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Keep Yourself Alive 第六感の場合  作者: 東山スバル
超能力者開発指数(PKDI)。
64/289

3点

今日この日は珍しく生徒たちは、授業用の教室に集結している。お題は生徒会改選における立候補の権利を得るためのテスト。ここで500点満点中150点未満だと、立候補すらできない。内容は非常に簡単であるため落ちることを想定している生徒など居ないのだが。

「和気あいあいとしてんな。おぉ、高橋や翔がいるぞ。翔は生徒会に立候補する気があったのか。」

「多分高橋に押されて来たんだろ。未来との関係が修復されつつあるし、あまり不安定な状態に持ち込みたくない俺たちの同盟がまだ生きているのさ。」

自分の愛のためには平気で人殺しをする彼女の不安定さは正直なところ完全に安定させることは出来ない。これでも学年1位である以上は押さえつけるために、翔がついてまわるのは正解でもあるのだ。

「大変だなぁ。リーコン、お前さんも少し痩せたように見えるし、夜な夜などんな事をしているか気になるよ。」

皮肉を混じえたイリイチの言葉は彼らの状態を表しているのかもしれない。束縛ぐらいなにさと言わんばかりに地雷に突っ込んで行った彼らは、心做しか少しやつれている。

「…。顔と胸と愛嬌で選んだらこうなった。」

「そりゃしゃあないな。たった一つの愛を貫けよ。」

そうこうしているうちにテストは始まった。全員に配られると時刻を合わせて開始する。

ほぼ全員サクサクと解いていく。そう()()()()。イリイチは少しだけテストを見て、選択問題を○×で埋めると、このステージは俺には早すぎたと小声で呟き寝始めた。

5科目こんな調子である。分数ってなんだとか、日本なんだから英語書く必要はないだろとか、化学式って聞いたことも無いとか、偉人なんて過去の産物だろうかとか、ひらがなじゃあダメなのかよとか、ロシア人の小さな嘆きは彼の周りに伝わった。少し離れたところで同じようなうわ言が止まらない日本人もいたという。色々な意味で次元が違う彼らはテストが終了した時、真っ先に煙草を吸いに行った。終わった瞬間に走って喫煙所にむかったのである。

「ぁぁぁ!ヤニがうめぇ!」

「数字見ると蕁麻疹が起きるぜ!ハクション大魔王みてぇだ!」

普通ならこんなに投げやりになることも無い一般常識を問うテストにて彼らはつまづいていた。テストの記憶を完全消去して、結果を待つのであった。

3日後、結果発表。

「総点480点か。まぁまぁだな。」

「似たようなものだ。点数なんて今回に限れば全く意味が無い。」

大智とリーコンは当たり前だが足切りを免れた。元々頭の悪くない2人は勉強する必要性もなかったのかもしれない。

「イリイチ、お前は何点だった?足切りは免れたか?」

「100万円は俺の手から滑り落ちたとさ。めでたしめでた…くねぇ。」

数学0点国語1点英語2点理科0点社会0点。総点3点。

「すげぇ!」

「総点3点とか歴代最低じゃねぇか!?」

大智とリーコンは称賛の声を惜しまない。一般常識という点でここまで酷い点数を取る17歳がいることに賞賛する点がある。

「ふっ。笑止!歴代最低はこの俺だ!」

翔はテストを見せる。総点2点。イリイチは殺し屋という職業上、義務教育を受けていないでなんとか説明がつくが、彼は…。

「お、お前、日本人だろ?義務教育受けただろ?これは義務教育の敗北だ。日本の教育の敗北だ!お前ら2人とも幼稚園からやり直せや!」

イリイチも翔も勉強は壊滅的である。壊滅的というか、翔に関しては義務教育を受けたはずなのにこのザマである。

「ま、生徒会は諦めるわ。よく良く考えれば、お前らが会長になれば済む話だ。金なんて腐るほどあるしな。」

イリイチは納得した様子で諦めた。それをみて翔も諦めの言葉を探し始める。

「金欲しいしなぁ。美咲のヒモになるのかぁ。…わるくねぇな。ぶっちゃけ契約金だけでサラリーマン25人分の金貰ったし。働かなくても問題ないか。」

最強クラスの超能力者から超能力をとったら何が残るか。答えはゼロ所の騒ぎではない。社会のゴミだ。そんな社会のゴミであることが証明された2人はなぜだか飲みに行く約束までしていた。その様子をみて、リーコンと大智はただ苦笑いするしかない。

「…まぁ、ここからが本番だな。」

イリイチと翔が開き直って笑っている間にも、生徒会会長を狙っている生徒たちは野心を燃やす。義経が言うように何かが起こるのだ。それを彼らはまだ知らない。

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