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ナノマシンはご飯がお好き。〜あと少しで世界を滅ぼせそうだったんですが、異世界で人間の世話をする事になりました〜  作者: チャールスJ
第2章

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22話 祝って貰えるのって、嬉しいよね

初めて感想が貰えて、めっちゃ嬉しい作者です!

 この村は、日本に比べて夜になると灯りが少なく、松明や家の中から溢れる僅かな光しかない村だ。

 しかし今日は広場の高い位置からランタンが多く吊るされ、広場を明るく照らしている。


 ユーイチは周りを見渡すと、広場に並べられたテーブルは規則正しく並べられており、オシャレなカバーが掛けられて、セッティングがされた席には多くの村人達が座ってユーイチ達を笑顔で見つめていた。


 近くに居るマモリちゃんが村人達に手を上げて見せると、広場の至る所から音楽が流れ始めた。席についた村人達が演奏を始めてくれたようだ。

 見た事のないギターのような楽器を鳴らし、祝ってくれている。そしてマモリちゃんは子供達に声をかける。


「ミリィちゃん。レオン君。メルちゃん。ラルファ君。レミリアちゃん。この花びらを撒きながら、あちらの席までユーイチさん達を案内してくれる?」


 マモリちゃんは子供達にいつの間にか用意していたのか、色とりどりな花びらが入った籠を子供達に手渡しながら、広場の奥にある一際目立つテーブルを指差して伝える。


「はい。あそこまで行けば良いんですね。」


「うん。わかった!」


 ミリィちゃんとレオン君はにこやかに笑って花びらを撒いて進み始める。


「ラル、レミ。マネして花びらを撒いていけばいいみたいだし、いくよ。」


 メルちゃんは、双子ちゃんに声をかけて進むように促すと、双子ちゃんも笑いながら答える。


「「わかったぁ!!」」


 花びらを小さい手で握ると、一生懸命撒きながら進み始める。


 その姿を見たユーイチとリリアは、2人はお互いに顔を見つめて笑い合うと、同時に声をかける。


「行こうか。奥さん。」


「行こうか。旦那さん。」


 子供達が撒いてくれた花びらの道を、ユーイチとリリアは笑顔で進み、案内された席につく。


 すると、席に着いた2人を見てからグイフ君(村長)が緊張した面持ちで席から立つと、話し始める。各テーブルからグイフ君(村長)の声が聞こえてくるので、マモリちゃんとナノ君の仕事だろう。


「この村にて、神様をお迎え出来た事、村人一同、心より感謝をしています。そして村の仲間のユーイチの奥方となられた方と会えた事を、心より喜んでいます。

 3日間の滞在と聞いておりますので、精一杯のもてなしをさせて頂きます。

 そしてユーイチのお陰で村が守られた事。戦争が終結をもたらしてくれたユーイチに、村の代表として心からの感謝を伝えます。」


 グイフ君(村長)は頑張っている。まぁ堅苦しいのは苦手だけど。そんな事をユーイチは考えて聞いていると、グイフ君(村長)は続ける。


「マモリさんの提案で、この様な席になりましたが、ユーイチの『堅苦しいのは嫌だな』と言う表情があるので、硬い挨拶はこれで終わりにします。皆で今日は食べて呑んで祝おう!!」


 村人達からの『おめでとう!!』や『平和をくれてありがとう!!』と声や、一際大きく『アニキ!おめでとうございます!!』と喜んでいるグレッグ達の姿も見えた。


 リリアはその姿を見ながら微笑むと、席から立ち上がり、手をあげる。すると皆からの歓声が止まり、村に静けさが訪れる。いや双子ちゃんだけ『『おめでとぉ!』』と言いながら手を振っている。


「皆の暖かい言葉。この場を借りて感謝を伝える。村人達に限り、メリスリリアと呼ぶ事を許す。

 そして村に滞在している時は、神としてではなく、ユーイチの妻として過ごす為、村人達に限り、普段通りの会話を許す。これは神ではなくユーイチの妻として見てもらう為の宣言である。」


 村人達から更に大きな歓声が上がり、『メリスリリア様!結婚おめでとうございます!』と声が上がった。

 そこから村人達は大いに盛り上がった。広場の一角には、村人達が家で作って持参した普段食べれない魔獣の肉や、何もない空間から現れる、見たことのない食べ物を、マモリちゃんが食べながら説明をしている。


 そして時間が経つと、ユーイチ達に挨拶する為、村人達が順番にユーイチ達の元へ挨拶に来る。

 緊張した姿のグイフ君達や、相変わらず厳つい顔のゴワイル。笑顔のクリミアちゃん。そして何故か緊張した顔付きのジルさん。

 よく見るとガクガク震えているので、理由を尋ねると、姿をお婆さんの姿からエルフの姿に戻してから祝いの言葉を伝えてくる。ジルさんは、強張らせた表情で村人達に頭を下げて伝える。『この国で普通に暮らす為、そして襲われないように姿を変えて、村のみんなを騙してました。』と。


 それを聞いた村人達は、困った表情で周りを見渡しながら話し合い始める。どうしたんだ?


「お前が言ってやれよ。」


「いや、お前が言ってやれば?」


 そんな会話をしていると、次にユーイチ達に挨拶をする為に並んでいた、宿屋の娘であるアリアちゃんが、ジルさんに笑顔で話しかける。


「ウチでおさけをのむと、いっつもよっぱらっちゃって、キレイなエルフになってるよ?みんな知ってるよ?ナイショにしてあげようって言ってたから、もう言っていいんだよね?」


 そんな事を笑顔で言われ、明らかにショックな顔をしていたが、ジルさんは黙って席に戻ると、周りから慰められているのが見えて、少し笑えたユーイチ。

 そんなハプニングもあったが、その後も村人達の皆と話したり、商業ギルドのセルスがやたらと丁寧な挨拶に来たりしていた。そこでマモリちゃんから連絡が来る。


(村人ではないので、名前呼びが許されてないせいですね。)


(確かに、そうだよな。)


 マモリちゃんとの内緒話しをしたりしつつ、対応をしていると、横に座っているリリアに笑顔で伝えられる。


「この村は良い村ね。面倒な事が少なくて、正直助かる。」


 神様モードでセルスに対応していたせいか、話し方も固くなっているようだ。その事を気にしないでユーイチは伝える。


「ここは良い村だろ?異世界(ここ)に来れて良かったのは、こんな村の近くに最初来れたのが幸せの1つだと思う。」


「リエラに感謝ね。」


 そんな会話をしていると、マモリちゃんが訪れる。


「ユーイチさん。喜んでくれたでしょうか?」


 ユーイチは苦笑しながらも答える。


「本当にビックリした。でも村のみんなから祝ってもらえたし、リリアをみんなに紹介出来たのは本当に嬉しかった。みんなありがとうね。」


 その言葉を聞いたマモリちゃんは、花の咲いたような笑顔で喜ぶ。横に居たナノ君も、頬を赤く染めながらユーイチに伝える。


「僕も頑張った。ユーイチ達。喜ばせたくて。頑張った。」


「ナノ君もありがとうね。2人が居たからこそ、俺は新しく家族や友人達に恵まれる事になった。本当にありがとうね。」


 リリアも2人を笑顔で見つめながら伝える。


「確かに2人のおかげで、ユーイチが今の幸せを迎える事が出来た。マモリちゃん。ナノ君。ありがとう。」


 美人な嫁さんと、姉妹とも言えるほどリリアに似ているマモリちゃん。そして普段より表情が豊かで笑顔なナノ君。眼福だなぁ。と思いつつ3人を眺めているユーイチ。


「ユーイチさん。リリアさんに女性同士の内緒の話しをしたいのですが、宜しいですか?」


 今日はやたらと内緒だったり、サプライズの好きなマモリちゃんだ。


「もちろん。それじゃ俺はみんなの食事を持ってこようかな。ナノ君はどうする?」


 ユーイチは席を立ちながらナノ君に尋ねると、ユーイチを見上げながら答える。


「僕も行く。今日は色々と、用意したんだ。」


「それじゃ、リリアの分も美味しそうなのを持ってくるから、話しててくれるか?」


 リリアは微笑みながら答える。


「ユーイチに任せるよ。」


 ユーイチは、ナノ君の手を繋ぎながら食事の置かれているテーブルへと向かう。バイキング形式になっているようで、ユーイチの見慣れた日本の食事や、酒などが文字通り『湧き出ている。』それに驚きつつも、村人達は珍しい食事や酒を楽しんでいるようだ。


 ユーイチとナノ君はテーブルの近くに行くと、テーブルに置かれたスマホから、電子音で食べ物の説明が流れているようだ。


「ナノ君。随分と奮発したね。」


「日本の結婚式は、盛大だって、マモリちゃんが言ってた。」


 微妙にバイキングやら、結婚式が混ざっているが、楽しんで貰っているようなので、良しとする。

 女性や子供達は珍しいケーキやフルーツの場所に多く、男性は酒や肉に夢中なようだ。

 色々な種類をお皿に載せていると、ジルさんが顔を赤らめながら近づいて来た。


「ユーイチ!貴方だって私の事を知っていて黙っていたんでしょう!」


 酒臭い息をしながら聞いてくるジルさん。契約までしてるんだから、知ってるに決まってるのに。そんな事をユーイチが考えていると、ジルさんがモジモジし始めた。


「ねぇユーイチ。みんなが私の事を思ってくれて黙っていてくれたりするのは嬉しいのよ?でも騙されてたみたいで良い気分じゃないわ。」


「それはみんなの優しさですから、『ありがとう。これからもよろしく。』と言えば良いんですよ。」


 その事を伝えると、ジルさんは照れた表情でユーイチに伝えてくる。


「そうよね。私だって村の一員ですもん。ちゃんとお礼くらい言えるわ!ありがとね。ユーイチ!」


 満足したのか、ジルさんは踵を返すと、酒の置いてあるテーブルへと向かう。


「今日はみんな呑むわよ!私だってちゃんと村の一員なんだから!」


 相変わらず酔っ払うと賑やかなジルさんだ。そんな事を考えていると、広場の全てのテーブルから、電子音で音声が流れ出す。


「ただ今、メリスリリアさんとの内緒話しをしていますので、村人の皆さん、ユーイチさんは近寄らないようお願いします。」


 リリア達の方へ振り返ると、顔を真っ赤にさせたリリアと、笑顔のマモリちゃん。何を話しているんだ?そんな事を考えつつ、お皿に食べ物を載せていると、ナノ君が教えてくれる。


「僕がリリアさんの、食事を運んで、おくね。ユーイチは、グレッグ達のテーブルで、食べててくれる?」


 まだまだサプライズが続くようだ。まぁありがたいし、2人も楽しんでいるようだ。


「それじゃナノ君。お願いするね。」


 リリア用に準備していたお皿をナノ君に渡すと、ユーイチはワクワクしながらグレッグ達の元へ向かう事にした。楽しい夜はまだまだこれからのようだ。



気楽に楽しく書かせてもらいました( ^ω^ )

ジルさんが最初から、村人達にバレバレだというネタが書けて満足です(笑)当初からネタ枠なんですよ(笑)

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