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【仮】適性看破スキルで幸せになりたい ~魂がブサイクって何!?雑転生で殺されかける~  作者: ファンタジー世界に恋焼かれ


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第1話:さようなら。クソったれな異世界

なんか思いついたので投稿。気が向いたら投稿していく感じです。


 耳に入るのは沢山の水が地面や建物、外に置かれている様々な物に当たる大量の水の音。まだ昼間のはずなのに真っ暗で土砂降りだ。先程までとは違い辺りには全く人がいない。

 そんな中、俺はどうしているかって?空腹でもう身体が動かなくなって身を投げ出すように濡れた地面に倒れているよ。…5歳児の身体でな。


 なんでそんな状態になっているかって?そんなの()()()()()()のせいだよ!!!






 数時間前に遡ってこの世界に来る時の出来事。突然、頭上から声が聞こえてきた。



 「…何この魂?こんなブサイクな魂送りつけてきたの!?」



 甲高く、ヒステリック気味に叫ぶ女性の声がして瞼を開く。目の前には顔は分からないがモデルの様にスタイルの良い女性が白いタオルみたいな物を身体に包む様にして煌びやかな、という言葉を超えて派手な椅子に座って鬱陶しそうに右手を振っていた。



 「この美しい女神である私の声を煩わしそうに甲高いと思い、女神の身体を舐め回すように見てからスタイルが良いだなんて上から目線の気色悪い感想。そしてこの素晴らしい装飾を理解出来ないゴブリン以下のゴミ魂を次の転生者候補にですってぇ!?冗談じゃないわよ!!!」


 …酷い言われようだな!確かにジロジロと見てしまって申し訳ないg「うるさいわねぇ!!ごちゃごちゃ考えるんじゃないわよ!?ホントグズでカスの魂には相応しいゴミね!!…っ♪」



 汚物を見るように険しい顔をしながれ罵倒していた自称女神がニタアッと笑った気がした。そう認識したタイミングで楽しそうに話し始めた。



 「そうだ♪良いわよ♪私の世界に転生させてあげる♪元の年齢よりも若くして上げるわ♪通常よりも特別にうんっと若くして…。5歳くらいで良いかしら♪その若返りと人と普通に会話が出来るのが転生特典よ♪あんたなんかに貴重で特別なスキルなんてあげないんだから♪適当に治安の悪い街に飛ばしてあげるからさっさと死んでしまいなさいな♪じゃあ、さよなら」



 そう言いながらこちらから顔を反らしつつ右手で床を指指すと足元が消えて暗闇に落下し始めた。「なっ!?勝手に呼んだくせに!!ふっ!ふざけんなああああぁぁぁぁぁぁ…………」と叫びながら浮遊感を味わっていると途中で。






 【本当にごめんなさい】







 「謝られてもどうにもならんだろぉ!?」と喚いまが「ん?さっきのクソ女神と違って優しそうな女性の声がしたな?」と思った直後。何か身体が温かいモノに包まれ、落下の勢いや浮遊感は無くなり、そのまま完全に意識が落ちた。




 こうして俺は見知らぬ別世界の路地裏にいた。自分の手を見ると肉付きの悪い細くて小さい手が視界に入り、本当に5歳児になったのだと実感した。


 薄汚れたなんて言葉じゃ生温い程の様々な汚れが付き、そして着ていて鼻を摘みたくなる悪臭を放つボロボロで大きく破れたシャツの隙間から見える自分の身体は肋が浮き出るくらいガリガリだ。手を見た時点で思ったが餓死寸前の身体で殺す気満々のようだあのクソ女神。


 というか今更だが俺って…。………誰、だ?自分のことを思い出せない!?確かに日本にいた記憶もあるし学校を通っていた記憶もあるし友達のことも覚えている!スーパーやコンビニで仕事をしていたという感覚もある!なのに!家族のことも!住んでいた場所も!思い出せるのに自分の名前だけは!思い出せない!!あのクソ女神!!記憶を弄りやがったなぁ!?


 しかし、どれだけキレようがもう俺は別の世界に来てしまったのだろう。石造りの建物に挟まれた少し暗い路地裏から明るい方へ視線を向け歩いて行くと大通りに出た。

 そこには明らかに人間ではない獣の顔をした人型の存在や不自然に小さい人間等様々な見た目の人型生物がいたのだ。


 定番である痛みで現実と認識するために頬を抓ろうとしたが摘める肉が無く指は虚しく空振った。そんなことをしていると突然雨脚が強くなってきた。


 先程までの賑やかな雰囲気から一転して、通りで屋台や商売をしていた人達はすぐに物を片付けて店を閉め、歩いてた人達も慌てるように走ってどこかへ行ってしまい、暗く、静かで、寂しい大通りになってしまった。


 まずい。俺も寝泊まり出来るところを探さなくては…。身体中を弄るがお金どころか何も持っていない。仕方ない。皿洗いでも雑用でも何でもするから店の端っこにいさせてくれと頼もうと思い、宿屋を見つけ中に入ろうと扉を開けるとハゲた小太りのおっさんが血相を変えて近づいて来て急に俺のことを突き飛ばして外に追い出した。

 尻もちをついたが何とか怪我無く済んだみたいなので顔をあげて抗議しようとしたら「スラムのガキなんかがウチの店に来るんじゃねぇよ!!」とキレられて扉を閉められてしまった。


 その後も他の店にも行ったが同じようなことを繰り返され精神がすり減り、突き飛ばされまくったせいで身体の至る所が痛み、泥塗れになり、ついに空腹の限界のようで足に力が入らずベチャ!っと泥だらけの地面に受け身も取れずに倒れ伏した。


 俺が何をしたっていうんだ…。記憶にある限りでは悪いこともしないで出来るだけ周りに迷惑をかけないように、けれど楽しく普通に暮らしていたはず。


 どうして。なんで。そんな言葉と楽しかった友達との会話や家族との温かい記憶。しかし、目の前に広がるのは先が見えなくなるくらいの大雨。雨音以外何も聞こえず身体は動かない。どんどん冷たくなっていく。あぁ。ここまでか。まさかこんなカタチで死ぬだなんて思わなかったな…。全てを諦め、瞼を閉じる。










 バシャバシャバシャ!






 頭がある方向から誰かが走ってくる音がする。しかしもういい。どうせ誰助けてくれないのだから。そう思いつついよいよ呼吸もしにくくなってきたと考えていると足音が目の前で止まったみたいだ。


 …自分を看取ってくれる人はどんな人だろうかと力の入らない身体を無理矢理なんとか動かして顔を上げ瞼を開くとそこには落ちかけていた意識が活性化し、思わず目を見開いて見惚れる美しいエルフがいた。


 俺を見て心を痛めて辛そうな顔をする綺麗なエルフさん。雨に濡れた髪は薄暗い悪天候の中でも夜空に浮かぶ星のようにキラキラ輝いており、別次元の美しさを感じた。ずっと見ていたい。しかしどうやら俺の残された力はもう無いようだ。身体に力が入らず濡れた地面に左頬を着け、瞼を閉じながら何故か気になったことを口にして完全に意識を手放した。さようなら。クソったれな異世界。





綺麗なエルフさん視点



 精霊達が今日は雨が降るって伝えてくるから晴れてる間に森での採取の依頼をさっさと片付けて早めに休むことにした。精霊達に協力してもらって依頼を達成し、報告を終えて宿へ帰る最中。今まで経験したことないレベルの雨が振ってきた。


 「ヒャー!!こんなに強くなるならもっとちゃんと伝えてよー!!もーー!!」と精霊達に抗議しながら目元だけを左腕で守りながら宿へ走る。しかし途中で精霊達が急に忙しなく動き出し、ある方向に向かうように指差しをしている。


 「こんなに雨が降ってるのに寄り道するの!?」と抗議するがここまで必死に何か伝えようとするのは初めてかも?どうせもうずぶ濡れだし良いか。エルフの森では濡れても普通に過ごしていたし。そう思い直しながら精霊達に先導させて誰もいない街を走っていく。


 先に向かっていた光の精霊がとある道の真ん中で慌てながら地面を指差していた。そこにいたのは黒髪でボロボロの小さな子供だった。


 最早着ているのか、とりあえず身体に巻いてるだけなのか?分からないくらいズタボロのシャツから出ている腕はほとんど骨。頬も痩けていて肉付きも悪く生命力を感じない。直感で分かった。この子は死にかけている。


 何故、精霊達がこの子の前に連れてきたのか分からない。目の前で立ち止まっていると子供が最後の力を振り絞って私を見た瞬間、少しだけ目に生気が戻り硬直している。が、すぐに穏やかな顔をしながら身体から力が抜けていく。

 …あぁ。この子はもう死ぬのか。分かった。看取ってあげる。あなたは確かにこの世に存在したよ。私だけは忘れるまでは覚えていてあげる。心を痛めながらも穏やかに、優しくこの子に寄り添う。


 精霊達は基本的に善性の存在なのでこの子を不憫に思って私をここに連れてきたのだろう。そう思い最後の瞬間を一緒にずぶ濡れになりながら見守っていると人の声すら掻き消されそうなくらいの大雨の中、何故かその声だけがはっきりと聞こえてきた。











 「なんで、ゆみを…、つかっているの?……もっと、うえ、を、…めざせ、る、…てきせいが、…ある、の…、に…」











 「…え?」

少しでも良いなと感じたらリアクションだけでもくれると嬉しいです。

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