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ナノマシンはご飯がお好き。〜あと少しで世界を滅ぼせそうだったんですが、異世界で人間の世話をする事になりました〜  作者: チャールスJ
第2章

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25話 呑め!騒げ!驚け!!

ユーイチとメリスリリアが席から外した後の話しになります。

そして24話を書き換えました。

 ユーイチとメリスリリア様が席を外された。そんな姿を見送った後に、リッケルドは息子に伝える。


「メリスリリア様の為の城壁や宴でもあるからな。グイフ。宴が終わったら、バーミリオン領主様に手紙を書いておくんだぞ。後で確認するからな。」


 それを聞いたグイフ君は、口に入った肉を飲み込むと答える。


「大丈夫だよ父ちゃん。ちゃんと下書きはしてあるから。それと門番をする人は、必ず外から来た人間に対して、『ユーイチにいちゃんや、その家族に直接話しかけるな。迷惑になる場合があるので、村長(おれ)に話しを通してから。』と約束させるけど、平気かな?」


 リッケルドは、見慣れない食べ物である『チータラ』というのを摘みながら答える。


「そうだな。お前からまとめて話しを聞いてから、マモリちゃんに伝えた方が良いだろう。」


 リッケルドは頑張って呼んでいるが、メリスリリア様に似た風貌の女性を『ちゃん』で呼ぶのに違和感を感じていた。

 だが本人から『この名前は、ユーイチさんからつけて貰った名前なので、マモリちゃんでお願いします。』と謎の圧力の眼力から言われてしまい、頑張って呼んでいる。


「俺達に出来る事はやらなきゃな。ユーイチにいちゃん達のお陰で、俺たち死ななくて済むんだし。」


 この森に近い村は辺境であり、その村の表の目的として、近隣の村に木材などを運ぶ事を契約に、税が他の町に比べて安くなっている。

 だが、本当の目的は『ガリス王国からの出兵が確認された時の報告』にある。

 見つけた場合は直ちに狼煙を上げる事を条件に、『ワザと』襲われやすいよう、掘りや壁を作る事を国から禁じられていた。そしてそんな村に住むのは訳ありの人間ばかりである。


 そんな会話をしていると、ゴワイルとクリミアが用意された食事を持ちながら、リッケルド達の元へ近づいて来た。


「なんで村長って、宴の席でも辛気臭い話しをするのかな?」


「それが村長の仕事だからな。」


「そんな事より、堅苦しい現村長!あそこに前に食べたバナナとか入ってる美味しいのを見つけたのよ!凄いの!ほっぺたが落ちるかと思ったわ!」


 グイフ君(村長)は慌てて立ち上がると、急いで動き始める。


「クリミアねーちゃんは、なんで大事な事を早く教えてくれないんだよ!無くなっちゃうだろ!案内してよ!」


「はいはい。わかったわかった。それじゃ行って来るね。父さん。」


 先程まで真面目な話しをしていたのに、子供らしくワイワイ喋りながら食べ物の方へと走っていく2人。それを見たリッケルドとゴワイルは笑っている。


「まだまだサポートが必要だな。」


「同じ歳の頃の俺達の方が酷かったさ。」


 そんな会話をしつつ、席に付いたゴワイルはコップを掲げると乾杯をする。


「「生きている今に。」」


 2人は酒を飲み干すと、ゴワイルはリッケルドに伝える。


「森は本当に、生き物の気配が無くなった。昼間にマモリちゃんから言われた通り、当分の間は狩りでの肉の確保は無理だ。」


 昼間、今回の宴はユーイチさんと、メリスリリア様の結婚の宴もしたいから、手伝ってくれと言われた。そして村の今後についての現状もこう説明された。


「現在、この地域の動物が居なくなっており、数年ほど動物が取れなくなりました。ユーイチさんからガリス王国に損害賠償請求をしていますが、現在は不明です。

 私達からこの村の人達が生きる為の肉などを無償での提供する事が出来ますが、ユーイチ達の判断で提供が中止になる事になります。」


 そう言うと、マモリちゃんは何もない場所からテーブルや椅子、そして山盛りの肉類を出してみせる。そして、驚いて声の出せない村人達に伝える。


「全て、ユーイチさんの力だと思ってください。」


 村人達は唖然とするしかなかったが、数千匹の生き物を殺した。と言い切ったユーイチ。そして神々からの祝福を受けたユーイチ。そんなユーイチの家族であり、メリスリリアに似た風貌のマモリちゃんを信じない者はいなかった。


 そんな説明を昼間していたマモリちゃんは、今はユーイチ達の居ないテーブルを使って見せ物をしている。

 何やら『フードファイト』と言って、村の若者達と大食いをしている。辺境の村ではわかりやすい簡単なイベントだろう。これだけ食料が多くなる事などないので、村人達も喜んで参加している。

 そんな姿を眺めているリッケルド達は、笑いながら答える。


「前までガリス王国の戦争に怯えて暮らしていたが、その不安も無くなったんだ。

 多少の肉が取れなくなった位、肉の援助も貰えると聞いているし、構わないだろう。」


 そんな会話をしていると、リッケルドの奥さんであるメルビアが、困った顔で伝えて来る。


「貴方達も今日くらいは楽しまなきゃダメですよ。メリスリリア様達が参加してくれた宴なんですから。盛大に祝わないと失礼に当たるわよ。」


「母さんの言うとおりです!パパも、おじ様もちゃんと祝わないとダメです!」


 メルビアに似た娘のメルシアまで同じ事を言われ、2人は笑うしかない。そしてリッケルドは高らかに笑うと、立ち上がって声を上げる。


「そうだな!命の恩人であり、村の仲間の結婚の宴だ!そしてメリスリリア様の宴なんだ!

 村人達よ!!大いに騒げ!歌え!世界で1番めでたい席に参加しているんだ!2人に感謝を!!2人に祝福を!!」


 村人達は改めて大声で『ユーイチに乾杯!!メリスリリア様に乾杯!!』と声を上げながら、高らかに杯を掲げて呑み慣れない酒を呑み、リッケルド達は多いに歌い、祝い始める。


 そんな中、どんちゃん騒ぎに混ざらず、ゴロスはデザートをお皿に乗せては子供達の所へ運び、食べさせている。


「みんなで食べるとおいしいね。」


 レオン君がショートケーキを頬張りながら、ミリィちゃんに伝える。


「そうね。こんなに騒いだのは初めて。楽しいね。」


「ユーイチにいちゃんがよろこんでたから、またやろうね。」


 宴の理由は判ってないが、みんな喜んでいるのを理解しているレオン君はそう伝える。それを聞いたメルちゃんは頬張っていたサンドイッチを飲み込むと、レオン君に伝える。


「こんなにバクバク食べてたら、まん丸のビックボアみたいになるって聞いたぞ?だからたまにでいいんじゃないか?らいしゅうとか。」


 6歳児と7歳児の会話を聞いていたメリッサは、笑いながら答える。


「そうね。毎日こんなに食べてたら、ビックボアになっちゃいそうだから、1年に1回あっても良いかもしれないわね。」


「え〜。いちねんにいっかいなのかよ。」


「そうなの?ぼくもビックボアみたいに大きくなれるかな?」


 豪勢な食事を楽しみにしているメルちゃんと、大きな男になりたいと考えているレオン君だった為、違う言葉が出てきた。


「そんなにでっかくなると、家で寝れないぞ?」


「それなら、おおきくなくていいや。」


 素直に大きくなる事を諦めるレオン君。そんな会話をしていると、ラルファ君とレミリアちゃんが食べながら眠りはじめてしまった。それを見たゴロスとバルは子供達を抱き抱え始める。


「2人が寝たから家に帰る事にするよ。姉さんにこっちは任せて平気?」


 バルがメリッサに伝えていると、ミリィちゃんが急いで立ち上がる。


「私が連れて帰るから良いですよ。」


 それをメリッサが止める。


「ミリィちゃん。今の祭りは2人の祭りで、家に帰っちゃったから、その家族である人達が残っていないといけない時があるから、ミリィちゃんとレオン君にはもう少しここにいて貰いのよ。」


 それを聞いたバルはミリィちゃんに伝える。


「大丈夫。ある程度食べたし、子供達を寝かせたら家に居るから安心して平気だよ。村の人達に話したい人も居るだろうし、ミリィちゃんもレオン君も楽しんでおいで。」


 そう伝え終わると、パクパクと赤黒いカレーを食べていたナノ君が答える。


「家に帰っても。食べたいの言って。食べ物出るから。」


 するとバルは、空いている片手でナノ君の頭を撫でる。


「ありがとな。ナノ君も眠くなる前に帰って来るんだぞ?後、辛いのを食べ過ぎて、お腹を壊さないように程々にな。」


 大人として正しいアドバイスをするが、辛さに全く問題ないナノ君はコクンと頷くと、答える。


「大丈夫。2人の事。お願い。」


 そんな会話をしつつ、双子ちゃんを連れたゴロスとバルは近くに置いてあったランプを取ると、家へと帰っていく。

 そんな2人を見送りつつ、ミリィちゃんはナノ君に尋ねる。


「ナノ君。私にも食べ物を出す魔法とか使える様になるかな?」


 魔法の原理が不明な為、ナノ君は素直に答える。


「判らない。僕のは魔法じゃないから。」


「そっかぁ。ナノ君みたいに魔法で出せたら、みんな食べ物とか困らないのにね。」


「ナノ君みたいに食べ物を出そうとして魔法を使った事がないでしょうし、練習してみるのも良いかもしれないですよ?」


 美味しそうにドラゴンの肉を食べながら、メリッサは答える。それにナノ君は質問してみる。


「メリッサ。魔法はどんな事まで出来るの?」


 メリッサは口を拭くと、お酒を一口呑んでから答える。


「一般人は、魔力を15歳まで封じられます。そして封じられた魔力を解放すると、魔力を自分でも感じられるようになります。

 そこからは、魔力に向かって願うんです。例えば『魔力よ。手のひらに水を』。」


 するとメリッサの手のひらに水が湧き出る。


「このように、世界が魔力を代償に分け与えてくれます。学院と呼ばれる場所で勉強をすれば、色々な知識と共に魔法なども教えてくれるそうですよ。お金がだいぶかかりますが。」


「魔力で。交換なんだね。『魔力よ。対価にて。手のひらの。上に食料を。生成せよ。』」


 ナノ君の手のひらにパンが乗せられている。それを見たミリィちゃんは素直に驚く。


「凄い!魔法でも出せるんだね。私も練習してみるね!」


 そして、それを見ていたメリッサは驚いて声も出ない。食料を生み出す魔法なんて聞いた事も無いからだ。そんな姿を見たナノ君は、メリッサに微笑みながら伝える。


「3日間は内緒ね。ユーイチに。ノンビリして貰いたい。から。」


 メリッサは頷く事しか出来なかった。そんな横では村人達からの歓声が上がり、村人の若い男達がテーブルでダウンしつつ、マモリちゃんだけ食べ続けるという『大食いチャンピオン』が誕生したのであった。

 そんな騒がしくも驚きに満ちた宴は、夜遅くまで続くのであった。


マモリちゃん。ナノ君の進化が止まらない。次回はそんな理由も書きたいと思います。前振りはしてたから、バレてそうですが(笑)

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