「死に神のシュクル」のあらすじ(電撃小説大賞 一次通過)
2017年 第24回電撃小説大賞応募作 一次通過
※本作はGA文庫大賞最終候補の「死に神は『美少女』に限る。」を改稿したものです。
十五歳のクロム・クロナは屍体強奪事件の冤罪を晴らすため犯人たちを待ち伏せするも、逆に殺されそうになる。しかし屍体の振りをしていたある美少女に救われる。
十二年前のエル・トラ孤児院の火災でひとり生き残ってしまったクロム。
自分の運が悪いのは「アルカナの祝福」と呼ばれる洗礼を受けていないためと考え、必要な金を稼ぐためアルバイトを探す。
養父ロゼウスの紹介で向かったある屋敷で命の恩人でもある美少女と再会する。美少女はル・ルーといい、鳩の血社の代表だったのだ。
鳩の血社=葬儀屋で働くため屍体と一晩過ごすという適性試験をクリアしたクロムは、晴れて社員となる。
ル・ルーが「死に神」のアルカナであると知ったクロムは、「力」のアルカナ女将校エリアーデと出会う。エリアーデは「塔」のアルカナ、ルフの葬儀を依頼。
当日、クロムは謎の女に襲われてルフの屍体を奪われてしまう。
倒れたロゼウスを前に慌てるクロムの前にルフが現れる。ロゼウスを助けてくれたルフを祭り会場へと連れて行くが、エリアーデに見つかったことでルフが力を暴走させてしまう。
意識を取り戻したクロムだが、エル・トラの火事で死んだと思われていた「世界」のアルカナ、ディオンによって体を支配されてしまっていた。
ル・ルーの力で、保管されていたディオンの肉体に宿ったクロム。
ひとりで闘うル・ルーを救うため、現世に絶望してよりよい来世へ転生したいと望む信者たちの前に現れ、ディオンの姿で演説を行う。
激昂したディオンと取っ組み合いになり、ル・ルーに死に神の鎌を振るうよう懇願。死に神の鎌によって刈られたクロムとディオンの魂は天国の門へ。
そこで、亡き母ルカと再会する。
クロムたちは迎えに来たル・ルーとともに現世へ戻る。