11話 今日は厄日に決まってる!!
前書きのネタが無くなってしまった...暴走する元教皇がいけないんだ!考えてないんだぞ!普通に町に行くはずだったのに!!
食事もして気力を養ったユーイチ。さて、子供達にも魔獣を見せてみるか。普段見ないからな。
「みんな。門の所で俺が倒した魔獣を解体してるんだけど、見に行かないか?」
子供達は興味があるようだ。
「それじゃレインコートを着て出発だ。マモリちゃん。ナノ君も行くだろ?」
「はい。先ほど、ドラゴンの肉がおいしいと聞きましたので、是非とも行こうかと。」
「美味しい。正義。」
やる気なマモリちゃんとナノ君。肉が欲しかったらまずは解体の手伝いだからね。全員分のレインコートを出してから、みんなで手を繋いで行く事に。そしてレオン君が見つけてしまった。
「じゃーんぶ。」
パシャ。水が跳ねる。だが足は濡れない。
雨がレインコートにぶつかる音を聞きながら、ミリィちゃん以外が水溜りにジャンプして入ろうとする。長靴があると濡れないのが嬉しいらしい。
門の近くに歩いて行くと村人達が集まっている。村の外の木には、狩ったドラゴンや白虎が逆さ釣りになって血抜きされていた。ホラーだ。
「凄いですね。みんなユーイチ兄さんが倒したんですか?」
「すごいな。ユーイチ兄ちゃん。」
「おおきいねぇ〜。」
「「しゅごお〜。」」
子供達は怖くないのだろうか?そんな事を考えながら歩いていると、村人達がユーイチを見つける。
すると、拍手して迎えてくれる。恥ずかしいから辞めて欲しいです。
「村長。作業を押し付けてしまいすみませんでした。今から作業に入ります。どこに混ざれば良いですか?」
「ユーイチ。これだけ魔獣を狩ってくれてるんだから、休んでいいんだぞ?」
「色んな意味で疲れてますが、身体は動くので大丈夫です。それと、相手が魔法でザクザクと木を切り倒してきたんで、その木も運びますね。」
「そんな敵も居たんだな。怪我はしてないのか?無理しちゃダメだぞ?」
グイフ君が心配そうに見つめる。ユーイチは笑顔で答える。
「大丈夫ですよ。こう見えても強いですから。」
力瘤を作るが、残念ながら筋肉質ではない。ゴワイルの様なムキムキになりたい。グイフ君!笑う所じゃないぞ!
とりあえず血抜きをされるまで待機らしい。みんなが木の下で雨宿りして喋っている。
ジル婆だけ、ドラゴンの血をせっせと集めている。
「ジルさん。お久しぶりです。何か手伝いますか?」
「おや、聖人様の英雄様じゃないか。嫁を貰ったらしいじゃないか。おめでとう。」
何故か怒っている。何かしたか?いや、何もしてないぞ。
「前に話したトラブルの関係で色々とありまして、聖人認定されてしまったんですよ。聖人なんて柄じゃないですし、今回は村のみんなを傷つけようとしたモンスター達を倒しただけです。
嫁さんは、こんな俺でも好きだと言ってくれた初めての人でしたので、結婚する事にしました。」
なんかジルさんが下を向いてブツブツ言い始めたぞ?何故か聞いちゃいけない気がする。
「所でドラゴンの血を何かに使うんですか?」
「あぁ。これは薬に使えるのさ。ドラゴンの血には力が宿っているからね。薬草に混ぜて煎じれば上位の薬にもなる。だからポーション作りには最適な材料なのさ。」
ポーション!伝説のポーションだ!!見てみたい!
「ジルさん。ポーションの作っている所を見に行く事は可能ですか?1度も見た事が無いので、是非とも見てみたいんです。」
ジルさんは血を取りながら俺に近づき小声で答える。
「あんた、傷付かないからポーションなんて使わないじゃないの!何したいのよ!」
あらエルフモードのジルさんだ。
「普通に作っている所を見た事ないから、見てみたいんだ。何か見ちゃダメな理由があるなら諦めるけど。あ、それと、美味い酒を星の数ほどの種類を出せるようになったぞ。今度飲むか?」
「あんた!私を酔わせてどうするつもりよ!奥さんを貰ったんでしょ!早速浮気する気なの!ダメよ!」
何言ってるんだコイツは。
「どこかに居るポンコツエルフは、酒を飲むと自分の事を話さないで寝ちゃうから、美味しいお酒は要らないって事で良いですかね?」
「え?私、説明してなかったの?」
「ええ。説明しないでずっと愚痴を言って、お酒飲んで寝ちゃってましたよ?だから、理由は結局知りません。
正直、どっちでも良いんですよ。理由なんて聞いても聞かなくても。ジルさんはジルさんでしょ?」
また下を向いてブツブツ言い始めたぞ。やはりポンコツエルフだ。
(ユーイチさん。行商人と商業ギルドの人間が来ました。あと少しで見えてきます。)
(やっぱり来ちゃった?来なくていいんだけどなぁ。まぁ何回も来られるのも面倒だし、済ませるか。)
「ジルさん。厄介なお客さんが来そうなので、また後で来ますね。」
ユーイチはジルさんを置いて、門の外へ歩いていく。マモリちゃん情報では、門から離れた場所で荷馬車3台と冒険者達が騒いでいるらしい。
(何言ってるの?アイツら。)
(音声と映像を流します。)
荷馬車に向かって全身鎧の30代の男が訴えている。
「いいか!いくらアンタらが俺らの雇い主で、契約があっても、あの村の外に立てかけられてる魔獣1匹すら俺らじゃ倒せないんだ!
それが数十匹も木にぶら下げているような異常事態の村に行くから、護衛をしろなんて無理な相談だ!」
ユーイチは想像してみた。この村は村の入り口は多少の平原になっており、後ろは森だ。その森部分に広範囲に巨大な魔獣が何十匹もぶら下がって、血を垂らしている。
うん。冒険者達の意見は正しい。ユーイチはさっさと荷馬車に近づく事にする。
「おーーい。村の者だ。あの魔獣の説明をしてもいいか?」
気付いてなかったのか?警戒していた弓使いの女がいきなり矢を撃ってきやがった。あんにゃろう。片手で掴んで止める。
「馬鹿野郎!いきなり矢なんか撃ってくるんじゃねぇ!!」
なんか矢に文字が刻まれているのが見えたが、良く読めない。パイっと捨てる。
瞬時に反応して、大楯を持ったヤツが前に出てくる。後ろにいる弓使いが弓を構え、呪文を唱えるヤツまでいやがる。
(ユーイチさん。戦闘対象に見られてます。)
わかってるよ!全力で走って近づき、大楯を構えてる金属鎧の野郎に蹴りを入れて吹き飛ばす。ワザと後ろの呪文を唱えてるフードを被ったヤツにぶつけておいた。
「グフェ!」
なんか潰れた音が聞こえたが気にしない。弓使いの女が至近距離から矢を撃ってきたが、また矢を捕まえる。そして、次は弓使いの女の首を掴んで持ち上げる。
「落ち着けと言ってるだろう。次に攻撃してきたら、ちゃんと殺すぞ?」
弓使いの女を地面に下ろして、弓を奪って遠くに放り投げる。
「お前ら、『状況を説明する』と言う言葉は通じないのか?こっちは魔獣に襲われて撃退したから、急いで解体作業をしているんだ。邪魔しないでくれ。
次に攻撃の意思を見せたら、行商人達も一味だと考えて殲滅するからな。」
大きめの声で伝える。すると急いで荷馬車から20代の男が降りてきた。
「大変申し訳ありません聖人様!私の護衛が無礼を働きました事、心より謝罪させて頂きます。」
雨の降る中、土下座をする若者。
「商人の土下座は信じない事にしてますので、謝罪は受け入れません。コイツらの名前を聞いて、街の冒険者ギルド、商業ギルドに報告します。」
あーめんどくさい。子供達と遊びたい。リリアとイチャイチャしたい。早く肉を解体しなきゃ。こいつら邪魔!と考えつつ対応する。
それに、殺そうとした事を許してね。間違いだから。謝るよ。って事だろ?
それで世の中が『うん!』なんて言って許さないだろう。警察に通報するわ!
(マモリちゃん。どうしたら良いと思う?)
(面倒だと感じたら、抱え込まなければ良いんですよ。実害は無いですし。)
雨に濡れているが、何かが晴れた気がした。そうだよ。背追い込まなくていいじゃないか。無視すればいいんだ。
「村長にも報告します。私は貴方達に興味も有りませんし、個人的に関わりませんので、好きにしてください。話しかけないでください。
冒険者に関しては、襲い掛かってきてるんですよね。まぁ面倒ですし、脅すだけ脅しておきますか。おい馬鹿弓使い。倒れてる2人に言っておけ。次に村人や俺に襲い掛かってきたら、容赦なく殺すぞ。」
「聖人様!お許し下さい!聖人様!!」
なんか騒いでるけど知らん。ユーイチは放って門に行くと、グイフ君に報告する。
「村長。事情を話そうとしたら冒険者に襲われました。殺さないように撃退して、文句言っておきました。
『聖人様!お許し下さい!』と言ってましたが、個人的に許さない。謝罪を受け入れない。俺に関わるな。と言って帰って来ました。
村人なので、後は村長の指示に従います。」
グイフ君はため息を吐きながら話す。
「ユーイチ。俺はただの新人の村長だよ?なんか厄介な事になりそうなんだけど。」
うん。そうだと思う。だけど俺は村人だから。君は村長だから。
「村長。頑張ってください!何かある時には力を貸しますので言ってください。暴力とか暴力とか料理とか。」
にこやかに笑いながら言っておいた。さて、雨も止んで来たし、みんなの所に行こう。
ユーイチの頭の中。
子供達と遊びたい(4割)リリアとイチャイチャしたい(4割)ドラゴンの肉は美味いのかな?(1割)大きいユーイチはいつまで荷物運びする事になるのかな?(1割)です。




