26話 忘れてないか?大事な事だ!
前回書いているんですが、ユーイチのリリアの関係で投稿しつつも納得出来なくて書き直しています。
お時間のある方は少し前を読んでもらえると嬉しいです。
異世界生活32日目
ユーイチは身体を揺すられて目が醒める。目の前には天使がいた。ここは天国かもしれない。
「やっと起きたわね。おはよう。ユーイチ。」
一緒のベットに寝ているのは、天使じゃなくて女神であった。
「おはよう。リリア。今日は朝ご飯まで居れるんだよな?」
リリアはユーイチの胸に抱き付きながら、残念そうに答える。
「朝食を終えたら、また仕事に戻るわ。」
それを聞いたユーイチは、リリアを抱き締めると、寝返りを打ち、2人してコロンと転がるとベット横に置いてあるチェストの引き出しを開け、ある物を取り出す。
「やっと出来たのがあるから、受け取ってくれるか?」
ユーイチはそう言うと、リリアの左手を握ると、木製の指輪を薬指に取り付ける。2つの蔦が絡み合うデザインでシンプルな形をしている。
リリアが寝てしまってから、マモリちゃんに頼んでデザインの作成やら木材調達を頼んで、1人で彫り上げて作ってみた。
「まぁ向こうの空間でナノ君で作られたのが持って行く事が出来ないかもしれないから、木製で悪いが作ってみた。
結婚してるし、地球の文化の一つで、結婚してる2人が同じのを付ける風習があるんだ。」
するとリリアは、顔をユーイチの胸に押し付けながら抱きついて来る。照れているようだ。ユーイチはリリアの髪を撫でて落ち着かせる。するとリリアがポツリと言葉を溢す。
「ぁ、ありがとう...指輪を貰うのがこんなに嬉しいとは思わなかった。」
そんなリリアが可愛らしく、ベットでイチャイチャしていると、そろそろ朝食の時間になるので、2人は支度をする。
「そろそろ行こうか。」
「ええ。」
玄関を出ると、自然と2人は手を繋ぎ歩き始める。そしてリリアはユーイチに伝える。
「ユーイチ。この後なんだが、街まで来れないか?」
「また街に行けばいいのか?」
リリアはユーイチを見上げながら答える。
「実は。母上がユーイチに一度会いたいと言っているんだよ。」
ユーイチはその言葉を聞いて考える。ははうえ?そうだよな!リリアのお母さんに挨拶してないで結婚宣言とかしちゃってるよな!!と脳内で焦るユーイチ。ただ、ふと浮かんだ違和感から尋ねてみる。
「リリアのお母さんもやっぱり神様なんだよな?」
するとリリアは笑いながら答える。
「それはそうよ。私達の母上と言ったら、創造神よ。他の神々もみんな母上から生まれたから。ちなみに名前をうっかり呼んでしまうと天罰が降るから、創造神と呼んでおくわね。主神とも言われているわね。」
創造神って聞いただけで偉い人なんだなぁと思うユーイチ。そりゃ神様の名前を勝手に呼んだらダメだよな。
「勿論挨拶に伺わせて貰いたいと伝言を頼むよ。日付とかの調節はどうしようか?」
「それは大丈夫だ。母上の居る場所は時間の流れが異なっているから、いつ行っても問題無い。それとな、『家族全員で』と言われたので、マモリちゃんやミリィちゃん達も連れてきて欲しいのよ。」
「それは家族の紹介も出来るから、こっちもありがたいな。まぁ義理の母になるんだし、どんな人か知りたいんだけど。」
するとリリアは困った顔で笑っている。
「それが、内緒にしておくように。と言われてしまって。会った時のお楽しみと言われてるのよ。」
「まぁ想像も付かないよな。でもさ、リリアに言い難いんだけど、今まで会った神様ってさ、チャラいやつだったり、恋愛一直線だったり、筋肉ムキムキだったり、個性が強いんだけど、大丈夫かな?」
「そこは安心して頂戴。私から見ても、最初の2人が一般的じゃない事は判っているわ。」
そんな会話をしつつ、広場へと着く。村人達は集まっており、各々が楽しく食事をしていた。
ちなみにマモリちゃんチョイスで、バイキングは毎食メニューが変わっているようで、この3日間で村人達に少し肉付きが良くなったようだ。そんな彼等は2人を見かけると挨拶に来てくれるので、挨拶を交わす。
「ユーイチにいちゃんおはよう!リリアねーちゃんおはよう!」
レオン君が走って来ると、ユーイチに抱き付く。
「おはよう。レオン君。みんな集まってるかな?」
「うん。みんなユーイチにいちゃん達の事をまってるよ!」
大丈夫だ。今日の朝のイチャイチャは長くなかったから、そこまで待たせていないはずだ。そんな事を考えつつ、レオン君と手を繋ぎながら皆の集まっているテーブルへ向かう。
「おはよう。みんな。」
うちの家族や仲間達が集まっているので、各々が挨拶を交わす。
「ユーイチさん。今日の朝食は中華をメインに用意しました。」
マモリちゃんは毎食毎にメニューを変えて村人達を喜ばせている。そしてこの3日間は食べ物制限が無いので、マモリちゃんが1番喜んでいるかもしれない。
揚げパンやお粥やラーメン等の主食が数十種類並び、チンジャオロースやら色々と並んでいるので、ガッツリ食べたい人も喜んでいるようだ。
「それじゃ双子ちゃんは2人で見てるから、お勧めを持って来てくれる?」
「わかりました。待っていてくださいね。」
ミリィちゃんにお願いをして、ラルファ君とレミリアちゃんをリリアと一緒に面倒を見る。初めは『メリスリリア様にそんな!』と言われたが、家族なんだし、みんなで協力しよう。とユーイチは言う。
そしてリリアは、笑いながら『確かにその通りよ。』と言って、滞在中もよく双子ちゃんの世話をしていた。
朝ご飯も食べこぼしを拭いたりしつつワイワイ喋りながら食べていると、ユーイチはみんなに話しだす。
「所でみんなに相談なんだけど、リリアのお母さんが家族と一度会ったみたいから街まで来て欲しいって事なんだけど、みんな来れるかな?
あ、ゴワイル達にも話しをして村長から許可を貰って、それから動こうかと思うんだけど。」
このテーブルのレオン君、ラルファ君、レミリアちゃんのパクパク食べたり、『おいちぃね〜♪』と言いながら、フォークに刺したラーメンのチャーシューを、レミリアちゃんに食べさせたりしている中、大人達やミリィちゃんは動きを止め、固まっている。
「まぁ直接会うのが、マモリちゃん、ナノ君、ミリィちゃん、レオン君、メルちゃん、ラルファ君、レミリアちゃんだから、グレッグ達にも協力を頼みたいんだけど。」
固まっている一同。そんな中、グレッグはユーイチに尋ねる。
「ア、アニキ?まさかメリスリリアさんのお母さんって、創造神様ッスか?」
「そうなんだよ。まだ会った事ないんだけど、リリアのお母さんなら挨拶はちゃんとしたいからな。それにうちの可愛い兄弟達や家族も紹介したいからな。グレッグ達も来るか?仲間なんだし。」
ユーイチは気楽にグレッグ達に聞く。それを聞いたメリッサが大声で叫ぶ!
「無理です!!そんな失礼な事は出来ません!!家族同様の扱いは嬉しいですが、ご迷惑をかけてしまう事が恐れ多いので本当に無理です!!」
その姿を見てリリアは苦笑しながら答える。
「家族と言われているから、今回はメリッサ達は遠慮して貰おう。」
神様を敬う気持ちは判るか、俺の場合の最初の出会いのインパクトが違い過ぎて、敬いすぎる事が無理なんだよな。そんな事を考えていると、メリッサが席を立ち、村長の方へ走っていく。
そんなバタバタをしつつ、双子ちゃんは『『おいちぃね。』』と微笑ましく食べさせ合いっこしていた。
「メルちゃん。街に移動する時とかに、創造神様について色々と教えてね。」
メルちゃんは固まったままである。ナノ君にユーイチの意思を伝えると、メルちゃんの隣に座っていたナノ君が、メルちゃんの脇腹をそっと撫でてくすぐる。そしてビクッとすると、再稼働を果たしたようだ。ユーイチを見つめて大声を出す。
「むりだって!俺なんかいっちゃだめだよ!!捨て子な俺がいっちゃだめだよ!!」
「リリア。2人の世話を頼める?」
「ええ。いいわよ。」
ユーイチは立ち上がると、メルちゃんの元へ向かい、座っていて低い位置にある頭をワシャワシャ撫でて伝える。
「メルちゃん?捨て子とか関係無く、メルちゃんが怖かったり、嫌なら無理に連れて行かないよ。
でもメルちゃんは俺の妹で家族だろ?そんな家族を嫁さんのお母さんに紹介したいって思っているだけだから。
普段通りのメルちゃんでいいし、それで怒られたら俺も一緒に謝るからさ。家族として紹介させてくれないか?」
強がりだけど、1番の泣き虫なメルちゃん。また泣き出しちゃっているメルちゃんをしゃがんで抱き締めながら慰めていると、村長達が慌てて走って来ているのが見えた。
相変わらずバタバタしてしまうユーイチ達であった。
嫁さんの家族への挨拶や指輪交換がないと思ったか?残念だな!そんなイベントを逃す訳ないじゃないか(笑)
と、ユーイチが大変そうだなと思いつつ、楽しく書いてました(笑)




