第63話 エルティアの長老の家にて
最近、皆様は如何お過ごしでしょうか。
体が弱いせいか、度重なる体調不良に苛まれている秋水です。
皆様も、熱くなってきたからと言って体を冷やし過ぎぬようお気をつけください。(小説関係ないやん)
遂に、エルティアの街へと入りました!
雪咲は門の所に倒れた少女を抱え、門をすり抜けて中に入ってく。エルティアの街の中に入り、辺りを見渡す。家は何処にも見当たらず、上を見上げてみると木の上の所に木造の建物が沢山建っていた。だが全員警戒心剥き出しで、誰一人雪咲達に近付こうという者は居なかった。このままでは埒が明かないので、雪咲の方から歩み寄ることにした。
街の中央部の噴水らしき場所の所まで行くと、杖をついた老人がゆっくりと雪咲達の所へと歩み寄ってくる。後ろには剣を帯刀している若い男が2人、そして担がれている少女の姿を見て、老人の顔色が変わる。
「貴方は……?」
雪咲の問に答える前に、老人は頭を下げる。そして、後ろに居た男2人も同時に頭を下げ始める。
「頼む、儂はどうなっても良い……じゃが、娘だけはどうか……!」
頭を下げている老人は小さく震え、まるで押し潰されそうな恐怖に必死に耐えているかのように見えた。何が何だか分からずに首を傾げていると、アメノウズメが指で肩を優しく突いてきた。そしてそのまま、耳元にそっと顔を近づける。
「雪咲、この人達は恐らくあの場所で出会った旅人と間違っているのでしょう……誤解を解いてあげてください」
「でも、聞く耳持たなそうだし……どうすれば?」
「そうですね……これまでの経緯を説明して差し上げるのはどうでしょうか」
「そうだね……」
雪咲がコホンッと咳払いをすると、老人達はビクビクと視線を上に上げる。
「……取り敢えずこの娘はお返し致しますので、出来ればお話を聞いて欲しいのですが……」
「で、では私の家へ……」
「分かりました、それでは少々お邪魔させていただきますね」
怪訝そうな老人達の後に付いていき、雪咲とアメノウズメとシュリアと少女は老人の家へとお邪魔する。中に入ってみるとかなり広く作られており、通された客室は厳かな雰囲気を漂わせていた。雪咲は家の人に頼んで、少女をゆっくりと出来る場所で寝かせて貰うために家の人に少女をそっと渡す。
客室にそっと座っていると、先程の老人と男達が現れる。老人が雪咲の正面に座ると、男達はお茶を淹れ始める。
「私はこの街の長老を努めている……後ろの二人は護衛じゃ。それで、お話というのは……」
「はい、まず単刀直入に言って……俺は今日此処に来るのは初めてなんですよ」
「なっ……!?しかし、何処からどう見てもあの旅人に……」
「人違いです、取り敢えず俺が何処から来たのかから話す必要がありそうですね」
この後雪咲は、約1時間程の時間を掛けて長老を説得する。流石に異世界から来たことは話せなかったが、話せる限りの事は全て話したつもりだ。アルザース帝国から、今の今までどんな生活をしていたのかも、ぽつりと話し始める。やがて時は過ぎ、雪咲の話が終わると長老含め客室に居た人達は何故か涙を目元に貯めていた。
「……?」
何故泣いているのかと首を傾げる雪咲、それに気付いた長老はそっと涙を拭う。
「……儂の娘と年が近そうなのに、大層苦労しとるんじゃな……」
「……否定出来ないです」
雪咲は若干照れくさそうに苦笑するが、長老の後ろに居た2人の男達は雪咲の所へ来て背中をバンバン叩いていた。
「よく頑張った……!」
「これからも、負けるんじゃないぞ……!」
周りが同情的過ぎて、逆に遠慮してしまいそうになる。だがその時だった、閉まっていた襖がゆっくりと音を立てて開く。そこに立っていたのは、まだ若干寝ぼけている少女だった。
「お父さん、何騒いで……っ!!」
眠気も雪咲を見た瞬間何処かへと吹き飛び、声にならない声を上げてその場でへたり込む。
「な、何で貴方が此処に……!」
「何でって……誤解を解くためだけど?」
2人の会話に、長老は首を傾げる。
「2人共、既に知り合っておったのか?」
「まぁ……矢で討たれただけですが」
「そ、そうよ……なのにいきなり動き出すもの!」
客室に居る誰もが、頭に?を浮かべていた。雪咲が事細かく説明すると、誰もが言葉を失っていた。
次話では、雪咲と少女がトラブルに巻き込まれる……!?
明日から忙しくなるので、更新する時間帯が不安定になってしまいます。
今でも不安定なのですが、もっとです。
ですが投稿は致します!




