1話 馬車とトラブルと、初めての怒り。
急に普段より見てる人が居るとビビるチャールスJです(笑)
つい載せちゃいました。修正に飽きてしまった作者なんです(^◇^;)
と言う事で、3章始まります。
神様生活6日目
「ユーイチ兄さん。大丈夫ですか?」
ユーイチは皆に謝ってから、狭い荷馬車の中なのに寝転がり、ナノ君を抱きしめてゴロゴロしている。
「面倒な事になっちゃってさ。凹んでるのですよ。だって嫁さんが神様なのは納得してるし、目立つ事よりリリアの方が大事だから良いんだけど、まさか自分まで神様になっちゃうとは思ってなかったからさ。」
「目立っていたから。増えても大丈夫。」
腕の中のナノ君が慰めてくれているんだが、どうしても納得出来なくて困る。
「まぁアニキは目立ってましたし、俺達も気にしてないから大丈夫ッスよ。メリッサなんて、売り上げが伸びるって喜んでましたから。」
「メリッサって、そう言う所が商売人!って感じだよな。間違ってないし、村の人達も喜ぶから良いんだけどさ。」
「かみさまになって、みんながよろこぶなら、いいこと?」
レオン君が寝転がるユーイチに尋ねる。
「まぁそうだよな。村の事とか、状況を手紙に書いて領主に渡しておいて良かったわ。本当に。」
「確かにそうッスね。まぁ、唯一の残念な事がマモリちゃんから料理が出して貰えない事ッスね。」
そうなのだ。現在、マモリちゃんの出してくれる食材は、神の力を宿してるらしく、人が食べるとどの様な作用が出るか不明な為、ここ数日は干し肉とナノ君が見つけてくれる野草。そしてリリアが食事の度に持って来てくれる日本食を、仲良く皆で分けて食べているのだ。
そのせいでマモリちゃん。ナノ君の元気は無く、現在、ナノ君と抱きしめあいながら転がっているのは、お互いに癒しが必要な為である。
「なんでそんな風になっちゃったんですか?」
ミリィちゃんが尋ねてくるが、原因は多分アレだ。ヤンキー矯正が原因だ。とユーイチは考える。数日前にヤンキーと化した知識の神を殴り続けていたのが原因だと思う。
ユーイチの無意識が『敵を倒すとレベルアップ』なんて考えていたから、前回はマモリちゃん。ナノ君がレベルアップした。
今回の変化は多分『倒す。』が問題なんだ。ヤンキーを『殴り倒した』俺。何回か気絶させては起こして、また『殴り倒した』のを繰り返していたんだが、アレが進化の原因だと思う。殺さなくても『倒した』らダメな様だ。
「うん。俺の面倒な体質のせいかなぁ。詳しく説明すると、創造神様からお叱りを受けるかもしれないけど、聞く?」
そう答えるユーイチ。
「絶対に!絶対に言わないでくださいッス!!そんな恐ろしい事出来ないッス!!」
これで聞いてこないだろう。まさか、グレッグ達に『創造神様に頼まれて、神様を何回も殴り倒して気絶させて。それを繰り返したら強くなっちゃった。テヘ。』なんて言えない。
今度からはお義母さんに断りを入れよう。また何か頼まれた際は、殴り倒さないで拷問で済む様に頼もう。そんな事を考えていると、荷馬車が止まる。
行者をしているグレッグから声がかかる。
「アニキ。先頭が止まったので、多分昼飯かと。あと少しで村に着くと思いますが、食べてからでも良いでしょうし。」
ナノ君を抱き締めながら立ち上がるユーイチ。そして立ち上がるミリィちゃん。レオン君である。
前の荷台に乗せられていた荷物は、巨大な銀の鎧の中を空洞にして詰め込んで、二手に別れる事にした。だって狭いし。
まぁ銀の鎧に関してはナノ君の集合体なんだし、戦う訳ではないので便利な荷物運び用として重宝している。
前の荷馬車からメリッサ、バル、ゴロス、メルちゃん、ラルファ君、レミリアちゃん。そして最後にマモリちゃんが元気無く出て来た。
「それじゃお昼にしますか。」
元気無く答えるマモリちゃん。そりゃ食べ物が好きなマモリちゃんが、周りに遠慮して食べ物を我慢してるんだから仕方がない。目に光がない。リリアに似てる美人さんなのに、何故か老けてる気がする。
「帰ったら、腹一杯ルークさんの宿でご飯を食べような。」
すると少し元気になるマモリちゃん。明らかに目の輝きが違う。少し若返った。
「そうですね。あと少しですから頑張りましょう!」
そんな話しをしていると、リリアが現れる。ひとりの少女を連れて。
「ユーイチさん!連れて来ましたよ!これで判るはずです!」
見た事ある少女だ。いや女神だ。銀髪の女神、リエラが引っ張られて来た。
ユーイチと目が合うと、リリアの影に隠れてこっちを見ている。何故かビクビクしている。
「ほら。別にユーイチさんは怒ってないから大丈夫よ。ね?ユーイチさんはリエラの事を怒ってないわよね?」
リリアの影に隠れているリエラに対して、怒ってないと言わせようとしている。
「まぁ別に怒ってないぞ?アレだろ?この前のモンスター侵攻の件だろ?別にアレはお前じゃなくて、誰だっけ?カマキリが悪いだろ?」
すると怯えていたリエラは姿をちゃんと出すと、ペコっと頭を下げる。
「でも、私の言い方が不味かったのかもしれないから、ごめんなさい。」
ビクビクしながら謝っているリエラに、近くに居たラルファ君が頭を撫で始めて伝える。
「だいじょうぶよ〜?」
なんで疑問系なんだろう?と思いつつ、ラルファ君の頭とリエラの頭を撫でながら伝える。
「そうだな。ラルファ君の言う通り、大丈夫だな。リエラも反省してるんだし、次に何かありそうな時は、早めに知らせてくれ。
ラルファ君も心配してるから、頭を上げて良いんだぞ?」
すると頭をあげて、困った顔で笑うリエラ。所でなんで来たんだろう?
「所で、なんでリエラが来たんだ?」
すると、リリアはユーイチの後ろに向かって声をかける。
「みんな頭をあげて立って良いわよ。皆にも必要な話しだから聞いて頂戴。」
後ろを振り向くと、皆が土下座をして頭を下げていた。マモリちゃん、ナノ君は普通に立っていたけど。
「実は、ランバルトに調べて貰ったんだけど記録が無くて、しょうがないから実験をしようって事になったのよ。それで適任なのがリエラなのよ。
リエラって混沌の神だから、光も闇も持っているの。だから神具の食べ物を食べても問題無いけど、体質的に変化が分かり易いから、食べて貰おうって事になって。」
リトマス試験紙みたいな感じなのか?酸性、アルカリ性に反応するって感じで。
「とりあえず、マモリちゃん。水とか色々と出してくれる?」
すると目の前にキャンプ道具一式。食べ物や飲み物がランダムで出現する。そして笑顔で答える。
「どうぞ。水や寝具など色々と試して頂ければ、本当に助かります。」
そしてリエラの人体実験?が始まった。普通に水を飲んだり、トマトをカジったり、マットレスに横になったりしているリエラ。そして30分ほど色々と試すと、リエラはユーイチに伝える。
「うん。判ったわ。神具になった食べ物を食べると、人間と同じ観覚になってトイレに行くって言ってたわよね。これって神様の障壁を貫通してる食べ物だわ。
そして私の中の光の部分が強くなって、闇が弱まったわ。」
ん?と思って聞いているユーイチ達。良く判らないぞ?そんな事を考えていると、リエラは続けて話す。
「人間だと、魔法の得意なジャンルが『光魔法』に属する物が得意になるみたい。それと、陰性が打ち消されるから、病気とか予防になるわね。病気があっても少しずつ完治していく程度ね。」
イメージとしては、光属性寄りになるエンチャント系アイテムで、毒とか病気を克服するエリクサーみたいな物か?と思うユーイチ。
「それじゃ普通に食べて平気なんだな。」
「えぇ。大丈夫。人間の効果として、後は長生きする位ね。量は多くないから、ちょっとずつ寿命が伸びる感じかしら。」
ほぅほぅ。そんな事を考えていると、マモリちゃんが早速料理を始める。嬉々として始めた。後ろから五光が差すほど輝いて料理を作っている。ってか、本当に輝いてるし!?
「マモリちゃん大丈夫!?なんか輝いているけど!?」
すると笑顔で答える。
「えぇ!大丈夫ですよ!!本気で料理を作っているだけですから!!今日のお昼は豪勢に行きましょう!!今の私なら中辛のカレーでも食べれる気がします!!」
そんな熱意の元、料理を作り続けるマモリちゃん。
「凄いやる気ですね。マモリちゃん。」
メリッサも驚いている。そして気になる事を素直に聞かれた。
「ユーイチさん。気になるんですが、なんであそこまでユーイチさんに怯えてる神様が居るんでしょうか?」
グレッグ達も頷いてユーイチを眺めている。
「ん?まぁ色々と事情があるんだよ。前に話した神様関連に付いてってヤツだな。」
するとナノ君が、皆に伝える。
「そこに居る。リエラのせいで。ユーイチと僕達。大変な目にあった。だからユーイチ。本気で怒って。お説教した。そして。この前の。モンスターの大群。リエラの。信者が起こした。だから。怒られるんじゃ。ないかって。怯えてた。」
「ナノ君。それは言わないように伝えてた筈ですか?」
リリアは普段の表情ではなく、契約と裁定の神としての表情でナノ君を見つめる。緊張感が辺りを漂う。だがナノ君は、真っ直ぐにリリアの目を見て伝える。
「ユーイチは。リエラ許した。でも、僕とマモリちゃん。許してない。家族に迷惑かけた。僕達居なかったら。みんな死んでた。リエラは全員に謝るべき。間違ってる?リエラはユーイチにだけ、謝ってる。僕にも怒る権利はある。これで僕達に、迷惑をかけたのは、2回目。」
そしてリリアは判断を下す。
「そうですね。裁定の女神として判断します。リエラ。貴方は彼等にも謝罪し許しを請わなければなりません。」
するとリエラは、グレッグ達に尋ねる。
「私は混沌の神 リエラ クロウシュース。ここに居る人達の名前を教えて貰いたい。」
グレッグ達は怯えながらも一人一人名前を言っていく。そして子供達の名前も聞いた後、リエラは平伏し、頭を下げて、1人1人の名前を呼んでから、謝罪の言葉を口にする。
「先日の魔獣襲来の件は、私の信者の暴走により起こった事。貴方達の命が失われる危険な目に合わせたのは私のせいでもあります。この度は本当に申し訳ありませんでした。」
大人達は唖然とし、そして混乱する。神が自分達に頭を下げて許しを願っているのだ。なんて言えば良いのか判らず、ただ混乱する。
そんな中、ラルファ君はまたトコトコと歩いて行き、リエラの頭を撫でて、伝える。
「だいじょうぶよ〜?いたぃ?へ〜き?」
そしてその姿を見て、グレッグが男を魅せる。
「確かに話を聞いた時は焦りましたが、アニキ達が居たんで大丈夫ッス!でもオレっち達は強くないんで、もう襲われないようお願いしたいッス!!生意気言ってスミマセン!!」
そして皆が慰めの言葉と共に、リエラを許す事を伝える。
「みんながいいなら。僕も許す。神様だろうと。関係ない。次は許さない。」
そんな言葉を伝えるナノ君を、ユーイチは後ろから抱きしめて伝える。
「ありがとうな。本当は俺が気が付いて言わなきゃいけない事なのに、ナノ君に言わせちゃってゴメンな。ナノ君より大人なのに頑張らないとな。
リエラ。これが俺の家族だ。仲間だ。一応伝えておくぞ?『もし危害を考えて行動したら、お前を潰すからな。』」
ラルファ君に撫でられながら、リエラは頭を上げ、微笑んで答える。
「『今は大丈夫。』だから安心して。私はこれ以上関わらないようにするし、大事だと思わないようにする。そうすれば『安全だから。』」
その微笑みは、哀しくも美しく妖艶な微笑であった。
頑張ってるなぁ〜。面白かったよ。と思ってくださった方は、ブックマーク、評価、感想などお願いします。
細々と書いてるので、ブックマーク1個増えるだけで喜ぶレベルなんです(笑)メッセージとか貰えると、めっちゃ喜んで頑張れます!!




