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ナノマシンはご飯がお好き。〜あと少しで世界を滅ぼせそうだったんですが、異世界で人間の世話をする事になりました〜  作者: チャールスJ
第3章

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2話 フラグなんて叩き折るのが好きなユーイチ。

2話投稿したので、良かったら楽しんで頂けたら嬉しいです。

「なぁリリア。聞いていいか?」


 なんか神妙になっている空気を壊す様に、お気楽に質問するユーイチ。それに怪訝な表情で答えるリリア。


「ん?わかる事なら答えるけど。」


「リエラってさ。混沌の神って言ってるけど、それって必ずしも混沌じゃなきゃダメなの?自分で混沌とかになりたくてなってる職業的な物なの?それとも生まれ持ったものだったり、その概念が崩れたら世界が崩壊するとか、ヤバい話だったりする?」



 するとリリアは焦った表情で答える。


「急に変な質問だな?リエラの場合、これは生まれつきの様なもので、別にその様に生まれたから、その仕事として携わってるだけだ。

 まぁ、仕事が無くなったとしても世界が崩壊するとか、そんな危なっかしい事ではないぞ?

 世界は色々とあって、生まれつきの権限があるから、リエラが混沌の神として担当しているだけだ。

 それに、混沌と呼ばれいるが、生きている命全てが善で有り、悪でもある混沌な存在なんだ。だから『悪』では無い存在だ。」


 まぁ大丈夫そうだな。別に3人分も4人分も変わりはしない。


「お義母さんに食材を渡す担当って、リリアに決まってるんだっけ?」


「いや、そんな事ないぞ?だが1日3回会うから、私が受け取ろうと思っているが?」


「それなら、リエラ。今回の罰として、お前は俺の実験に付き合って貰おう。毎回食事を受け取りに来て飯食って行け。

 お前のこれからの生活必需品として、マットレスや食器とか色々と使っていけ。ファッション性とか文句は聞かん。」


 そう言いながら、ユーイチは出されているキャンプ用品や水をリュックに詰めると、リエラに押し付ける。


「お前が子供達に襲い掛かってくるのは2度と許さん。俺の家族の危険を減らす為に、リエラ。お前はこれからこの道具を使って浄化され続けろ。

 そして、悪とかそっち方面に行かない確証を得たら、2度とあんな気持ち悪い笑顔を見せるな。」


 リエラはリリアの腕を掴み、泣きそうな顔でリリアを見上げてたり、ユーイチを見たりしている。


「お前みたいな、見た目的にガキンチョの泣きそうな姿とか見てるとイラッとするんだよ。

 それでもし、お前が襲い掛かって来たら、諦めて俺に殴られ続けろ。お前のアニキが泣き叫んで、のたうち回る位の一撃をお見舞いしてやる。」


 先日、子供達の居ない所まで移動して、タナティウスのリクエスト通りに『痛い一撃』をしたら、タナティウスは泣き叫んでのたうち回っていた。俺だって、あんな攻撃は嫌だと思った。

 金属の腕が鞭のようにヒュンヒュン唸って、タナティウスの皮とか肉とかそげ落とされていた。


 ユーイチは思い出したせいの寒気から身体が震えると、気持ちを落ち着かせる為にナノ君を抱きしめて撫で始める。


 リエラはリリアに抱きついて泣き始めるし、小さい声で俺に『ありがとう』とか言ってるが俺には聞こえん!と思っていると、グレッグやミリィちゃん達から変な目で見られている。


 メルちゃんなんて『アレがツンデレって言うんだぜ。』とレオン君に教えている。違うし!?

 抱き締めているナノ君から、ため息と共に頭を撫でられているが、気にしない。

 そして何故かラルファ君がやたらとリエラに向かって『だいじょうぶよ〜?』と言い続けている。気に入ったのだろうか?

 そんな会話をしていると、マモリちゃんから声がかかる。


「皆さん。食事が出来始めたので、手を洗って準備をしてください!食べましょう!早く食べましょう!」


 ユーイチ達は準備をすると、テーブルに出来立ての食事を運ぶ。今日は洋食な気分の様で、パスタやハンバーグなどが並び、子供達用にお子様ランチが作られている。旗まで製作しているようだ。


「調理の時間のかかる物は出来合いですが、作れるのは作ってますので!」


 最近のマモリちゃんの料理に対する気持ちは食べるのもあるが、作るのにも力が入っているようだ。


「マモリちゃんは最近頑張ってるよね。頑張りすぎたりしないで、ノンビリでいいんだからね?」


 すると、朗らかな笑顔でマモリちゃんは答える。


「元々、作るのが好きなので安心してください。料理は楽しいです。」


 そんな楽しそうなマモリちゃんのご飯を、久しぶりに皆で食べ始める。リエラはリリアの隣でまだグスグス言ってる。


「やっぱりマモリちゃんのご飯じゃないと、食べた気がしないッス!」


 場の雰囲気を明るくしたいのか、いつもより一層声を大きく言いながら、ナポリタンを頬張って口を赤くするグレッグ。

 それを見たメリッサも、その姿で笑いながら、本人の口は、イカ墨パスタのせいで少し汚れていた。


「まぁ美味しいから、他の食事の時が大変だと改めて思いましたね。」


「確かに。エビフライのない人生は寂しい物だ。」


 バルとゴロスもそんな会話をしつつ食事を楽しんでいるが、マモリちゃん1人が真剣な顔をして、1つのパスタを睨みつけている。

 お皿にはアラビアータが載っており、ミリィちゃんも食べれる中辛だと、さっきマモリちゃんが言っていた。


「マモリちゃん。それ辛いやつだよ?大丈夫か?」


 すると、美人な上に凛々しい表情で答える。


「私もあれから進歩しています。辛さを克服すれば、美味しく食べれる物も増えるのは間違いないので、ここで証明したいんです。私も食べれると。」


 小皿にアラビアータを載せ、険しい表情でフォークに刺して口に運ぶ。マモリちゃんの第六感は『辞めろ!』と囁いている。だがマモリちゃんは、進化を信じて口へと運ぶ。


「ピギャ!!!」


 マモリちゃんの髪の毛が膨らんだかと思うと、聞いたことのない悲鳴と共に固まっている。そして止まってしまった。

 ユーイチはお皿に残ったアラビアータをフォークに刺して自分の口へと運ぶ。ん?からぁ゛ぁ゛!!!

 急いで他の物を食べて中和する。それでも辛い。そっとナノ君を見ると、アラビアータをパクパク食べている。


「ナノ君。もしかして辛さを追加した?」


 ごくんと飲み込んでから、ナノ君は答える。


「辛いの食べるの僕だけかと思って。さっき足しておいた。マモリちゃん食べるって聞いて。同じのが食べれたらいいなと思って。黙ってた。」


 マモリちゃんは固まったまま動かない。目を開けたまま気絶してるようだ。


「マモリちゃんは苦手なんだから、少しづつ慣れていこうとしてるんだから、無理に苦手なヤツを食べさせちゃダメだよ。ナノ君。」


 ユーイチはそんなナノ君に、軽くデコピンをする。それを受けて、目と口を開き、驚愕の表情をする。


「ユー。イチに。しか。ら。れた。」


「人の嫌がる事をやったら叱るさ。それはナノ君だけじゃなく、みんな一緒だから。それに俺が何か悪い事をしたら、みんなもちゃんと俺を叱ってくれよ?

 マモリちゃんの意識が復活したら、ちゃんと謝りなさい。それと、早く戻るようにバニラアイスでも出して。」


 驚いた表情のまま、目から涙をポロポロ流しながら、ナノ君は山盛りのバニラアイスを出す。

 ユーイチは食事を中断して、アイスを受け取るとマモリちゃんの隣に座り、開いたままの口にバニラアイスを入れて辛さを緩和させておく。あ、無言で食べ始めた。

 そんなレスキューをしている間、レオン君はナノ君の隣に座ると、話し始める。


「ぼくも、イタズラしたらおこられるんだよ。だからちゃんとゴメンナサイ。ってあやまるんだ。」


「うん。僕。、あやまる。」


 ポロポロ泣きながら答えるナノ君。それを頭を撫でて慰めながらも食事をするレオン君。


「僕も。にがてなも。の。たべたほ。うが。いい?」


 めちゃショックを受けているナノ君。でもナノ君は苦手な物って有るのか?


「ナノ君って苦手な物ってあったっけ?普通に美味しく食べていたよね?」


 するとナノ君は、ポロポロ泣いたまま答える。


「も、んじゃ。が苦手。ユーいちと。会っ。た時をお、もいだすから。」


 .....あーと思うユーイチ。そしてユーイチは答える。


「それは苦手な食べ物じゃなくて、苦手な見た目だろうね。それは別に無理して食べなくてもいいよ。思い出すのも俺は嫌だし。」


 そんな会話をしていると、マモリちゃんがパチリと瞬きをして動き出す。


「あ、マモリちゃん大丈夫?まだバニラアイスを食べる?」


 そう聞くと、不思議そうにユーイチを見るマモリちゃん。


「ユーイチさんが何故ここに?先程まで向こうで食事をしようとしていたのに。」


 何かマモリちゃんが変だ。


「そうだ。今日こそ辛い物を少し克服しようと思っているんですが、何故でしょう。無性に身体が震えるのは...。」


 そう言うマモリちゃんの身体がガクガク震えている。あれ?食べた記憶が飛んでる?そして拒否反応を起こしてる?


「マモリちゃん。無理して辛い物を食べなくても、世の中にはまだまだ沢山の美味しい物があるから、気にしないで食べよう。絶対にその方がいいから。

 それと、何か思い出したら、俺にまず相談してね。」


 それを不思議そうに聞くマモリちゃん。


「?はい。わかりました。それじゃ普通にご飯を楽しむ事にします。」


 そして先ほどの席に戻る前に、ナノ君の頭を撫でてから伝える。


「ナノ君。人には忘れておいた方が良い記憶もあるんだ。これをナノ君は忘れちゃいけないよ?同じ間違いをして欲しくないからさ。」


 ナノ君は泣き止むと真剣な顔で頷く。


「絶対に忘れない。」


 そんな姿を見ていた双子ちゃんは、ハンバーグをフォークに刺して、食べながら話してる。


「かりゃいの、や〜ね?」「や!!」


 そんな姿を見ていたリエラは気になったのか、極辛なアラビアータをフォークで刺すと、パクッと食べる。そしてお皿を抱えるとパクパク食べ、綺麗に完食する。


「うん。美味しいわ。もうちょっと辛くても良かったわね。」


 皆がリエラを見つめた。ここにもう1人ヤバいヤツが居る。大人組は食事の際、自然と2人から離れるようになった。




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