禁断の裏奥義
「会社でこの技をやると、凄く怒られるからだ」
「そ、そうだったのか…」
「すみません…興味がなくなりました」
「な、なぜ怒られねばならんのだ?戦う為の訓練ではないのか?」
「いや、そうなんだがな…同僚の山本さんが、この技を練習しているときに偶々ビルのオーナーが来てしまってな、驚いた山本さんの手元が狂って帽子がオーナーの目を直撃してしまったのだ」
「そんな事が…」
「ああ、それ以来この技は禁断の裏奥義になってしまった…そして山本さんは異動になった」
「なるほど…しかし川越流警備術と言うのは凄いのだな?」
「まあな」
「いま世界中のデータベースを検索してみたが全くヒットしなかったぞ」
「フッ川越流警備術は一子相伝の技だからな」
「そうなのか?では、師匠の川越とやらを倒さねばならんのか?」
「え?いや…まあ、いずれはそうなるのかな?」
「そうか、教えて欲しかったのだが、一子相伝では教えてもらえんな」
「うん、まあ、その内に気が向いたら教えてやる」
「本当か?」
「ああ…」
「タンサ様、あまり洋一様の言うことを真に受けない方が良いかと…」
「なんでじゃ?」
「その…洋一様は特殊な方ですので」
「そうか!やはり洋一は特別な存在なんじゃな!」
「え、ええ…まあ、バ…いや、純粋と言うか何というか、そう言う意味ではピュアな思いが必要なアイエナジーを集めるには最適な契約者とも言えますね」
「やはり私の目に狂いはなかったな!」
「そ、そうですね。」
「そう言えば、さっき言ってた飛燕と言う技は裏奥義ではないのか?」
「ああ、怒られたのはあくまでも啄木鳥だからな、大丈夫だと思う」
「すみません…洋一様と話していると私のAIが動作不良を起こしそうになるので、あちらの方の処理をしてきて宜しいでしょうか?」
「うむ、洋一は私達にも計りしれない存在と言うことじゃ!」
トナカイはそうですねと言って、さっきのロン毛野郎に話しかけて髪の毛を掴んで無理矢理に校舎の方に連れ去っていった。
その時にその様子を撮影しようとしていたスマホや携帯から次々に火花が散って、ちょっとした騒ぎになっていた。




