4話 マモリちゃん輝く!
少し遅くなりました。新規登場人物の性格にピンと来なくて、書き直してました。さて、マモリちゃんの性能が発揮されて行くぞ!
次回、『マモリちゃんの性能と結果』が楽しく書けそうです٩( 'ω' )و
ユーイチと、運ばれて来た村長はキョトンとした。その姿を見て、リッケルドさんの横に居たメリッサは答える。
「ユーイチさん。やっぱり8割は多過ぎたんですよ。ただでさえ『神が討伐した初めての魔獣であり、戦争終結の戦利品』として、商業ギルドがオークションにかけようとする位ですから。」
「そんなに高くなりそうなの?」
「生きた神が発表されて、その本人が代理人を立てて売りに出しているから、高くなるのは仕方がないです。本当はもっと前金を貰っても良い位ですよ!」
メリッサは相変わらず熱い考えだ。そこにリッケルドさんが残念そうな表情で答える。
「ユーイチさんは知らないと思いますが、この村はトラブルで村から追い出されたり、離れるしかなかった人達が比較的多く集まって出来ている村なんです。
ガリス王国が戦争で攻めて来た際、知らせる役目を負う事で、税も殆どかからない村なんです。」
ユーイチは驚くしかない。何それ?生贄みたいな村じゃないか。リッケルドは話しを続ける。
「そんな村人達に収入が沢山あると知られれば、税が高くなり、領主に納めなければなりません。
その為、話し合った結果、お金は受け取らない事にしました。」
「なんですか!?それじゃ、この村の人達は貧しく暮らさないとダメだって事なんですか!?
ほら、少し減らして持っておけば良いのですよ。」
リッケルドは慌てるユーイチの目を真っ直ぐ見ながら答える。
「ですが、村人の大半が『住む場所を与えられ、代償として国に貢献せよ。』と言う契約を結ばされています。
その『貢献』に大量のお金が含まれると、ユーイチさんから頂いた金銭をそのまま国へ渡す事になるのです。」
それがこの国のシステムなら仕方がないと思いたいが、ユーイチは無性に腹が立ち納得出来ないでいた。
そんな思いでいると、マモリちゃんが笑顔で近づいて来た。
「ユーイチさん。提案があるのですが。ユーイチさんが多少手伝って頂けたら、交渉次第でなんとでも出来るかと。問題解決に丁度良い方々が近付いていますので。」
マモリちゃんが、聖女の如き微笑みを浮かべながら話し出すのであった。
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神様生活7日目
10台程の煌びやかな馬車達が、サルナ村へと辿り着く。だが、城壁が作られており、記録に載っている村とは違いがあり過ぎていた。
門の前には2体の銀の鎧が鎮座しており、護衛に付いていた冒険者達は、安全確認の為、門まで近づく事になった。
村と縁があると言う事で、指名依頼で雇われた『竜の右腕』のニック達である。
高見台に登っていたゲイリーは、大声で声をかける。
「こちらはサルナ村です。この鎧達は、神となられたユーイチさんが作られた護衛です!村人や村に襲い掛からない限り、安全ですので、間違っても攻撃はしないで下さい!」
「こちらは領主、ギルバート・ローウェン様御一行であり、ユーイチ様に面会の為訪れた!
私は2週間前までこの村に訪れていた冒険者で『竜の右腕』のニックだ!」
すると門が開き始めると、扉の先には『リッケルド』が待っていた。
「ようこそ。ユーイチさんから領主様と面談する際は、村の広場で。との言伝を受けています。領主様にお伝え願えますか?」
「了解した。広場は知っているので、馬車で直接に向かわせて頂きます。」
「私は足が悪い為、先に行き、迎えさせて頂く事もお伝え下さい。」
リッケルドは頭を下げると、松葉杖を使いながら、ひょこひょこ歩いて行く。
ニックは1番豪華な馬車へ向かうと、膝を付き、領主の従者に伝える。
「先先代の村長が入り口で待っており、面談する際は村の広場にて。との言付けを受けていた様です。
広場には私も何回か行った事があります。道を真っ直ぐ進めば着きますが、馬車を何台も置くスペースが有りません。」
それを聞いた従者は、不快な表情を浮かべ、小さな声で呟く。
「ギルバート様を迎えるのに、村の広場など使うとは。」
それを聞いたギルバートは従者を咎める。
「村の規模を考えよ。お前は街と勘違いしているのではないか?そして神のいらっしゃる村に対して失礼だぞ。」
「申し訳ありません。お耳を汚してしまいました。」
従者はギルバートに頭を下げる。
「では、村の広場に私達で向かう。積荷を運んだ馬車は村の外で待たせておくのだ。話し合いがどれ程かかるか判らない為、村の外で夜営の準備を済ませておけ。
冒険者達には道案内として村まで付いて来てもらうぞ。」
そして、神を妻にしながらも自ら神となった男に自分の娘達を紹介する為、家族を連れてやって来ていた。隠れて街を脱出していたので、急いで追い掛けて来たので、他の貴族や王族より早く挨拶に来る事が出来た。
そんなギルバート達を乗せた馬車は、村へと入って行く。
「お前達、くれぐれも『ユーイチ様』に対して、『様』を付けず、ユーイチさんと呼ぶように。そして平民の出であろうと、神である事を忘れるでないぞ。
そして平民扱いせずに、普通に接すれば問題ないだろう。」
その言葉に、ギルバートに似た少年は目をキラキラさせながら笑顔で答える。
「父上!ユーイチ様はやっぱり神様ですから、強いんでしょうか?門にいたゴーレムも強そうでしたね!」
「兄様。当たり前ですわ!だってドラゴンも倒された方ですから、きっと歴戦の戦士なのですわ!」
「父上の力になってくれたら、領地もあんたいだと言ってましたが、力になってくれるでしょうか?」
「確かに私に力を貸して頂ければ、安泰であろう。だが失敗した時を考えると、危険は犯す事は出来ん。
まずはユーイチ様の情報を集める事が先決だ。」
そんな親子の会話を聞きながら、妻であるマーサは、その様な事を伝えている夫に対して不満を持ち、一言も話さなかった。
それから少しすると、馬車が動きを止めたので、着いたようだ。
「それではお前達。礼儀正しくするんだぞ。ユーイチ様は子供がお好きだから、子供らしく過ごすのだ。」
そして馬車の扉が開かれ、領主達が馬車から降りると、目の前には広場があり、そこには見慣れないテントが張られ、テーブルと椅子が並べられていた。
そして1人の美女が立っていた。
「先日ぶりです。領主様。ユーイチさんが訪れるまでの間、お持て成しをせよと言われております。」
ギルバートは目の前の美女を見て思い出す。ユーイチ様と共に過ごされている『マモリちゃん』と呼ばれている女性で、メリスリリア様に外見が似ている事から、関係者だと思われる。
「この度は、ユーイチさんにお時間を頂き、誠にありがとうございます。貴方はマモリさんでしたか?」
「ええ。『マモリ』と申します。まだ日差しは暑いので、こちらの席へどうぞ。」
マモリちゃんは、『下座』へとギルバート達を案内する。そして村長の家から、村長がお茶を運んで来るのを受け取ると、ギルバート達に振る舞う。
「この度は、ユーイチさんとの面会との事で、村長や村の方々にご迷惑をお掛けしていますが、優先的に村長達からの挨拶を省略させて頂きました。ご容赦下さい。」
「ええ。新たな村長の就任など確認したい事は有りますが、今回はユーイチさんとの面談を優先したいと考えています。」
にこやかな笑顔で答えるギルバート。そこでマモリちゃんは不思議そうな顔をしてギルバートへと問い掛ける。
「ですが、領主様。本当にユーイチさんとお会いして宜しいのですか?」
「勿論、お時間を頂けるなら、先日の件についての話しや、神となられた方への挨拶も行いたいと思っています。」
「『神』となられたユーイチさんに会いたい。と。では覚悟もあると言う事ですね。」
ギルバートはポーカーフェイスで顔色を誤魔化しながら、尋ねる。
「覚悟とは、どの様な事でしょうか?」
マモリちゃんは、席には付かずに対面へと歩きながら、ゆっくりと答えて行く。
「ええ。覚悟です。ユーイチさんは確かに伝えましたよね?『俺を利用するな。』と。
領主様はそれを破られている様ですが、命は惜しくないと言う事ですね。」
何故疑われるのか。と言った迫真の演技で答えるギルバート。
「その様な事はありません!私は先日の件と挨拶に伺ったまで!」
すると、マモリちゃんはニッコリと笑いながら答える。
「それは不思議な事を。街にいる間にも、子供達に伝えていましたよね?『ユーイチ様は子供好きだから、なんとか関係を持つのだ。』と。馬車の中でも、先程も言っていたじゃないですか?
街で子供達に伝えた回数は6回。奥様に伝えた回数は3回。子供達が『平民だから、なんとでもなる。』と伝えた回数が9回。言った時間と場所と会話内容もお伝えした方が宜しいですか?まずは情報を集めようとしていたから、利用しようとしていない。とは言いませんよね?
ちなみに、『そんな事は言っていません!』などのツマらない返答はしないで下さいね。こちらが先程の貴方達の会話です。」
そう言うと、スマホを取り出して、彼等の先程の会話や姿をギルバート達に見せる。
青ざめて言葉が出ないギルバート。そんな姿を見ながらも、尚も語り続けるマモリちゃん。
「ユーイチさんは争う事は好きでは有りませんが、前回の事。そして今回の事。許されると思いますか?それともバレてしまって、襲いかかって来ますか?その方が分かりやすいですが。」
「そ!そんな事は!!」
「では、先程の会話を王都の王族に届けるのはどうでしょう?その結果、ユーイチさん達はこの国から出る事になりますが。『約束を違えた』為に。」
脂汗を流しながら、黙るしかないギルバート。そして子供達は不穏な流れを感じて、オロオロしている。
そんな中、妻であるマーサが声を出す。
「わたくし、マーサ・ローウェンと申します。挨拶が遅れました事、お詫びさせて頂きます。
貴方様をお呼びする時には『マモリさん』とお呼びすれば良いでしょうか?」
すると、マモリちゃんは普段と変わらない笑顔で答える。
「いえ。マーサ様だけ『マモリちゃん』とお呼び下さい。間違っても、ギルバート様やそのお子様達は呼ばない様に。」
マーサは笑顔で答える。
「そうですね。自己紹介もまともに出来ない子供達に代わり、謝罪させて頂きます。
夫や子供達は確かにその様な事を言ってしまった事を、家族として謝罪させて頂きます。」
遠回しに夫であるギルバートも非難しつつ、会話を続けるマーサ。
「いえ。マーサ様は利用する事に関して賛成をしていなかった事は存じてますので、マーサ様が謝る様な事ではありません。」
「この度の件で、家族が迷惑をおかけした事を謝罪するのは当然かと。ですが、この様に罰を与える事なく会話をする事で、マモリちゃんはどの様な条件を引き出す考えなのですか?」
マーサは出されたお茶に手を付けながら、返事を待つ。その姿に悪い笑顔で答えるマモリちゃん。
「ええ。こちらがユーイチさんからの提案です。
此方の条件として、ギルバート様とご家族は『契約』を結んで頂き、今回の様なケースが起こらない様、ユーイチ様や村人達への過度な干渉を禁止とする。
此方に来る貴族の防波堤として他貴族への牽制を行う事。
村人達との契約の破棄。そして、この村を『ユーイチさんの教会』とする事を認め、村人達は教会の管轄として、今後はこの村からの税の廃止をする。
求めるのはその程度です。
それが納得出来ないのであれば、村人達を連れて他国へと移ります。勿論、ギルバート様達の行動によって『国から出る事になった。』と王族へ挨拶をしてからですが。」
「マモリちゃんは、そこまでの権限をユーイチさんから預かっているのですか?」
「ええ。今回の件に関しても、ユーイチさんから『任せる。』と言われています。」
ギルバートは項垂れるしかなかった。ユーイチ様がこの村から出て行った理由が『私』となると、待っているのは家族全員の処刑だ。
ギルバートは顔を上げて、マモリちゃんに答える。
「この度は誠に申し訳ありませんでした。マモリさんからの条件を飲まさせて頂きたいと考えています。ユーイチさんにはよろしくお伝えください。
そして後日、改めて挨拶と謝罪に伺わせて頂きたい事を、ユーイチさんにお伝え下さい。」
マモリは笑顔で答える。
「ええ。この結果になると考えておりましたので、ユーイチさんには明日改めて話し合いの場を設けると伝えてありますので、ご安心下さい。本日はお疲れ様でした。」
そう言って席を立ち、挨拶をするマモリちゃんであった。
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