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ナノマシンはご飯がお好き。〜あと少しで世界を滅ぼせそうだったんですが、異世界で人間の世話をする事になりました〜  作者: チャールスJ
第2章

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10話 雨時々晴れ、所により血の雨?

巨大ロボは憧れがありますよね!

 マモリちゃんとナノ君がフレンチトーストを大量に生産していく。そして泣いていた子供達がもう笑っていた。


「「おいちぃね〜。」」


「ユーイチ兄ちゃん!これもうまいから、たべて!」


 メルが笑顔でフォークで刺したフレンチトーストを俺に差し出す。蜂蜜が垂れているのに気がついて欲しい。


「ほら早く!たれちゃったぞ!」


 責任は俺なのね。と笑いながら口を開けると、フレンチトーストの卵や砂糖の甘さ。蜂蜜の甘さ。トッピングはイチゴの甘酸っぱさ。全部が甘い。


「美味しいね。みんなお昼ご飯は食べれるようにほどほどにするんだよ?」


「「「「はーーーい。」」」」


 ちなみにミリィちゃんはまだ抱きついてグズグズ言ってる。俺はマモリちゃんから貰ったフレンチトーストを、片手で器用にフォークで一口大にカットすると、ミリィちゃんに差し出す。


「ミリィちゃんも食べてごらん?はい。あーん。」


 ミリィちゃんは顔を赤くしながらも、口を開けて食べる。


「美味しい?」


 無言で頷く。そしてまた口を開ける。ユーイチはフレンチトーストを一口大にカットしてミリィちゃんの口に入れる。


「私にも食べさせてくれないんですか?ユーイチ。」


 子供達に挟まれて、先ほど現れたリリアもフレンチトーストを食べている。


「子供達を泣かせてしまったんだから、待って貰わないと。『今は仲良く甘いのを食べよう。話しは後だな。』」


 リリアは普段の笑顔でなく、初めに会った頃の表情で微笑む。


「ええ。理由を尋ねたいのでしょう?後で答えましょう。」


 神様モードだなこの顔は。そんな事を考えつつ、メルにも食べさせたりしている。


「マモリちゃん?ナノ君?なんでメルちゃんの後ろに並んで、俺にあーんさせる順番を待ってるの?」


「味が変わるのです。その検討ですね。」


「僕も。あーん。したい。されたい。」


 順番に食べさせたり、食べたりしつつミリィちゃんも落ち着いたのか、膝の上から降りていく。顔を赤くしたまま下を向いて、少し離れて座ってる。


「ナノ君。片付けをお願いしてもいい?」


「平気。コーヒー。飲む?」


「ありがとう。でもリリアに聞きたい事があるから、ちょっとテントに行ってくるね。みんなもテントで大事な話しをしてくるから、待っててね。」


 みんなの頭を撫でてから、外のテントにリリアを誘う。


「リリア。傘がないんだけど、レインコートでも平気か?」


「私は雨に濡れないから大丈夫。では行こうか。ユーイチ。」


 ユーイチはレインコートを着て。リリアはそのまま外に歩いて、横にあるテントへと向かう。確かにリリアには雨が触れていない。

 神様モードなリリアっぽいので、奥の席を譲って座ってから、ナノ君にコーヒーをお願いする。お互いにミルク多めの砂糖3杯だ。


「ユーイチ。何が聞きたい?」


「聞きたい事は何個か。あの場で言った意味の確認をしたい。3人が言った言葉だ。『神の名の下に。ユーイチを守護し、他の束縛を禁ずる。』はどう言う意味なんだ?」


「その通りの意味だよ。ユーイチを守護し、他の権力からの束縛を禁ずる。3人の場合だと、人族、魔族、神族からの束縛を禁じている。契約で不当な事は縛らないようになっている。そして君に災いが降りかかる時には、神の力を行使すると言う事さ。」


「さっきの場面では行使されないと?」


「ああ。必要無いだろう。君を殺す事は出来ないし、束縛する事もなかった。相手が殺そうとしてきていたけどね。それに神の加護を与えられている『2人』に被害が行く事も無いからね。何もしないさ。」


 あぁ。甘ったれるな。と言う事か。


(マモリちゃん。顔に来る痛みの再現を100%にして。)


(了解しました。)


 ユーイチは右手で全力で自分の顔に拳を叩き込む。痛さで何もわからない。のたうち回りたい。だけどリリアの前だ。かっこ悪い事は出来ない。

 時間が経ち、なんとか会話が出来る。


「リリア。ごめんな。馬鹿な質問をして。馬鹿な事を言ってる時は普通に文句を言ってくれ。神様としてではなく、嫁さんとして。」


 表情が普段のリリアに戻る。


「わかったわ。ユーイチ。流石にそこまで叩かないから安心して頂戴。神様はみんなを救う事は出来ないの。みんなが生きていて、争っても大切に思うから。生きるって事は戦う事でも有るし、弱肉強食でもあるから。」


 加護は守ってくれる。だが、村人達は違う。そこは俺が守りたいと考えてる所なんだから、俺が頑張らなきゃいけない。


「所で、リエラはいきなりで暴走してるわけじゃ無いよな?簡単に伝言を頼んでみたけど、落ち着くのかな?」


「知ってるわ。守護してるって事は見守ってるって事だし、リアラもこの状況と貴方の言葉も聞いてるはずよ。

 きっと今頃はパニックになってるでしょうね。まぁタナティウスもリエラの所に行ってるでしょうし、大丈夫でしょ。」


「それと、荷運びをしている俺なんだけど、聞かれたらなんて言えばいいと思う?」


「貴方自体が『神具』なんだから、神の力でも良いわよ。悪さをする訳では無いのだから。」


 巨大ロボ(ユーイチ)を作って走ったり、モンスターと1回くらいは戦ってるのを見てみたい。後は荷運び?あれ?20分で飽きる気がする。余りに使い道が無いな。悪さをする意味が無いし。


「それは大丈夫。契約をするか?」


 リリアは笑いながら答える。


「契約の神の前で、契約を求めるのも不思議よね。良いわよ別に。悪さをする気がないんだから。今は神じゃなくて妻のリリアなんだから。」


 うん。こっちの顔のリリアの方が美人だと思えるし、綺麗だな。


「うん。こっちの顔のリリアの方が美人だと思えるし、綺麗だな。」


 顔を急に赤くするリリア。


「いきなり何言うのよ。恥ずかしいじゃない!」


 あれ?口に出してたか。まぁ素直な気持ちだ。


「嘘は言ってないぞ。素直に言ってしまっただけだ。」


「ほら、また子供達がぐずりそうだから戻るわよ。そして私は『食事の時に貴方の元に来れる。』契約を自分にしているから、他で声をかけても来れないわ。忘れずに覚えておいて頂戴。さっきみたいに呼ばれても行けないんだから。」


 そうか。何かあるんだな。覚えておこう。そんな事を考えながら、森の中のユーイチは、王女様達に道具や材料の開け方や使い方を説明してから別れた。

 ユーイチ(銀の鎧)は村に着くと、門の前に白虎を置こうとする。だが、ゴワイルから声がかかる。


「待ってくれ。血抜きをしないといけないから、せめて木にぶら下げていってくれ。」


(そうか。血抜きをしないと臭くて食べれないと言うからな。)


 ユーイチ(銀の鎧)は、運んで来た1匹づつを、太い木に絡みつける様にして白虎をおく。この位置なら首とかに手が届くだろう。地面に文字を書いておく。


 《下ろす時に声をかけてくれれば、門の近くに下ろす。周りに獣は居ない。安心しろ。》


 ユーイチ(銀の鎧)は次の魔獣を取りに行く事にする。それを後ろから村人達が会話をしている。


「な、なぁ。アレがユーイチさんの言ってた『銀の鎧』か?4エム近い大きさの魔獣を3匹も担ぎながら、木を蹴り倒して進んで来たぞ?」


「だけど、ユーイチさんの言っていた通り、門の前に置いてあったし、ゴワイルさんの言ってた事を理解していたから、平気なんじゃないのか?」


 高見台から見ていた村人達が、話しながらユーイチ(銀の鎧)を見送る。そして魔獣に近づくとまた慌てる事になる。


「なぁ。この魔獣は寝てる訳じゃないよな?どこも傷が無いぞ?死んでるんだよな?本当に。」


 そんな所に走ってくるメリッサ達。


「これですか!ユーイチさんが倒したって言う魔獣は!やったわ!!本当に綺麗な状態!!これは高値で売れるわ!!」


「さすがアニキ!ヤバイっす!最強っす!マジ最強っす!」


 グレッグとメリッサは抱き合って喜ぶ!バルは驚いた表情をしながら白虎に近づく。


「これ、キングタイガーと呼ばれる魔獣の純血種ですよ...。冒険者ギルドの名簿で見た事あります。売れるのが爪と牙、毛皮と心臓に魔玉が有るらしいです。実物は初めて見ました。かなりの高値になりますよ。この1体だけでも。」


 ざわめく村人達を村長のグイフ君が皆に声をかける。


「驚いていても解体は終わらないから、みんなで作業を始めよう!貯蔵庫から飯も出して村人総出で作業をするぞ!」


 村人達は集まると、ゴワイルとクリミアちゃん指示で血抜きを始めたり、魔獣を解体の準備を始める。メリッサが村長に声をかけ説明をする。

 簡単な予想金額を聞いて、グイフ君は目を見開くと独り言を呟く。


「また親父に相談だ...俺、村長に向いてないのかな?」


「村長。ユーイチさんからの伝言です。運んで来た銀の鎧は、町までの運搬に使えるらしいので、売り物として解体しない1匹をそのまま残しておいてください。その方が高値で売れると思います。」


 雨の中、バタバタした日中を村人達は過ごす。そして村人達は思う。『どの位の量が運ばれてくるのか』と。

 銀の鎧(ユーイチ)は次々と白虎を運んでは木にぶら下げ、次はドラゴンを運んでは木にぶら下げていく。

 バルは村人に伝える。『ドラゴンは血も売れるらしい。村に薬師がいるなら相談するべきだ。そしてドラゴンの肉は高級食材として高値が付いている。売り切れないから食べるしかない。』と。」


 村人はジル婆の所に走る。『ジル婆は薬も使っていたはずだ!』と。


 森の中のユーイチ(銀の鎧)はせっせとドラゴンを運び、家の中のユーイチはせっせと子供達と食事をして、ご機嫌を取るのであった。

ドラゴンの血を使ったポーションも憧れがありますよね!

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