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愛はトキドキ夢を見せる  作者: 秋山葵
春の歌見て 剣野真琴
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110/196

春の歌見て 10

 何を言っているのか、正直私の耳には入って来ていなかった。心がちゃんと語っているのに、メンバーとして私が聞かなくてどうするんだ。私だって、もっと強くなれないとだな。

「honey splash!」

 辛うじて最後の言葉だけは聞くことが出来た。歓声に紛れて最も聞き取り辛い筈の言葉は、はっきりと私の耳に届いた。私がアイドルとして活動を始めたと言うことを示すような、心の言葉。ただそれだけは聞くことが出来た。

「ハート、よく頑張ったネ」

 ステージを降りると、麗華が心の頭を撫でてあげる。麗華も紅葉もなんだか冷静だったようだけど、そんなところはさすがだと思う。私なんて、心以上に泣き崩れていたもんな。

「まこぽー泣き過ぎ」

 泣いていたことが影響なのであろうか。あだ名がまこぴーからまこぽーに成り下がっている。どっちにしても、多少のバカにされている感は否めないけれどさ。

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