そこの馬鹿以外は全員生徒会に立候補してます。そして生徒会会長には誰かなるか。えー。それは私です。私がやります。異論は?」

「異論があれば暴力で解決しようとしているだろ?怖ぇ女だよ。若葉、このお姉さん方はとても怖いからな。敬語使わねぇとしめられるぞ?」

「はい、意味不明なことを言っているアホはほっときましょう。」

翔は煙草を吸い始める。教室内は禁煙だが、生徒会改選の暁には禁煙区域を無くすことを約束にしている。

「ヤニカス死すべし。」

「辛辣なこと言うなよ。まぁ正論だけどな。」

よく分からないコミニケーションをとっている先輩をみて、若葉はまだ意味がわからない。この人たちは何がしたいのだろうか。

「とにかく、生徒会会長になる人を決めました。じゃあどうやってなるか。清き一票をと普通の選挙には意味がありません。投票するものには決める権利はなく、集結するものに権利があるのです。ようは、全員に認めさせればいい。私と櫻と紗友希を中心とした生徒会を。」

「んでよ、若葉。イリイチの連れてきた女の子はどうだった?可愛かったか?」

「結構可愛いっすよ。意外と純粋なところがあって、今度アニメを見せてあげるつもりです。」

翔の頭に糸が直撃する。それを喰らってたまらんとまた前を向く。

「余計な私語は慎みましょう。質問がある人。」

櫻が手を上げる。要件はある程度推測できるが。

「さっき、翔がいったイリイチって子も自分の陣営を立ち上げてるって言うけど、それが本当ならウチとあの子達でぶつかるんじゃない?」

「その通りね。まともに戦争になればどちらに転ぶか分からない。だからこそ、こちらも策を練る必要がある。」

翔が何故か手を上げる。どうせろくなことではないと思いながらも指を指す。

「桑原をこっちに持ってくれば勝ち確じゃね?」

「…無理でしょ。あの子の性格上先に誘われた方に向かうから、リーコンが先に誘った以上はあの子は裏切らない。」

最期に紗友希が手を上げる。

「義経先輩から推薦を貰えば、余計な闘いは避けられるのではない?」

1番可能性がありそうな案だ。現会長の推薦があればそれはもう勝ったも当然だ。だが…。

「ダメね。完全に不介入を決め込んでいるわ。多分、イリイチとかが立候補しているから、観戦決め込もうって腹だと思う。」

翔と若葉は他愛もない話で盛り上がっている。何故こいつらはここに来たのかと自問自答して欲しいものだ。

「とにかく、標的は叩いて潰せって訳だ。俺と美咲がいればなんとかなるさ。」

翔がそれっぽいことを言うと、とりあえずの会議は終わったのであった。

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