27話 食糧生産用、伝言メッセージ付き戦闘ロボ。
好きな物をいくらでも出せる能力とか良いですよね。自分はお寿司と温かいお茶で満足です。焼肉とか重いなぁと思うお年頃のチャールスJです(笑)
創造神であり、リリアの母親からの『会いに来て。』とユーイチが言われた事を聞いたリッケルド達は大慌て。
グイフ君なんて『やっぱり俺には村長なんてむりだよ!』とパニックを起こしていたが、リッケルドは冷静にユーイチの所へ来ると、第一声がこうだ。
「畑など面倒は見ますので、朝食が終わったら、是非とも出発をお願いします。」
(どうしようか。マモリちゃん。俺達が離れると、村の食糧供給が止まるんだけど。)
相談すると、マモリちゃんとナノ君から返事が来る。
(大丈夫です。先日の戦闘後に、私とナノ君に進化があります。その為、その問題は解消出来るかと。)
(2人で調べた。大丈夫そうだよ。)
すると、2人からデータを渡される。それを確認するとユーイチは驚く。
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マモリちゃん。ナノ君の進化
ナノマシン行動範囲。直径10キロは継続。
戦闘中に使用したユーイチの単独での範囲外行動の成功。
範囲外に関して、遠隔操作不可。特定の基本命令のみ従うロボットとなる。
ユーイチを利用しての食糧複製など確認。独自にナノマシン製造は不可能。
マモリちゃん。ナノ君の個人による独自行動を確認。上位者の為であれば、上位者に対して偽装工作など虚偽の報告も可能。
個人の独立した思考を確認。入浴などの五感に好印象の感覚を検知。
ナノマシン管理個数の増加。
ナノマシンにて分解した生物の姿形の模倣。
上位者から10キロ以上離れてのナノ君。マモリちゃんの単独行動を確認。その際のナノマシン複製、ユーイチさんのサポート不可。
レベル表示の確認。効果を確認したが現在は不明。
マモリちゃん。ナノ君の魔法使用を確認。
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大量に2人がモンスターを倒したから、進化したらしい。いや、ユーイチも合わせたら3人なのか?
そして2人は俺に縛られずに動けるようになり、俺が使えない魔法とか使えるようになったらしい。
(2人とも俺の進化とか変化って無いかな?)
(確認されてませんね。)
(無いと思う。)
あ、確認されてないんですね。と少し悲しいユーイチ。
(何か色々と変わったんだね。でも2人が無事ならそれで良いし、やりくりしていこう。また後で話そうね。)
(はい。詳しく話し合いましょう。)
(うん。わかった。)
「あーそれじゃ、お言葉に甘えて朝ごはんが終わったら支度しますね。グレッグとリッケルドさんにもう一つ世話をして貰いたい事がありまして。」
近くに来ていたグレッグとリッケルドに笑顔で話しかけると、嫌そうな表情をした。変な事じゃないのに。
「大丈夫。変な事じゃないから。ほら、外に銀の鎧がいるでしょ?2人の命令を聞くように『してある』から、例えば魔獣が来た時とか、山賊が来た時に『あいつらを全滅しろ!』とか、『木を切り倒せ。』とかで動きますから。
あと食料が不足した時に、『食べ物を用意』とか指示すれば、ここの食事みたいに出るようにしたから。」
2人なら変な事しないだろう。グイフ君は焦ってるし、仕方がない。
(マモリちゃん。とりあえずユーイチのロボット状態での登録をお願い。操作権限の上位を俺達として、下位にグレッグとリッケルドに任命しておいてくれる?)
(設定完了です。)
「村のみんなにも迷惑をかけてるので、気に入った食事を3日間の様に出して貰いたい時は、2人に頼んで出してもらってください。
それじゃ俺は、リリア達と食事をしてから準備しますね。」
そんな感じで押し付けると、ユーイチは楽しく食事を始めた。メリッサ達は呆れた表情でユーイチを見てるし、わかってないレオン君達は、食後の杏仁豆腐を美味しそうに食べてる。
そんな慌ただしい朝ご飯を終えると、リリアは仕事へと向かうと言い、消えていった。
メリッサ達も急かすように支度を始める。メルはさっき泣いちゃったせいか、静かに過ごしており、レオン君が横に付いてくれている。
双子ちゃんにお出かけを伝えると『『どこいくのぉ?』』と2人して首を傾げているのが可愛すぎる。
「それじゃグレッグ達には迷惑をかけるけど、いってくるわ。」
村の入り口には村人達が集まって、送り出そうとしてくれる。そして何故か商業ギルドの人達も移動の支度をして現れた。まだ居たんだ。この人達。
「ユーイチさん。この度は誠におめでとうございます。私はこの村に来たばかりの身ですので、宿に居る間、祈らせて頂きました。」
宴は『村人達と俺達の祝い』とマモリちゃんが言っていたようで、商業ギルドの方々は始めの挨拶以降、宿で大人しく過ごし、ユーイチとの会話をする為に待っていたらしい。
「ご丁寧にどうも。今回は街に用事があるので、今から出発したいと思いますが、皆さんはどうするんですか?」
「もし宜しかったら、一緒に街に戻りたいと思っています。その許可を頂けたらと思いまして。」
よくある、異世界転生やらファンタジーである馬車を大所帯にして、盗賊とかから身を守るやり方なのかな?始めてのお誘いだけどどうしよう?
「メリッサ。馬車移動に関してはメリッサ達が詳しいけど、どうする?」
「その方が安全ですが、ユーイチさんが嫌でしたら単独でも良いと思いますよ。」
「別に嫌がるような事は無いから、それじゃ一緒に行きますか。」
(マモリちゃん。ナノマシン残量の確認してくれる?それと、銀の鎧の作成と操作の個数上限を教えてくれる?)
(現在のナノマシン保有最大量は前回に比べて約90倍まで上がっており、村の警護にあたらせた大型の銀の鎧の作成上限が5体。ナノ君の協力での同時操作が5体までになっています。ナノマシン使用度として、保有数の17%となります。)
(んー戦力としては、村に銀の鎧を2体位置いておきたいけど、それをやるとロボットになるの?)
(範囲外に置かれた銀の鎧は、全て私の管轄外となりプログラムに従います。)
それを聞いて、ユーイチはゴワイル達に声をかける。
「ゴワイル。わざわざ見送りありがとうな。もし魔族とか来たら、メッセージが流れるようになっているから、魔族に聞かせてくれるか?それで相手は納得すると思うから。あと追加の銀の鎧ね。」
そう言うと、ユーイチはマモリちゃんにお願いして、村の入り口にもう一体の銀の鎧を出現させる。4メートルの大きさが2体並ぶと、中々に見応えがある。
「それと、もう少し大きくしておくよ。」
2体の銀の鎧は4メートル程だったが、少しずつ膨らみ6メートル程の大きさになった。そして固まったゴワイルの肩を抱き抱えて耳そばで伝える。
「ゴワイルとリッケルドさんの命令を聞くようにしているから。あと食糧を生み出すと、その分、銀の鎧が縮んで行くから。戦闘力としてはオーク100体とか来ても問題無いから安心してくれ。」
村の女性陣がキャーキャー騒いでいるが、何故か内容まで聞こえなかった。なので気にしない。固まっていたゴワイルが復活すると、ため息を吐きながら呆れた顔で答える。
「ユーイチが過保護なのは十分わかった。この村にそんな魔獣やらモンスターが現れないだろうが、ありがたく借りておく。さっさと行って挨拶して来い。」
「ユーイチさん。過剰戦力かと。」
「ユーイチ。心配しすぎ。」
マモリちゃんとナノ君まで、そんな事を言い始めていた。
「いやいや!俺がこんなに持ってても仕方がないし。そして魔獣を運ぶ為の銀の鎧がこっちね。」
一体丸々運ぶって言っていたので、運搬用も準備して貰う。こっちは4メートルで良いよね。そんな準備をして、運搬予定の魔獣を担いで運び出そうとしていると(村のみんなが力を合わせて、魔法で凍らせてくれていた。)商業ギルドのセルスさんだっけ?その人達がこっちを見て固まっている。村人達は良い加減慣れたのか、復活が早い。
レオン君やミリィちゃん達は不思議な現象に慣れたのか、新たに産まれた入り口の銀の鎧をペタペタ触っている。
「それじゃ行って来ます。メリッサ達も行こうか。」
銀の鎧を触っていた子供達に声をかけて荷馬車に乗せると、ユーイチも乗り込んで村人達に手を振る。馬ごと荷馬車を貰えたので、引っ張らなくて良いのが助かる。メリッサは呆れた表情で馬を操ると、ガタガタ進み始める。
そして固まっているセルスさん達を置いて、ユーイチ達は街へと向かって進んで行く。少しすると後ろから『お前達!急いで出発だ!!』と声が聞こえ、荷馬車が追いかけて来た。
「アニキ!ヤバいッス!でも置いて来ちゃって大丈夫なんですか?」
グレッグが心配そうに尋ねてくるが、ナノ君が腰に手を当てて答える。
「大丈夫。僕達の方が戦力になる。」
確かに、マモリちゃんとナノ君の方が戦力になるよな。だって本体だし。そこで静かになっていたメルちゃんが尋ねてくる。
「ユーイチにいちゃん。戦力ってなに?」
「ん?戦力って言うのは、戦う力って意味だよ。例えばメルちゃんが外に担がれているドラゴンと戦え。って言われても負けちゃうでしょ?
でも、ナノ君が本気を出したら、ドラゴンなんてあっという間に倒せちゃうから、とっても強いって事だよ。」
「でも、ナノ君はプニプニだぞ?」
そう言うと、メルちゃんはナノ君のホッペを優しく撫で始める。そんなナノ君はくすぐったそうにしている。
「まぁナノ君は、力とかで戦う訳じゃないからね。」
双子ちゃんはナノ君に近づくと、2人してナノ君に触り始める。
「「ぷにぷにぃ?ぷにぷにぃ♪♪」」
子供達のキャッキャし始めたので、戦力についてはメルちゃんも気にしてない様だ。
そんな中、数十分も経つと、ユーイチの顔色が悪くなって来た。それを見て心配するミリィちゃん。
「ユーイチさん大丈夫ですか?顔色が悪いんですが。」
「うん。馬の引いている馬車に乗ったのが初めてなんだけど、酔っちゃってさ。」
「そうなんですね。確かに乗り慣れてないと、酔ってしまう人が居るって聞いた事があります。」
「ユーイチさん。この荷馬車を改造しますか?」
マモリちゃんが改造と言ってきたが、改造?何をするんだろう?
「マモリちゃん何するの?」
「登録されているバイクのスプリングを作成、加工して荷馬車に取り付ける事で、揺れなどが軽減されるかと。」
「バル達は、この馬車の揺れが少なくなると嬉しいか?俺は荷馬車とか使わないから、今後の村の行き来で荷馬車が増える様なら、この荷馬車を貸すけど。」
すると、馬を操作していたメリッサが勢いよく中に入ったきて、声を上げる!
「是非とも!お願いします!!」
外に一緒に居たグレッグから声がかかる。
「いきなり手綱を押し付けて、中に入っていくなよ!平坦でも危ないだろ!」
メリッサは気にせず、目をキラキラさせながらユーイチを見ている。そんな姿を見て呆れながら答える。
「メリッサ。危ない事をするんなら貸さないぞ?グレッグに謝ってきな。俺は酔っちゃって機嫌が悪いから、外で走ってるわ。」
なんでナノマシンになってるのに、酔うとか残ってるんだろう?と考えつつ、荷馬車から飛び降りると、横を走って追い掛けるユーイチ。そして荷馬車の中でバタバタしていたり、レオン君が荷馬車から顔を出して『がんばれーー!』と走るのを応援したり、まぁワイワイやりつつ街へと向かうのであった。
ユーイチの無意識の判定が、ユーイチに有利になるとは限らないんですが、何故がレベルアップ方式を採用して、マモリちゃん、ナノ君が強くなりました。
え?ユーイチなんて飾りですよ!本体はマモリちゃん、ナノ君ですから(笑)




