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暗殺実行

「……結局なんだったんだ?」

島民がよく使う食堂で魚のフライと黒パンを挟んだ物を船を見張りながら食べる。

あの跡、二人がカルメニィを運び、暇になったので、ここの名物の魚料理を食べて時間を潰している。

(……お、あの船に勇者たちは乗り込んでいるな。)

白い髪のオッドアイの少女が黒い髪の少女と一緒に話ながら船に乗っているのを見て船を確認する。

となると、あれが勇者たちの船か。てか、白亜に友達出来たんだ。ちょっと嬉しいな。

人の出入りはそこまでだが、やっぱり警護が厳しいか……。

今回のターゲットは殺せればそれで良しだからこのタイミングで殺した方が良いか……?その場合、死体処理をどうすれば……。

(よし、思い付いた。)

考えをまとめて剣を持って食堂を出る。

さて……暗殺しに行くか。

「よっと、シェンショウジン。」

港の近くにある倉庫に人影や気配がない事を確認し、海の中にシェンショウジンを召喚する。

さて、ここから時間との勝負だ。

「んぐ……。」

シェンショウジンに乗り、そのまま海の中に潜り、壁沿いに進んでいく。

壁沿いに進めば陸地からは見えないし、警備をしている兵士どもは陸しか見ていない。だれも、海底から来ることを予想していない。

そこが盲点だ。

「よっと。」

そのまま船が影になっている場所で上昇する。

その際に、鏡を幾つか召喚して光を歪めて俺の姿を隠す。これは、光の反射を応用した物だが……自分から見えないのはちょっと恐いな。

「よし。」

「ふむ……。」

甲板に上がると、すぐ近くで鯖徒がのんびりと本を読んでいた。

こいつ、既に死神の鎌が首もとに来ているのに……いや、戦闘向けじゃない以上そう言った感覚に鈍いのか。

だが、好都合。ここには俺とお前以外に誰もいない。

「がっ!?」

なら、さっさと殺させてもらう。

シェンショウジンに乗ったまま加速し、首を掴んでそのまま海の中に引き込む。

まずは、こいつから殺させて貰う。

「ごぼっ……。」

海底でそのまま首を絞め続けると、鯖徒からあっさりと力が無くなった。

死んだ……のか。それなら上々。さっさと次のターゲットを殺しにいくか。だが、甲板から上がるのは……この体の水滴の事もあるし、これ以上使うのは無理そうだな。ガスが発生するまでの間の時間稼ぎにつかえるよう、細工して、と……。

(よし、船底から入るか。)

船底まで移動し、掌サイズのシェンショウジンから光を放出し、船底の板の一枚を四角く外して同じサイズのシェンショウジンを召喚して嵌めて簡易的に閉じる。

出るために必要だからな。

「バイバーイ。」

貨物室と思われる場所から顔を出すと、ちょうど黒髪の青い目の少女が友達と別れていた。

彼女は……よし、瑠花だ。彼女はスキルの影響で目が変色しているんだ。因みに、スキルの影響で目の色や髪の色が変化している奴は普通にいる。

「がっ!?」

扉の前を通ったところで扉を開けて貨物室にあったロープを首にかけ、そのまま貨物室に引きずりこむ。

わざわざ、人の目につきそうな場所で人は殺さない。絞殺と言う方法で殺す場合少し時間がかかるからな。

「がっ……あっ……。」

最初は首筋に爪を立てて気道を確保しようとしていたが、だんだんと力が抜けていき、最終的に目を開いたまま絶命する。

これで、二人。取り敢えず使えそうな物を剥ぎ取って麻袋に積めて……それと、大きめな石も積めておこう。

「後は……よし、これを使おう。」

瑠花から剥ぎ取った針にバックから取り出した試験管に入った毒薬を筆で塗る。

さて、これで毒針の完成だ。

「瑠花ー、どこー?」

この声は……乾か。ちょうどいい。死んで貰う。

「ッ!?」

扉から手を出して首筋に毒針を刺すと乾の体がビクンと跳ねたかと思うと、そのまま力無く倒れこむ。

これで、三人。俺にたどり着きかねない三人を殺すことが出来た。

後は、死体の処理をしてそのまま麻袋に積めて、海にポイ。俺もシェンショウジンを外してそのまま帰ろ。

これで勇者たちは残り二十七人。まだまだ目的には遠い。

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