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チートを貰ったが、異世界では……。  作者: 月詠 秋水
第1章 旅立ち、そして襲い来る困難
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第8話 新設!新しい盗賊団

盗賊になると決意し、国王ツァイにその旨を全て話す。最初はどうしようかと悩んではいたものの、雪咲が提示した条件に仕方なく折れる。


そして、決して人間を襲わないという条件を追加で取り付けたのであった。


ツァイから支度金を貰い街に繰り出す雪咲、しかし異世界から来て服装が制服のままだと思った雪咲はすぐさま服屋へと駆け込む。


そして長らく悩んだ末に購入したのは、全身を覆い隠すことの出来る魔法のローブだった。


中に着る服とかを買ったら、支度金が半分くらいになってしまった。仕方なく街を出てみると、少し遠くの方に村が見えた。その村目掛け実験しようと足に力を込め地面を蹴ると、もはや光速を超えているんじゃ無いかと思える程の速度で移動していた。


気を取り直し村に入ると、偶然にも盗賊団に襲われ村は大変なことになっていた。


そして村にいる盗賊団を気絶させ馬車の方を見てみると、袋詰にされて拘束されている魔族の少女……ユリナが飛び出してくる。


無事ユリナを助けた雪咲、だが自分を男だと言い張る雪咲に魔法を使って見せたのだが……?!

「ちょっと待って……」


魔族の少女ユリナが見せた雪咲の姿に、当の本人が一番驚いていた。無理もないだろう、今までずっと髪が伸びただけと思っていたのだから。


「嘘……だろ?」


自分が思っていた以上に、女性に近い見た目だった。髪が長く伸びているだけではなく、目元辺りや身体つきなど……何処をどう見ても、女性にしか見えなかった。


「まさか……」


刹那、今までの出来事をほぼ思い返していた。出会ってきた人達の視線がおかしく感じたのは、この見た目のせいでもあったのだ。そう考え納得すると、大きくため息を付きながら項垂れる。


ユリナは少し悪いことをしてしまったのかと思い、魔法を止めた。そして落ち込む雪咲に、静かにそっと寄り添う。すると、縛った盗賊団のリーダーらしき大男が目を覚ます。


「ん……?」


両手足を縛られていることに気付かない大男は、無理に立ち上がろうとしてすっ転び顔面を地面に打ち付ける。その様子を近くで見ていた雪咲は、不覚にもクスリと笑ってしまう。その声に反応したのか、大男が雪咲を睨んでくる。


「てめぇ、今見たのは忘れろ」


「ごめん、無理かも」


少し恥ずかしそうに唸りながら言い放つ大男に、間髪入れずに拒否の言葉を返す。


「ぐっ……」


地面に伏し、そのまま動かなくなってしまった……否、動けなくなってしまったのだ。先程雪咲に入れられた一撃が相当重かったのか、少し動くだけでもかなりの激痛が走る。


「やった本人が言うのも何だけど、あまり動くな。暫くは動けない様に、ちょっと強めに打ち込んである」


さらっと心配している風な言葉が出て来るが、勿論嘘だ。本当はそこまで打ち込むつもりはなく、凄く手加減をした結果がこうなってしまった。


服の襟を掴み、大男を壁にもたれかけさせて座らせる。


「っ……お前は、何がしたい……?」


苦しそうに言葉を吐く男の声を無視し、雪咲はスキルを使用した。


……スキル”鑑定”


心でそう唱えると、雪咲の目の前に大男のステータスウィンドウが現れた。


グラン


種族:人間


年:23


レベル:15


職:盗賊


これ以上は、目を通さなかった。すっとステータスウィンドゥを閉じ、男に自己紹介をする。


「俺は風間 雪咲、通りすがりの盗賊だ。この街に来たのは偶然だよ」


「……俺はグランだ」


グランは名前だけ言うと、それ以上は口を固く閉ざしてしまう。何を聞いても、沈黙しか返ってこなくなった。だから雪咲は、言いたい事を言うだけにした。


「俺が盗賊を初めたのは今日、だから仲間が一人として居なくてな……グラン、お前はもし俺がスカウトしたら入らないか?」


「……?」


「俺が作る盗賊団」


その答えに、グランは呆けてしまう。


「盗賊団と言っても、狙うのは人間じゃない。モンスターだけだ」


「はっ、お断りだ。そんなの傭兵と変わらねーじゃねえか」


「確かにね……まぁ、気が変わったらでいいからさ」


微笑みながらグランに背を向け、村の出入り口へ歩きだす。


「ねぇ、私は入っていい……?」


ユリナは、歩いている雪咲に近寄り声をかける。


「んー……」


考えながら歩いている最中、妙な物音が聞こえてきた。まるでとても重い巨大物質が、こちら目掛けて歩いてきているかのように。


「………?」


耳を澄ませ気配を研ぎすませた瞬間、村のすぐ近くに巨大な生命反応を感知した。ユリナを物陰に避難させてからすぐさまそこへ向かうと、魔物とは思えぬほどの巨大な鳥が居た。


おいおい、デカ過ぎだろ……


その鳥の魔物は鳥と言うにはあまりにも大きく、羽ばたいた時の風圧はまるで台風の時の暴風そのものだった。


「っ……」


あまりにも強烈な暴風に目を閉じ踏ん張っている、やがて風は止み目を開けると……先程まで居た鳥の魔物は忽然と姿を消していた。まさかとは思い上空を見上げていると、円を描くように村の上空を飛行している事が分かった。


雪咲は急いで村の中へ戻ると、グランは地を這いずりながら逃げようとしていた。


「こんな所で……っ!」


村の中央を少し過ぎた瞬間、あの鳥の魔物はグランに向けて急降下を初めた。


「……!!」


雪咲は思い出す、鳥の食べ物を。


そうだ、もしあれが鳥なら……恐らく食べるのは虫だ!


おおかた、地を這っているグランの姿が芋虫にでも見えたのだろう。鳥の魔物は鋭利な爪をグランに向け、狙いを定め急降下してくる。


あと少しでグランの頭を爪が貫こうとした瞬間、猛烈な速度で迫っていた爪が急に動かなくなった。驚きその止まった原因を見てみると、雪咲が横から鳥の魔物の爪を素手で掴んで止めていたのだ。


「……………!!!!」


鳥の魔物は大きな雄叫びを上げながら暴れる、しかし雪咲からは決して逃れることは出来ない。


「大丈夫か、グラン」


「……」


グランは呆れて物も言えず、ただただ頷くだけだった。それを見た雪咲はクスッと微笑み、手に力を込めた瞬間鋭利な爪はへし折れた。爪でも痛覚があるのか、鳥の魔物は地面に墜落し藻掻いていた。


「さてと……」


藻掻いている鳥の魔物に歩み寄り、見せた腹の上に乗る。暴れていようが、雪咲はお構いなしに腹の上を歩く。


この羽根……羽というより、まるで鋼鉄みたいに硬いな……。


そう思いながら歩いていくと、鳥の魔物の頭と首がすぐそこにある。雪咲はゆっくりとしゃがみ、藻掻いている鳥の魔物の首を掴んだ。そして力を込めた瞬間……鳥の魔物の頭と胴体は見事に千切れ、村中に魔物の血が降り注いだ。ユリナやグラン達は民家の軒下に隠れ血を浴びずに済んだが、村は血で真っ赤っ赤になってしまった。


「あちゃー……まさに阿鼻叫喚って感じだね」


呑気に笑っていると、グランが少し怯えた声で叫ぶ。


「お、お前は一体何者なんだよ……!Cランク級の魔物を素手で倒すとか、聞いたことがないぞ?!」


Cランク……?


その単語に首を傾げると、グランは更に驚く。


「いいか、魔物にはランクが有る。D~SSと、ランクが上がるに連れてどんどん強くなっていく。その分冒険者たちも比例して、同じランクでなければ倒すことは出来ない!それなのに、今日盗賊になったばかりのお前がどうして……?!」


グランの解説を聞くと、納得したようにあぁ……と呟く。そして鳥の魔物の腹の上から飛び降り、血濡れた地面に着地する。


「さぁ、なんとなくかな」


あははと笑いながら、グランに歩み寄る。そして手を差し伸べ……。


「グラン、今一度聞こう……俺の仲間になってくれ」


グランは暫く考え、そして結論を出す。


「……全く、化物みたいなお前に誘われるとはな……良いだろう、その話乗ってやる!」


その答えを聞き、雪咲は嬉しそうに微笑む。その時グランの顔が少し赤く見えたのは、夕日のせいだろう。

次の話は、明日に投稿いたします。


もはや男の子ではなく、男の娘と言う感じですね。まぁ、それを狙って書いてるのですが……。


そして早速雪咲くん無双入ります……が、そこまでと言うものでもありませんが。

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