登場人物&設定
登場人物
チホ:この物語の主人公。こげ茶色の髪でポニーテール。身長156㎝。
いつから始めたかも、目的もよく覚えていないが、とにかく休むことなく旅を続けてきた少女。その間、人とかかわることが無かったためか、他の4人とのコミュニケーションに戸惑うこともしばしば。ただし相手の表情を見て感情を読み取ることはできる。
過去にあった戦争の記憶も一切ない様子だが、《ハーフ》である。
リン:治療特化型の《ハーフ》。薄茶色の髪でショートヘア。身長160㎝。
他4人の姉的存在。過去に起こった戦争の歴史を調べている。修理だけでなく機械を作ることにも長けており、記憶を呼び起こすナイフを作った張本人。そのナイフを振り回したり、ケイを叩いたりと少し危なっかしい。
ケイ:攻撃特化型の《ハーフ》。あまり癖のない黒髪で、左の横髪が一束だけ緑色。身長165㎝。
他4人よりも少しだけ理解力が低いためたまにバカ呼ばわりされるが、面倒見は良い。リンが少し興奮気味な時にストッパーとなることが多い。なんだかんだでリンとはかなり仲がいい様子。チホのことをチーちゃんと呼ぶ。彼もチホと同じようにリンが作ったナイフを使い、忘れていた記憶を思い出した経験がある。
マル:運搬特化型の《ハーフ》。こちらも癖のない髪だが、薄茶色。身長175㎝。
5人の中でも群を抜いて身長が高い。力持ち。ぼーっとしていることが多く、発言も基本は必要最低限しかしない。隙あらば寝ていることもある。感情をあまり見せないが、人の発言につっこむこともあることから、話を全く聞かないほどにぼーっとしているわけではない様子。
アヤ:運搬特化型の《ハーフ》。茶色に近い黒髪で、腰より少し高い位置まで伸びる髪を三つ編みで一つにまとめている。身長154㎝。
運転が得意で、長時間運転もお手の物。チホから「ありがとう」と言われて以来、彼女になつく。全員の名前に「さん」をつけて呼び、ですます調で話す。話し方から少し気弱なイメージになりがちだが、心優しい、芯のあるしっかりとした少女。
世界設定
歴史上最大最悪の、子どもたちをも本格的に戦闘員として巻き込んだ戦争が終わった後の世界。植物も動物も見あたらない砂漠となっている。かろうじて残っている建造物もほとんどは戦争による攻撃などで壊滅状態で、きれいに残っている物はほぼない。異常気象のおかげで天気は常に晴れ。
《ハーフ》について
《ハーフ》とは、何らかの形で戦争での戦力になるように機械を組み込まれた子どもたちを指す。見た目は普通の子供と何ら変わりはない。攻撃に特化した《ハーフ》、治療(ハーフの修理や、人間兵の治療)に特化した《ハーフ》、その他後方支援(特に運搬など)に特化した《ハーフ》がいる。痛覚が限りなく弱く、手や足の裏などの歩いたり物を使ったりする部位以外の触角は鈍くなっている。
異常気象や砂漠化に伴う水分不足の解決策として、飲食を一切必要とせず、太陽光のみで動くことが可能な体となっている。水分を摂取しないため、涙や汗などは出ない。
脳の一部にも機械が埋め込まれていて、そこに戦争時の記憶が記録されている。リンが作ったナイフは、刺すことによってその機械部分に直接干渉して記憶を思い出させると同時に、ナイフ本体にも記録できるようにしたものである。




